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2019年 あなたが推したいブルワリーはどこ? 結果発表

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2019年1月28日(月)~2月10日(日)の期間に当協会Facebookページで告知しました「2019年 あなたが推したいブルワリーはどこ?」。世界7ヶ国から560の回答数がありました。はじめに回答してくださった皆様にお礼申し上げます。

結果発表では、アンケート上位10社を発表したいと思います。あなたの「推しブルワリー」はあるでしょうか? それではどうぞ。

第10位 京都醸造(京都府) 10票

ビアバーでもイベントでも人気の「京都醸造」。酵母はベルギー産、ホップは主にアメリカ産を使用して組み合わされる独特の味わいのビールに魅了された方は多いことでしょう。週末にオープンするタップルーム。1度は訪れておきたい素敵な場所です。

【ファンからの推しコメント】

・外れがなく、どれもそのコンセプトにしっかり合っている。(20歳代 男性)

・ハウス酵母がベルジャン酵母で、それで多彩なビールを造り、それぞれが個性的で有るにも関わらず一口飲めば京都醸造のビールだと判る素晴らしいビールを造るからです。(40歳代 男性)

・定番を維持しながらも、新たな挑戦を継続している。家族的で地元愛にあふれている。(60歳代 男性)

◆京都醸造Homepageはこちらから

 

第9位 澄川麦酒醸造所(北海道)・志賀高原ビール(長野県) 11票

「澄川麦酒醸造所」は2017年にスタートしたブリューパブ。コンセプトは、「一日の終わりにふらっと寄ってもらって、美味しいビールをのんびり飲んでもらって、皆さんで楽しく軽くおしゃべりなど楽しんでもらって、さあ明日も気持ち良くやりましょう」(サイトより引用)。

ファンからもビールへの思いが伝わってくるブルワリーとの声が多かったです。次回、北海道に行った際には訪れてみようと思います。

【ファンからの推しコメント】

・最後発のマイクロブリュワリーで意欲的に様々なビールを醸造している。(50歳代 男性)

・お客様に美味しく楽しく日々飲んでもらえるビールを提供したいというてんこ盛りの愛情と共に、小規模醸造所ならではのきめこまやかな四季折々のオリジナルビールを提供してくれるから(50歳代 女性)

・ビールが好きで人と接するのが楽しくて出来た醸造所だと聞いています。好きだからこそのこだわりを感じる、ここでしか味わえない麦酒が次から次へとでてきて、情熱とビール愛を感じます。(40歳代 女性)

◆澄川麦酒醸造所Facebookはこちらから

もう1つのブルワリーは、クラフトビールファンならば1度は飲んだことがあるだろう「志賀高原ビール」。IPAをはじめ、ホップが効いたビールが注目されますが、「最良の食中酒」を目指しています。世界最大級のビール評価サイト「Rate Beer」の Rate Beer Best Awards 2018ではtop brewerに選ばれた世界的にも評価が高いブルワリーです。

【ファンからの推しコメント】

・定番ビールも美味しいですが、限定ビールやバレルエイジなど、常に挑戦していて、期待を裏切ることのない仕上がりで世に出しているから。(30歳代 男性)

・商品一つ一つの味わいが個性的。様々な商品を出してチャレンジしている。(30歳代 女性)

・常に先を見ているブルワリーと思う。(50歳代 男性)

◆志賀高原ビールHomepageはこちらから

第7位 うちゅうブルーイング(山梨県) 13票

いま日本で1番、インターネットで購入するのが難しいブルワリーの1つ。発売開始から1分もしないで売り切れるビールもある人気です。ホップの効いたビールに魅了されたファンが続出しています。2017年には、「ふるさと名産オブ・ザ・イヤー つなげよう! 国産ホップの輪部門」でチャレンジ賞を受賞しています。

【ファンからの推しコメント】

・美味しく、ネーミングやラベルも素敵。ブルワリーのコンセプトが面白い。(50歳代 女性)

・自然農法でお米や野菜などを栽培していた農業集団「宇宙農民」が、アメリカ西海岸でクラフトビールに出会い、自家製ホップでオリジナルビールづくりを目指していること。ブルワリーをDIYで建設するという夢に多くの人が賛同し、見事にクラウドファンディングで実現したストーリーに感激しました。また、自然と共生した持続可能な循環型醸造を目指す「サステイナブルワリー」の構想に共感しました。ビールは、ホップの組み合わせなどにより類を見ない特徴あるものばかり。(40歳代 男性)

・トレンドな味ながら丁寧な造り方をされているところ。(50歳代 女性)

◆うちゅうブルーイングHomepageはこちらから

第6位 ろまんちっく村クラフトブルワリー(栃木県) 15票

「株式会社ファーマーズ・フォレスト」が運営しているブルワリー。醸造所がある「道の駅うつのみやろまんちっく村」は、「農と食」によるおもてなしをコンセプトとし、46ha(東京ドーム10個分)という広大な面積の中に、体験農場や森遊び、ドッグラン、温泉やプールに宿泊施設がある滞在体験型ファームパークです。大麦の栽培から製麦までを自社で行い、ビール麦栽培日本一である栃木県をアピールする取り組みも行っています。

【ファンからの推しコメント】

・お客さまに楽しんでいただこうとする気持ちが伝わってくる。楽しませてくれるイベントが目白押しのブルワリーです。(30歳代 女性)

・定番商品だけでなく要望にあったコラボ商品なども展開が可能なので様々な種類があって新しい商品がでるたびにわくわくします!(40歳代男性)

・ビールの種類が多いのも楽しく、ホップ摘み取りや大麦収穫なども体験できるブルワリー。(50歳代 女性)

◆ろまんちっく村クラフトブルワリーHomepageはこちらから

第5位 箕面ビール(大阪府) 17票

日本を代表するクラフトビールブルワリー。レギュラービールのスタウトは、ビールのオリンピックといわれる「WORLD BEER CUP」をはじめ、世界のコンペティションで数多く受賞しています。「毎日飲める親しみやすいデイリービール」を目指しているということもあり、年に1度、開催される「箕面ビール創業感謝祭」は、海外のファンも駆けつけるほどの大人気のイベントです。

【ファンからの推しコメント】

・定番四種、ピルスナー、ペールエール、ヴァイツェン、スタウトが、それぞれ非常によくできており、日々改善進歩されていると、いつも美味しくいただいています。(40歳代 男性)

・基本的なビールをしっかりと造りながらも常に新たなチャレンジもしているブリュワリーだから。(50歳代 男性)

・過去何度も世界的な賞を獲得しているのは勿論、その地位に甘んずることなく、新しいジャンルにもチャレンジし続けているから。(50歳代 男性)

◆箕面ビールHomepageはこちらから

第3位 ISANA Brewing(東京都)・CRANC BREWING(東京都) 25票

「ISANA Brewing」は、2018年8月に免許交付された東京都昭島市にあるブリューパブ。コンセプトは、「苦い飲み物でみんなを笑顔にするFactory & Laboratory」。ビールだけではなく、代表兼醸造責任者である千田恭弘氏がこだわる自家焙煎したコーヒーを飲むことができます。ナイトロビールにも力を入れていて、自家製ビールではレギュラーバージョンとの飲み比べもすることができます。最近は、他ブルワリーとのコラボレーションイベントも積極的に行っています。

【ファンからの推しコメント】

・ナイトロビールというものをISANA Brewingさんで初めて飲みまして、ビールの泡ってこんなに美味しいと感じたのは初めてでした。ナイトロビールに合う合わないビールはあるとは思いますが、店長さんも考えて様々なビールに窒素を充填しているので普段慣れ親しんだ味のビールに幅広いバリエーションが増える様子がまたすごく楽しいです。新鮮です。(20歳代 女性)

・自社醸造ビール、窒素充填させたナイトロビールの面白さ。女性1人や子連れでも気兼ねなく入れるお店の雰囲気の良さ。(30歳代 女性)

・クラフトビール初心者でも楽しく飲めるお店。クラフトビール愛に満ちているので、わからないことも親切丁寧に教えてくれる。そういう気持ちで造られるビールやイベントが美味しく、面白い。(40歳代女性)

◆ISANA Brewing Homepageはこちらから

第3位、もう1つが2018年3月に免許交付を受けた東京都板橋区にある「CRANC BREWING」。併設する「クランクビール さかみちタップルーム」では、自家製ビールの他、ゲストビールも楽しめます。

【ファンからの推しコメント】

・美味しいエールビールを多く造っている。併設のビアバーは小さいがとても居心地がよい。(20歳代 男性)

・地元密着の心意気がヒシヒシと伝わって、応援せずにはいられません! (40歳代 女性)

・私はビールに詳しくないのですが、気さくな店主とうんちく好きなお客さんが色々教えてくれる気のおけないお店です。自宅の近所でもあり、帰り道にフラッと寄れるところがお気に入りです。(40歳代 男性)

◆CRANC BREWING Facebookはこちらから

第2位 いわて蔵ビール(岩手県) 57票

1995年設立の老舗ブルワリー。母体である「世嬉の一酒造」の酒造りの技と、ブルワーの経験と知識により生まれたビールは、日本だけではなく世界でも人気です。また、オリジナルビールの醸造も受け付けており、自分のアイデアをビールにしてくれる取り組みも行っています。

【ファンからの推しコメント】

・山椒や独自の素材を使ってオリジナルのクラフトビールを造っているアイデアの豊富さと遊び心(30歳代 男性)

・味がとにかく美味。贈り物にも喜ばれる。また地域愛に満ちた素晴らしい会社だから。(40歳代 男性)

・小規模ながら色々なビールを出していて、そのどれもが味わい深く気分に合わせてチョイス出来る品々。また、震災復興に関しても積極的に活動しているのが、東北の人間として応援していきたい。(40歳代 男性)

◆いわて蔵ビールHomepageはこちらから

第1位 ベアレン醸造所(岩手県) 75票

今回、最も回答が多かったのはベアレン醸造所でした。地元、岩手県に根ざした活動をされているブルワリーです。ヨーロッパの伝統的なビール文化を尊重したビールを中心に造られています。環境に配慮したサステナビリティな社会のために貢献する活動にも力を入れています。

【ファンからの推しコメント】

・流行りに流されず、地元重視で着実にかつ健全に成長している印象。(50歳代 男性)

・安定して美味しいスタンダードと、チャレンジングな季節限定のバランス。地元やファンとの交流イベントの心地好さ。(40歳代 女性)

・これまで、地域に根差した活動で、ファンの支持を集めてきたブルワリーの新しい挑戦に注目。(20歳代 男性)

◆ベアレン醸造所のHomepageはこちら

どうでしたか? みなさんの「推しブルワリー」はあったでしょうか。回答では、全国の規模の異なる様々なブルワリーの名前が挙がっていました。スポーツのように自分の好きなブルワリーを応援して楽しむことができるのもクラフトビールの魅力だと思います。回答していただいたコメントを読んでの感想ですが、コミュニティがしっかりとしている(ファンを獲得している)ブルワリーは強い印象を受けました。継続的に自社のビールを飲んでくれるファンを獲得することは、経営面の安定にもつながります。ブルワリーが増加傾向のなか、戦略をどうしていくかは今後より重要になってくると思います。

今回は、岩手県勢のワンツーフィニッシュとなりました。予想以上に回答してくださる方がいましたので、来年もやろうかなと考えています。そのときは、またご協力お願いします。

【3月19日 7:50 一部文面を修正しました】


「最初の1杯」をどう選ぶ? その瞬間に全てを捧げた1杯目専用ビール「八ヶ岳ビールタッチダウン ファーストダウン」

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「最初の1杯」って、どんな基準で選びますか?

醸造所やお店の看板商品?
季節限定や数量限定のレアもの?
有名な審査会で1位をとったビール?
あるいは日本初上陸の目新しい味?

馴染みのお店であれば、珍しいコラボビールや面白い試みのあるもの、ブルワーの自信作など、その人にとって付加価値の高い1杯が選ばれることでしょう。迷う場合は、専門店であればプロが好みや気分、ビールのコンディションに応じて最適解を導き出してくれます。

私は「最初の1杯」を決めるのに時間がかかります。とてもとても迷います。
お店で飲む機会がそれほど多くはないので、貴重な外飲みで失敗したくないからです。

いずれにしても、「最初1杯」
ビアラバーにとって、これほど重要なものはありません。

初めて訪れる店であれば、そのままそこで飲み続けるか、しばらくやり過ごして2軒目に期待を寄せるか、その1杯がその後の行動を決めますし、そもそもあまり飲まない人の場合は最初の1杯での失敗は致命的。まず次の機会はないでしょう。味覚や嗅覚がクリアで酔いもない、正常な判断能力がある状態で味わうビールが最高においしいものであれば、その後の幸せも約束されたようなもの。だから「1杯目専用ビール」とこれほどまでにストレートで言われたら、そのネーミングの潔さに胸を打たれて迷わずそれを選ぶでしょう。

長い前置きへのお付き合い、ありがとうございました。
本題はここから。

それだけ大事な「最初の1杯」を「最高の1杯」にするために、培った経験と技術と知識、材料と、全てを注ぎ込んで「1杯目専用」に振り切ったビールを造ろうとするブルワリー。

「八ヶ岳タッチダウンビール」で知られる、山梨県北杜市清里「萌木の村」にある八ヶ岳ブルワリーが、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」でビールプロジェクトを始めました。

「世界最高賞の職人の1杯目専用生ビールで清里を元気に|八ヶ岳ビールファーストダウン」

 

おかわり禁止の1杯目専用ビール「ファーストダウン」

プロジェクト詳細やブルワリーについてはプロジェクトページでご確認いただくとして、企画を要約すると、

「地元米と八ヶ岳の名水、最高級のザーツホップのみを使い、定番商品を超えるピルスナーで地域の強みを最大限に引き出して、多くの人に清里を訪れてもらいたい」

というもの。
かつてはリゾート高原ブームでにぎわった清里ですが、バブル崩壊とともに観光客は激減。周辺の店が次々と閉店して閑散とする中、ブルワリーレストラン「萌木の村 ROCK」は創業から20年に渡り清里のシンボルとして人気を集めています。2016年8月の火災全焼からわずか1年で復活を遂げることができたのは、清里高原を開拓したポール・ラッシュ博士から受け継ぐスタッフの不屈の精神に加えて、八ヶ岳タッチダウンビールの品質の高さも大きな要因。八ヶ岳ブルワリーの看板商品である「タッチダウン ピルスナー」は、今年1月に開催された現役ブルワーによる審査会「JAPAN BREWERS CUP 2019」のピルスナー部門で第3位に輝いています。

――と、ここで賞レースの実績を並べても、味なんて飲んでみないと伝わらないもの。
それでも伝えたいのは、自分がクラフトビールを好んで飲むようになったきっかけは他でもない、タッチダウンのピルスナーだということ。ビールの多様性を感じる他のビアスタイルでもなく、とりあえずビールの1杯、いわゆる当時の大手ピルスナーを格段に上回る、突き抜けたおいしさ。クリアで雑味のない、清里の空のように澄み切ったピルスナーでした。
今回は、それを超える最高のビールを造ろうとするプロジェクトです。

ここまで書いて、皆さんにある種の疑問が芽生えるのもわかります。

「結局、定番商品とどう違うの?」
「どんな定義をもって『最高』と言えるの?」

気になりますよね、わかります。
なんだかんだいっても、飲み手として重要なのは投資するだけの価値を感じられるかどうか。大事なのはそこです。妄信的なファンのゴリ押しに聞こるのは不本意なので、八ヶ岳ブルワリーの松岡風人ヘッドブルワーに「ファーストダウン」について聞いてみました。

最初の1杯を、最高の1杯にするために

――「八ヶ岳ビール ファーストダウン」、どんな味わいのビールか教えてください。

松岡氏「スタイルはピルスナーです。お米を使用しているので、あえて言うなら『ライスビア』というところでしょうか。お米を使うことで日本人好みのまろやかな味わいに仕上げます」
※タッチダウン ピルスナー(ジャーマンピルスナー)には米が使われていません。


―― 「清里ラガー」にもお米が使われていますが、違いはあるんでしょうか?

松岡氏「清里ラガーで使っているのも同じ『梨北米』ですが、清里ラガーはお煎餅や味噌、醤油などの加工品に使う『加工米』を使っています。今回ファーストダウンで使うのは食用米。でんぷん質が豊富でうまみ成分の多い米を使っています。さらに米との相性が良く、優れた酵素活性をもつカナダ産麦芽を使って1杯目にぴったりな爽やかな喉越しとまろやかな飲み口を意識しています」。
※「米」と一口にいっても、主食用として使われる食用米と加工に使う加工米では品質が異なる。加工米は割れや欠けなど見た目のバラつきに加えて、炊いたときの甘さや硬さ、粘りなどの食味も違うため、食用米の方が高価でコストがかかる。

―― では、使うホップは?

松岡氏「基本的に当ブルワリーのビールはすべて、ドイツ産ホップをブレンドして使っていますが、ファーストダウンでは1種類のみ。ラガーとの相性が抜群に良いチェコ産のザーツホップ100%にしました。炭酸もやや強めにして、上品なホップアロマが鼻に抜けやすいように設計しています」

―― 醸造で意識したこと、仕込み段階での印象は?

松岡氏「清里ラガーのレシピをベースにしながらも、よりすっきりさせるのはもちろんのこと、苦味を抑えてキレを出すためのプログラムに変えています。でんぷんを多く含む米を使ったせいか発酵が旺盛ですね。糖化が順調で、想定より早く主発酵が進みました。目指すゴールに向けてビールがおいしく育っている証です!」

「梨北米(りほくまい)」とは、八ヶ岳南麓に位置するJA梨北管内で生産され、ミネラル豊富な南アルプスの名水と甲府盆地特有の寒暖差、日本でトップクラスを誇る日照時間で育てられたうま味の多いお米(※)。日本穀物検定協会主催の食味ランキングで、最高ランク「特A」を10回取得、平成20年にはあの「魚沼産こしひかり」をおさえて、日本一おいしいお米に選ばれたブランド米です(※「JA全農やまなし」HPから要約抜粋)。

そしてイギリスで開催された「World Beer Awards 2016」の「World Best Rice」部門で世界最高賞に輝いた「清里ラガー」。この「清里ラガー」をレシピベースにしつつ、さらに材料を厳選して洗練させたビールが「ファーストダウン」です。

 

「ファーストダウン」で清里を盛り上げたい

リターンは4千円~5万円まで5種類、飲み比べやペアリングセットも

プロジェクトは4月12日(金)23:59まで
目標金額未満でもリターンが実行されるAll-in方式です。

リターンは「八ヶ岳ビール タッチダウン ファーストダウン6本セット」(4千円)から、ROCKの名物カレーやソーセージとの詰め合わせ、定番商品とたっぷり飲み比べられる「八ヶ岳ビール タッチダウン 飲み比べ90本セット」(5万円)まで5種類。支援金は新商品の開発資金やプロモーションに活用されます。予定では「ファーストダウン」が飲めるのは、プロジェクトのリターンとレストラン限定発売とのこと(6月以降は外販も検討)。

「『1杯目のビールとしてどんなビールが最適なのか』、それだけを考えて造りました。僕自身も1杯目のビールが大好きで、ビールが一番おいしいと思える瞬間です。前代未聞の試みで不安もありますが、清里でその瞬間を皆さんと共有できるのであれば、ビール職人としてこれほどうれしいことはありません。ぜひ最高の1杯目のビールを飲んでください! そして今年も山梨県の『Far Yeast Brewing』とのコラボ第2弾や『うちゅうブルーイング』との初コラボ、北杜市産ホップ100%のピルスナーやフルーツビールなど、さまざまなチャレンジを予定しています。少しずつレベルアップしていきますので、よろしくお願いいたします!」

八ヶ岳ブルワリーのヘッドブルワー松岡風人氏【画像提供/CAMPFIREプロジェクトページ】

ブルワーがもてる力のすべてを注ぎ込み、ファーストビールだけに振り切ったビールの完成は5月上旬。
爽やかな初夏の風の中で味わうにはまたとない、「八ヶ岳ビールタッチダウン ファーストダウン」で、最初の1杯目を最高の体験に!

■ブルワリー情報
八ヶ岳ブルワリー 醸造部
住所:山梨県北杜市高根町清里3545 萌木の村
電話:0551-20-7552
FAX:050-3730-5799
公式HP:https://www.yatsugatake-beer.com/
公式FB:https://www.facebook.com/yatsugatakebeer/
メール:beer-td@moeginomura.co.jp

※プロジェクトの進捗はプロジェクトページの活動報告でご確認ください。

【JBJAChannel】Beer Dialogue(ビアダイアログ)2019年3月16日イベントリポート≪前編≫

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ビールに愛された皆さまへ!

本日公開のJBJAChannelは、2019年3月16日(土)に行われたBeerDialogueのイベントリポートです。(今回はMJ単独でのリポートになります。全国160万のジェーンさんファンの皆さま、申し訳ございません。)

今回イベントが行われたのは、東京都福生市にある石川酒造。こちらは江戸時代から続く日本酒の蔵元なのですが、1998年より多摩の恵・TOKYO BLUESといったクラフトビールも作っていらっしゃる、伝統あるブルワリーでもあります。

広い敷地と歴史的な建物には、伝統と格式が感じられます

Beer Dialogueは当協会のビアジャーナリスト木暮亮氏が中心となって親交のあるブルワリーに声掛けをし、大手メーカー、ブルーパブ、地方醸造所、と本当に様々な立場の、すごい方々が集まり、ファンと共にダイアログ~対話~をするというコンセンプトのイベントでした。

それぞれのブルワーさんが質問を持ち寄り投げかけ、答えて、そして参加者(飲み手)からも質問を出して答えていただく。
なんだか火花がバチバチするんじゃないかと思っていましたが、とても和やかで、でもとても意欲的で意義のある、素晴らしい対話だったと思います。

パネリストであるブルワリーさんは初対面という方もいらっしゃったようですが、同じビールを造るという道を選んだ方々なので、気持ちの方向性が似ているのでしょう、とてもピタッとした、親密で温かいトークセッションでした。

和やかに話題を進めていますが、とてもすごいメンバーです。

今回は前編のメインとしては『クラフトビール』という言葉、そのものをどう定義してどう考えていらっしゃるのか、それぞれの立場で語っていただいています。ここは大注目ですよね。ぜひ、楽しみに御覧いただければと存じます。

今回主催の木暮氏。イベントリポートでインタビュー中。

後編も快調に制作中!来週も楽しみにしていてくださいね。
(ご参考までに、当イベントの告示記事はこちらです)

JBJAChannelでは、チャンネル登録をお願いしております。また、いいね!もお待ちしております。よろしくお願いいたします。

2019.3.23オープン!静岡県富士宮市 Mt.Fuji Brewing

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Mt.Fuji Brewingとは

静岡県富士宮市に新たにクラフトビールレストランがオープンします!全国に数ある浅間神社の総本宮と称される、富士山信仰の中心地。富士山本宮浅間大社。

そのすぐ横にオープンする「Mt.Fuji Brewing」

「ビール造りって楽しいけど、難しいなー」
クラフトビールレストランのオープンを前に、施設長の會森隆介(えもりりゅうすけ)さんはこう話します。
オープン準備の疲労の色も伺えるお顔からは、言葉と裏腹に最初に提供するビールを造り終えた自信も感じられます。

施設長の會森さん

 

オープンまでの日々

會森さんは約半年、このブルワリーのオープンに全力を尽くして来ました。
會森さんは隣の静岡県富士市のご出身。富士宮市にある現在の会社に転職され、飲食店でホールなどを経験される中、突然会社からビール造りを命じられます。
ちょうどその頃、世界遺産富士山を活かしたまちづくりの取り組みひとつとして、会社では、レストラン立ち上げの計画が持ち上がっていました。富士宮産のクラフトビールと地元食材を楽しめるレストラン。
会社の方針とはいえ、ビール造りに関しては全くの素人。そこから、會森さんのビールの勉強が始まります。
醸造の研修は、栃木マイクロブルワリー、その後金沢ブルワリーへ。
その間には、ビールの本場バイエルン州にあるビール醸造学校・ドゥーメンスの日本第1期生として、ディプロムビアソムリエの資格も取得され、技術だけでなくビールの基礎知識もしっかりと身につけられました。

ビール造り、お店のこれから

オープンに向けて出来上がったビールは現在4種類。今後は地場のハーブを副原料に使用するなど、ビールのアイデアも色々とあるそうです。

造りたいビールはあくまでも、會森さん目線。
アルコール度数は高すぎず、醸造に使用される水のようにクリアなビール。
この近くは富士山からの湧き水があり、「平成の水100選」にも選ばれている場所。雑味や硬さ、甘みもなくスッキリとした水。
「この水の良さをビール造りにきちんと活かしていきたい」と會森さんは話します。
そして料理は、地場の野菜や肉をご自慢の釜で焼き上げた料理など、ビールに合わせた料理が提供される予定です。
観光客はもちろん、地元の方に親しまれるお店になりそうです。

存在感のある大きな釜

広々とした店内。眺めも最高です。

クラフトビールが盛り上がる静岡!

静岡県はここ最近、ブルワリーが増えクラフトビールファンにとって、あつい場所。
富士宮も浅間神社を挟んですぐ近くには、「FUJIYAMA HUNTER’S BEER」があります。
(以前、日本ビアジャーナリスト協会でも紹介されています。)

【初富士詣のすすめ】猟場から20分。猪や鹿が目の前でごちそうに変わる、わんぱくな大人の隠れ家「FUJIYAMA HUNTER’S BEER」浅間大社タップルーム

ここからクラフトビール文化が根付き、ファンの方に愛されるお店なっていくでしょう。

立地を含め、環境は申し分のないようにみえる店舗の環境。ここでこれからどんなビールを造り、どんなお店にしていくか、會森さんの試行錯誤の日々は始まったばかりです。

《店舗情報》

Mt.Fuji Brewing

mtfuji.beer/

住所:富士宮市大宮4ー5

☎︎:0544-66-5223

リトルクリーチャーズのブルワーに会えるイベントに参加してきた

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2月26日 オーストラリアを代表するクラフトブルワリー「リトルクリーチャーズ」のイベント「Meet The Brewer」が都内て開催された。

リトルクリーチャーズのブルワーと交流イベント

リトルクリーチャーズ のブルワーと交流イベント

リトルクリーチャーズは、1990年代後半に西オーストラリアのフリーマントルで創立されたブルワリーである。オーストラリアのクラフトビール黎明期から注目を集め、今もなお影響力を持つブルワリーである。先日、筆者はオーストラリアの代表的なブルワリー2社を訪問する機会があり、どちらの創業者も話の中でリトルクリーチャーズの名前を挙げていた。その1つ「Bridge Road Brewers」(紹介記事)が創立された2004年頃は、オーストラリアのクラフトビールといえばリトルクリーチャーズくらいしかなかったそうだ。また、「Two Birds Brewing」(紹介記事)の創業者 Jayneさんに至っては、リトルクリーチャーズでブルワーとしてキャリアを始めたとのことだ。

ビアグラスとコースター

リトルクリーチャーズのビアグラスとコースター

日本には2018年の6月に上陸し、ビールの輸入代理店、アイコン・ユーロパブ社の協力で看板銘柄の「ペールエール」と「ドッグデイズ」が導入されている(上陸イベントの取材記事)。

今回のイベントはリトルクリーチャーズの現役ブルワー Jum Ryan氏の来日に合わせて企画され、普段は会う機会の少ないブルワーと一緒に、リトルクリーチャーズの魅力とビールを存分に味わうことを目的としている。

リトルクリーチャーズのブルワー

リトルクリーチャーズのブルワー Jum Ryan氏

イベント会場は、2018年12月にオープンした話題のIBREW秋葉原だ。壁一面に備えられた47個のタップハンドルは圧巻で、種類に関わらず一律価格設定(料金はパイントまたはハーフパイントの2種類)はIBREWを手掛けた島田将吾氏(株式会社REMの代表)の「もっとクラフトビールを身近に感じてもらいたい」というこだわりである。

IBREW秋葉原 47都道府県にちなんだ47個のタップハンドル

IBREW秋葉原 47都道府県にちなんだ47個のタップハンドル

イベントを目的に集まったクラフトビールの愛好家、関係者、常連客が、IBREWのタップにつながれたリトルクリーチャーズのビールを片手にJum氏と交流をするという構図だ。

イベント時の店内の様子

イベント時の店内の様子

左からCraft Beer Companyの染谷さん、木水さん、ベアードブルーイングの小林さん、Jum氏

左からCraft Beer Companyの染谷さんと木水さん、ベアードブルーイングの小林さん、Jum氏

時間の確保が難しい中、Jum氏は交流の合間に短いインタビューに応じてくれた。

筆者:ブルワーになったきっかけを教えてください
Jum Ryan氏;
ブルワーになったのは、ちょっとしたアクシデントでした(笑)。元々は学校で音楽の先生をしていましたが、実際やってみてあまり向いていないことに気づきました。一度大学に戻ることを決心し、様々なコース中からビール醸造のコースを選びました。
当時、私の母は、そのコースじゃ仕事が見つからないと言い続けていましたが、コース終了後に、幸運にも大好きなリトルクリーチャーズでの仕事が決まりました。すぐさま母に「Hey Mom、I got a job!」と言いました(笑) 。子供の頃の夢が叶ったかのような気分で嬉しかったです。

リトルクリーチャーズのペールエール

リトルクリーチャーズのペールエール

筆者:リトルクリーチャーズのペールエールはどのようにして生まれたのですか?
Jum Ryan氏;
1990年代後半、創業メンバーがアメリカで何か新しいビジネスを始めるか、または、オーストラリアに新しいビジネスを持ち込むかを考えていた時に、アメリカで飲んだペールエールがあまりにも素晴らしかったため、これをオーストラリアで再現したいということが、リトルクリーチャーズ のコンセプトの始まりです。様々な材料をアメリカから輸入し、試行錯誤を繰り返したのちにリトルクリーチャーズ のペールエールが生まれました。特に、ホップは、フレッシュなリーフホップを輸入していますが、これは現在も引き続き継続しています。創業者がこだわったペールエールは、今でもオーストラリアのクラフトビール界では大きな存在だと思います。

ここでインタビューは終えることになったが、引き続き、写真撮影に応じるなどイベント参加者とJum氏の交流は続いた。

Jum氏とリトルクリーチャーズで乾杯

Jum氏とリトルクリーチャーズで乾杯。写真左はIBREWの仕掛人、島田氏

今回のイベントに参加し、様々な関係者やビール愛好家から貴重なお話しを伺うことができた。またこのような機会があれば参加させていただきたいと思う。

現時点、オーストラリアといえば、ギャラクシーホップやVICシークレットといった世界的人気のHOPの産地としては有名だが、オージークラフトビールを日本で目にする機会は、残念ながら稀れである。そんな中、リトルクリーチャーズのようなオーストラリアを代表するクラフトビールが日本で楽しめるのは非常に価値があると思う。オーストラリアで支持され続けるクラフトビールを是非おすすめしたい。

<店舗情報>

クラフトビアバル IBREW 秋葉原
住所:〒101-0025 東京都 千代田区 神田佐久間町3-38 大陽ビル1F
電話:03-5825-4520
営業時間:
13:00〜23:30

板橋「TOKYO ALEWORKS TAPROOM」オープン!クラフトの進化だけでなく、革命を!

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江戸時代、板橋は「板橋宿」と呼ばれた江戸の玄関口の一つであり、中山道六十九次の宿場町の1つとして栄えていた街です。現在は池袋、新宿、渋谷、東京など都内の要所にアクセスしやすい住宅地であり、 飲食店や企業の事務所も多い、商業も盛んな土地です。「TOKYO ALEWORKS TAPROOM」は、クラフト革命を仕掛ける板橋のブルワリー「TOKYO ALEWORKS」併設ブリューパブとして、2019年3月7日にオープンいたしました。その魅力と想いをお伝えします。

TOKYO ALEWORKSのCONCEPT

今回の「TOKYO ALEWORKS TAPROOM」オープンにより、ブルワリーとブリューパブが「TOKYO ALEWORKS」というブランドで統一されました。今後、「TOKYO ALEWORKS」が目指すもの、コンセプトについて伺いましたので、お伝えいたします。

Craft Revolution, not just Evolution.(クラフトの進化だけでなく、革命を)

クラフトビールの進化は、新しいものを追い求めることに囚われず、つねに基本に立ち返ることから始まる。

”Back to the Basics ” 原点を見失わず クラフトビールを創造し続けていく中に、新しい発見と可能性は開かれていく。

そうした挑戦をサポートすることで、”Craftsmanship ” 真のクラフトマンシップの変革を起こし、人と人をつなぐブリューイングの架け橋になる。

それが、「TOKYO ALEWORKS」が目指す「Communal Brewing(コミューナルブリューイング)」です。

From Itabashi To The World(東京の板橋から、ブリューイングで世界の懸け橋に)

かつて江戸の四宿の一つであった板橋。私達「TOKYO ALEWORKS」は、そんな東京の玄関口ともいえる街で、真のクラフト・ビールの醍醐味を伝え、板橋から世界へつなげるブリューイングの懸け橋となるコミュニティーを築いていきます。

TOKYO ALEWORKSのメンバーたち。左から、Beer Engineer「江口 奈々」氏、Chief Beer Engineer「Randy Carncross(ランディ・カーンクロス)」氏、製造・品質・タップルーム責任者「Bob Stockwell(ボブ・ストックウェル)」氏、Director Of Food Design「谷」氏、TAPROOM店長「五月女 裕貴」氏。

TOKYO ALEWORKS TAPROOM

カジュアルな雰囲気、気軽に入れるお店

「TOKYO ALEWORKS TAPROOM」は、JR埼京線「板橋駅」より徒歩3分、都営三田線「新板橋駅」より徒歩5分、東武東上線「下板橋駅」より徒歩3分ほどの住宅地の中にあります。お店の外観はガラス張りになっており、気軽に入れるカジュアルな雰囲気。外にはテラス席が6~8席あり、屋外でもビールを楽しめます。なお、テラス席は犬連れも可能です。

TOKYO ALEWORKS外観。左がTAPROOM入口、右がBREWERY入口。

TOKYO ALEWORKS TAPROOM入口

店内に入ると、その広さを感じるでしょう。店内は50席もあり、ちょっとしたパーティも開ける規模。内装はアメリカ風、ピンボールマシンや星条旗のソファーがあり、良いアクセントになっています。なお、ピンボールマシンは無料でプレイ可能とのことです。

(左)写真提供:TOKYO ALEWORKS 星条旗のソファー、(右)ピンボールマシン

多種多様なビールを、最適な状態で提供

カウンター壁面の木製ボードに描かれているのは、「TOKYO ALEWORKS」のロゴの一部。左から、「板橋~東京~空港~世界へ」という意味が込められています。上部に設置された液晶モニターは、「TOKYO ALEWORKS」からのメッセージやビール紹介などに活用されています。そして、壁面にはビールを提供する、22個のタップがあります。このタップ数は壮観ですね。

カウンター壁面の22タップ、木製ボードのロゴ、ビールなどを紹介する液晶モニター

お店入口方向の道路側を見上げると、液晶モニターが5つ設置されています。当日に繋がれている(提供できる)ビールの銘柄、スタイル、ABV(アルコール度数)、IBU(国際苦味単位)など、ビールに関する情報を表示。表示言語は、日本語と英語が約30秒ごとに切り替わります。ビールは、約半数が「TOKYO ALEWORKS」にて醸造したフレッシュなオリジナルビール、残り半数は国内・海外のブルワリーより厳選したクラフトビールです。ビールの温度管理も徹底しており、海外からはリーファーコンテナ(温度管理が可能なコンテナ)で輸送し、お店では空冷式サーバー(サーバー内にビール樽を入れ、タップへ繋がるホース含めて冷却する方式)から最適の状態で提供されるので、安心して美味しいビールを味わえます。

お店入口方向の道路側の上部より、当日繋がれているビールの情報を表示する液晶モニター

ビールの種類が多すぎて迷いましたら、店長「五月女 裕貴」氏をはじめとした、お店のスタッフに尋ねましょう。きっと、好みの味わい、料理との組み合わせを考慮した、美味しいビールを勧めてもらえます。また、「ボブ・ストックウェル」氏、「ランディ・カーンクロス」氏、「江口 奈々」氏が、ビール醸造の仕事後にお店にいることもあり、その際はビールの作り手とも話せる機会となります。

爽やかな笑顔のTOKYO ALEWORKS TAPROOM店長「五月女 裕貴」氏

ボトルや缶での販売も充実

お店入口の左手には、ガラス張りの大きな冷蔵庫があります。ボトルや缶でのビール販売も行っており、ビールを購入し、持ち帰ることが可能です。ビールの銘柄は、「TOKYO ALEWORKS」のオリジナルビールはもちろん、国内・海外のブルワリーの銘柄を取り揃えております。贈り物ビールとしても、活用できそうですね。なお、開栓料を払えば、店内で味わうことができます。

ボトルや缶のビールを販売、銘柄も充実している

アメリカンテイストのフード

料理は、Director Of Food Design「谷」氏によりデザインされた、アメリカンテイストのフードが提供されます。Food Design(フードデザイン)という、「単なる栄養補給のためではなく、文化としての食生活を豊かにすること」を目的としたプロフェッショナルによる逸品の料理。その一部をご紹介いたします。もちろん、ビールとの相性は抜群、ビールと料理のマリアージュを堪能してください。

写真提供:TOKYO ALEWORKS Director Of Food Design「谷 」氏による逸品の例

・ビアプレッツェル

ビール醸造の過程で発生する、「麦芽粕(モルトカス)」を、プレッツェルの材料として再利用しました。自然に優しいだけでなく、独特の食感と甘みがとても美味しい。プレッツェルの周りの粗塩が良いアクセント。なお、テイクアウト可能です。

(左)お店入口にあるプレッツェルマシン、(右)ビアプレッツェル

・スーパーガーリックケイジャン枝豆

ビールのお供と言えば、枝豆。「TOKYO ALEWORKS」の枝豆は、ガーリックとケイジャンによる味付け。食欲をそそる香り、ビールにとってもあいます。軽いおつまみとしても、おススメ。

ビールによく合うおつまみ、スーパーガーリックケイジャン枝豆

・ピザホットパイ

陶器の上にパイによる蓋がされた料理、ひっくり返すとピザが出てきます。そのままパイがピザの器になり、中には熱々のチーズ、ソースや具材がたくさん。熱々のチーズは、とろーりとのび、とても美味しそう。見栄えも良く、味も美味しい、素敵な料理です。

(左)「谷」氏による、ピザホットパイのお披露目。(右)写真提供:TOKYO ALEWORKS ピザホットパイ

・トーキョーエールワークス モルトチキンウィングス

アメリカ発祥の料理、バッファローチキンウィングス。ビールと相性抜群の料理です。「TOKYO ALEWORKS TAPROOM」では、5種のソース(ハニーマスタード、マイルド、スィートホット、スパイシー、クレイジーホット)、さらにソースに合わせたウィスキーを霧吹きで、チキンウィングスにかけます。香りと風味が格段に良く、もちろん味も素晴らしい逸品。是非、ビールと共に味わってください。

(左)トーキョーエールワークス モルトチキンウィングス、(右)ウィスキーによる風味付けする「谷」氏

・プレッツェルバーガー

ランチタイム限定のハンバーガー。ハンバーガーは複数種類(オープン時8種類、現在も考案中のため、さらに増える見込み)があり、様々な味の組み合わせを楽しめます。パンズには、ビアプレッツェルを使っており、この食感と味わいは「TOKYO ALEWORKS TAPROOM」でしか味わえません。おススメします。

(左)「T.A.W. Crush Burger」、(右)写真提供:TOKYO ALEWORKS「The Mushroom Iberico Mozzarella Burger」

TOKYO ALEWORKS

「TOKYO ALEWORKS」は、ヘッドブリュワーやマスターブリュワーという肩書なく、ビールを愛する全ての人が、ビールを造ることが出来るブルワリーです。様々な分野で活躍する人々とのコラボレーションを通して、ビール造りという創造的な時間を共有する、コミュニアル(Communal)なブルワリーでもあります。

ビールを醸造するという体験を提供

一般の方でも、テクニカル・スタッフのサポートのもとで、安心してクラフトビールの醸造体験が出来ます。出来上がったビールは、ボトル詰めされるので、記念ビールや贈り物としても活用できます。それを実現するのは、アメリカ「SS Brewtech」社製の5ガロン=約20Lの発酵タンクをはじめとした、小規模醸造設備です。

写真提供:TOKYO ALEWORKS 体験醸造を実現する設備たち

醸造設備の大規模な拡張

「TOKYO ALEWORKS」には、全国のビアバーやオリジナルビールやコラボビールなど、様々なニーズに対応したクラフトビールを提供する想いがあります。そのため、醸造所の大規模な設備拡張が行われました。従来の醸造所スペースには、アメリカ「SS Brewtech」社製のホットリカー(熱湯槽)、マッシュタン(糖化槽)、ボイルケトル(煮沸槽)が新調され、1回で発酵タンク1個分(1バレル=約120L)の仕込が出来るようになりました。これまでも、ボトル詰めを自動化する機械も導入など、作業負荷を減らし、より多くの美味しいビールを提供できるよう、良い設備投資を続けている印象です。

新設された醸造設備を説明する「ランディ・カーンクロス」氏

従来の醸造スペースの隣に、新たな醸造スペースが拡張され、2019年3月2日にアメリカ「Portland Kettle Works」社製の7BBL醸造設備が搬入されました。7バレル=217ガロン=約820Lですので、醸造規模は格段に増強されます。規模が大きくなっただけでなく、麦芽破砕からマッシュタン(糖化槽)への移送、マッシュタン(糖化槽)での攪拌や濾過、ボイルケトル(煮沸槽)へ移送、ワールプールなど、醸造工程の大部分を自動化し、作業の効率化も図られています。発酵タンクも6基追加され、立ち並ぶさまは壮観です。ビールの醸造量が大幅に増えますので、今後「TOKYO ALEWORKS」のビールを味わえる機会が増え、飲み手としても嬉しいです。

搬入された「Portland Kettle Works」社製の7BBL醸造設備、インストール(導入整備)は4月以降予定とのこと

コラボレーションによる創造

「TOKYO ALEWORKS」は、様々な分野で活躍する人々とのコラボレーションを通して、ビール造りという創造的な時間を共有する場でもあります。過去にも、多数のコラボレーションを行っており、今後も様々な分野の方と行っていくとのことです。2019年3月現在、最近行われたコラボレーションの例を紹介いたします。

・「秩父蒸留所」のウィスキー樽で熟成した「秩父蒸留所バレルエイジド Imperial IPA」

「イチローズモルト」の銘柄で有名なウィスキー蒸留所「秩父蒸留所」のウィスキー樽に、「TOKYO ALEWORKS」のホップ感が強いImperial IPAを熟成しました。ウィスキー樽の風味と熟成香を感じる贅沢なImperial IPAです。なお、このビールはチャリティボトルになり、売上の一部を「NPOブリッジフォースマイル(B4S)」という、児童養護施設から社会に巣立つ子供たちへの支援活動を行っている団体に寄付されます。

「秩父蒸留所バレルエイジド Imperial IPA」

・「NAPALM DEATH(ナパーム・デス)」とのコラボビール「Continuing War On Hop Monotony」

イギリス出身のハードコア、ヘヴィメタルバンド「NAPALM DEATH(ナパーム・デス)」とのコラボビール。DARK CREAM ALEに、ピリッと辛いCHILIを使ったビールであり、メタルバンドらしい、尖がった味わいを提供してくれるでしょう。なお、このビールもチャリティボトルになります。

写真提供:TOKYO ALEWORKS コラボビール「Continuing War On Hop Monotony」

板橋でビールと料理のマリアージュを楽しもう!

板橋から、クラフト革命を仕掛ける板橋のブルワリー「TOKYO ALEWORKS」、そして、この度オープンした「TOKYO ALEWORKS TAPROOM」。お店の雰囲気はとてもカジュアルで、気軽にビールを楽しめる場所です。また、料理やビールなどの酒類とも各分野のプロが勢ぞろい、ビールと料理のマリアージュを楽しめます。今後がとても楽しみなお店。是非、訪れることをおススメいたします。

この記事が、素敵なビールとの出逢いに役立てれば幸いです。


■TOKYO ALEWORKS
WEBサイト:
https://tokyoaleworks.com/
FACEBOOK:
https://www.facebook.com/TokyoAleworks/

■TOKYO ALEWORKS TAPROOM
東京都板橋区板橋1-8-4
TEL:03-3961-1196
営業時間:
[月~金、祝前日] 11:30~14:30 (料理L.O. 14:00 ドリンクL.O. 14:00)、17:30~23:00 (料理L.O. 22:00 ドリンクL.O. 22:30)
[土、日、祝]   11:30~23:00 (料理L.O. 22:00 ドリンクL.O. 22:30)
[定休日]なし
WEBサイト:
https://taw.owst.jp/
FACEBOOK:
https://www.facebook.com/TokyoAleworksTaproom/

※臨時休業や営業時間の変更の可能性もあります。
訪れる際は、事前にご確認をお願いします。

SORACHI1984を飲みながら近未来型ビヤガーデンを体感しよう! 2019年4月8日(月)、9日(火) SORACHI1984 INNOVATIVE BEER GARDEN開催!

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日本で生まれ、海外で高い評価を得ているホップ「SORACHIACE」。このホップを100%使ったビール「Innovative Brewer SORACHI1984(以下、SORACHI1984)」が、いよいよ4月9日(火)に発売されます。

発売を心待ちしているビールファンの思いにこたえ、発売前日の4月8日から2日間にわたり、「SORACHI1984」を飲みながら、食やエンターテイメントが楽しめるイベント「SORACHI1984 INNOVATIVE BEER GARDEN」の開催が決定しました。

イベントでは、「SORACHI1984」を飲むことができるのはもちろん、「世界を変える」という強い想いで、未来を切り拓くものづくりに取り組んでいるコラボレート企業と協力をした近未来型のビヤガーデンを体感できます(詳細については下をご覧ください)。

会場のイメージ図【画像提供:Innovative Brewer】

さらに、「SORACHI1984」が誕生するまでのストーリーを追った、40分に亘るドキュメンタリームービー「このビールは、世界を変えるかもしれない。」が初上映されます。

ムービーの冒頭では、今話題の動作拡大型スーツ「スケルトニクス」がSORACHI1984仕様で登場し、ムービーの始まりを華やかに彩ります。「『SORACHI1984』を飲みながら、ぜひ日本のモノづくりが世界を驚かせた物語をお楽しみください」とマスターブリュワーの新井健司氏は話します。

以下、イベント概要です。

イベント名:「SORACHI1984 INNOVATIVE BEER GARDEN」(https://bit.ly/2OioO56

日時:4月8日 15:45~20:00(L.O 19:30)、4月9日 16:00~20:00(L.O 19:30)

場所:恵比寿ガーデンプレイス センター広場(東京都渋谷区恵比寿4丁目20番)

コンテンツ内容:

①ドキュメンタリームービー「このビールは、世界を変えるかもしれない。」上演

②環境負荷の少ない「MRプラスチックコップ」を使用した「SORACHI1984」飲用体験

③「大豆」を使用した未来を変える新たなおつまみ提供

④石灰石を主原料とする新素材「LIMEX」による容器提供

⑤動作拡大型スーツ「SKELETONICS」によるシアター演出・体験会

提供メニュー内容:

「SORACHI1984」350ml缶と「大豆原料おつまみプレートのセット」500円

・「大豆舞珠(まめまーじゅ)」のピンチョス

・「大豆ミート」のハーフバーガー

・「ソヤフラボン」のポップコーン

大豆を使ったフード【画像提供:Innovative Brewer】
※写真はイメージであり、実物と異なる場合があります。

【コラボレート企業】

・(株)スケルトニクス

・(株)TBM

・ 不二製油グループ本社(株)

動作拡大型スーツ「SKELETONICS」【画像提供:Innovative Brewer】
※写真はイメージであり、実物と異なる場合があります。

ラストオーダーが19:30までなので、仕事終わり寄ることも可能です。4月8日(月)、9日(火)は、ビールの新しい可能性に挑戦し続ける「Innovative Brewer」の取り組みを「SORACHI1984」を飲みながら体感してみませんか?

宇都宮産の柚子を使ったTHE NIKKO MONKEYS 1周年記念ビールが登場!

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2017年12月に醸造免許交付を受けた「THE NIKKO MONKEYS(ブルワリー名:Nikko Brewing)」。このたび、醸造所オープン1周年を記念したビール「THE NIKKO MONKEYS 1周年Anniversary feat.宮柚子」の発売を開始した。

柚子は、宇都宮市にある床井柚子園の宮柚子を丸ごと使い、同市内にある株式会社雄都水産の単細胞溶液加工によりピューレ状にしてペールエールをベースに醸造。単細胞溶液加工という技術により、「柚子本来のキャラクターを引き出した風味豊かなビールに仕上がった」(ボス猿)とのこと。

以下、詳細です。

名称:THE NIKKO MONKEYS 1周年Anniversary feat.宮柚子

アルコール度数:7.0%

IBU:23.0

販売容量:15L(樽のみ)

販売価格:オープン価格

醸造責任者:細田央

「1周年の感謝を込めて地元色の香るビールを皆さまにお届けします」とボス猿。今回は、樽のみの販売なので、どこで飲めるかはブルワリーに問い合わせてほしい。

◆この商品のお問い合わせ

Nikko Brewing担当者:細田央

電話:0288-25-3631

FAX:0288-35-3632

E-mail:nikkobrewing@gmail.com

 


【JBJAChannel】沖縄・チャタンハーバーブルワリーへの愛を語る動画を公開

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ビールに愛された皆さまへ!

2月に公開をしたチャタンハーバーブルワリーのヘッドブルワーである、眞境名しのぶ氏へのインタビューから、ぜひともCHATAN BEERを飲みたい!と気持ちを募らせておりましたが、

今回ついに、その思いを遂げることができました!

インタビューの回より。まだ寒い時期でした。

ビールは以下の6種類を順番にいただきました。

WEIZEN ヴァイツェン

GOLDEN WHEAT ゴールデンウィート

PALE ALE ペールエール

LAGER ラガー

IPA インディア ペールエール

STOUT スタウト

もう、どれもこれもとてもおいしくて、1本ずつ飲み進めるにつれて、どんどん期待が高まるという、ビール好きとしては、もう、ずっとワクワクしっぱなしの贅沢な時間を過ごしました。最後のスタウトを飲みながら、「打ちのめされた」「まるでいい映画を1本みたような心地よさ」という感想が漏れ、すっかりチャタンハーバーブルワリーと眞境名氏のファンになってしまった二人。

これらのビールの根底にあるのは、愛です、愛!
どれも高品質で味わいも素晴らしく、とても優しい素敵なビールたち。

収録時間は60分以上かかっております。それをなんとか20分程度に抑えました。長い?でしょうね。でも、もうばっさり切って切って切り捨てまくって、ようやくこれぐらいにしたのです。有り余る感動を、見ている皆さまとも共有したいと思います。ビール片手に、晩酌をご一緒するような気持ちでご覧いただければ幸いです!

実は、チャタンビールは沖縄県でしか飲めない貴重なビールでした。今、県外のビアファンが飲めるのはWEB販売のボトルビールです。私たちもこちらのものを頂きました!
コクワビバレッジ オンラインショップ
https://kokuwa-beverage.com/

ぜひとも、こちらでもご入手いただき、この感動を私たちのように味わっていただきたいですね。
そして、沖縄県外の皆さま方には、ぜひとも沖縄を訪れて、樽でのビールを味わっていただきたいです。私も本当は今すぐ沖縄に行きたいぐらいです。

JBJAChannelでは、チャンネル登録をお願いしております。また、ぜひ「いいね!」もよろしくお願いいたします。皆さまからの応援が私たちの活力です!

 

 

このビールは世界を変えるか? SORACHI1984発売記念イベント「INNOVATIVE BEER GARDEN」 レポート

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日本生まれのホップ「ソラチエース」を100%使った「SORACHI1984」が4月9日(火)に発売となった。発売を記念して4月8日(月)と9日(火)の2日間、恵比寿ガーデンプレイス センター広場で「SORACHI1984 INNOVATIVE BEER GARDEN」が開催された。

6月に早くも第2弾が登場!

8日のイベント前には、ブランド方針説明会が行われ、髙島英也代表取締役社長からブランドビジョン、そして新商品について紹介がされた。

ブランドビジョンは、「新たなビール文化創造」とし、3つの柱を打ち出した。

・革新性(チャレンジ)

・本格感(こだわり)

・ファンとの共創(ブランド育成)

サッポロビールが培ってきたビールづくりへの思いをしっかり守りつつ、新しいビール文化を生み出すことに挑戦していく。そして、なによりも飲み手とともにブランドを育てていく姿勢はファンにとって嬉しい。

ブランド戦略について話す髙島英也代表取締役社長。

「SORACHI1984」は、ホップの魅力を追求した「That’s HOP!」。2019年6月11日(火)には、もう1つの軸となる革新性を追求した「That’s WOW!」から「SKY PILS(スカイピルス)」が発売されることが発表された。

「That’s WOW」シリーズは、今後随時発売される。発売時期については、ホームページなどでチェックしてほしい。

世界を変える志をもった食やモノと楽しむ

「SORACHI1984 INNOVATIVE BEER GARDEN」では、「世界を変える」という志をもった企業の協力のもと食とビールを楽しむ試みが行われた。

今回、Innovativeな企業として「不二製油グループ本社株式会社」から大豆を使ったフードの提供が行われた。これについてブリューイングデザイナーの新井健司氏に聞くと「ビヤガーデンというとこってりとしたものが多い中で、近未来のビヤガーデンを見せるに際して、未来を変えるような食材を選びました。ヘルシー志向の方にも楽しんでいただければと思っています。」とのことだった。

提供メニュー内容:
「SORACHI1984」350ml缶と「大豆原料おつまみプレートのセット」500円
「大豆舞珠(まめまーじゅ)」のピンチョス、「大豆ミート」のハーフバーガー、「ソヤフラボン」をまぶしたポップコーン
容器は、リサイクルプラスチックを活用した「MRプラスチックコップ」や石灰石を主原料とする新素材「LIMEX」による容器を使用。「LIMEX」は、石灰石とは思えない軽さだった。

食べてみると、正直「これが大豆?」という感じ。どれも豆っぽさがなく、言われなければ普通のハンバーガー。しかし大豆だからなのか、さっぱりとしているのですごく食べやすかった。ビールイベントにあったらヘルシー志向のお客さんに喜ばれるのではないだろうか。

ソラチエースが「SORACHI1984」に使われるまでを見ながら飲んでみよう

会場では、ソラチエースにとってキーマンとなった4人の男たちの思いが撮影された40分の大編ドキュメンタリームービー「このビールは、世界を変えるかもしれない。」も上映された(※1)。

※1 上映時間 16:00(9日のみ)、17:00、18:00、19:00

上映前にはイノベーションストーリーショーとして、ブリューイングデザイナーの新井健司氏とクリエイティブディレクターのウエムラヒロシ氏の対談も行われた。

彼らの言葉からは、ソラチエースへの深い愛情が感じられる内容であった。誰1人とかけていたら「SORACHI1984」は誕生しなかったと思うと、そのストーリーに運命的なものを感じざるを得なかった。

ムービーは、http://www.sapporobeer.jp/innovativebrewer/SORACHI1984/STORY/で見ることができる。家で「SORACHI1984」を飲みながら動画を見てソラチエースの歴史を知るのもいいのではないだろうか。

取材日は寒の戻りで底冷えする天候であったが、会場全体を見回すと多くの笑顔が見られたことからも「Innovative Brewer」ブランドに良い印象をもつ人たちが多いと感じた。

会場にいたビールファンに飲んだ感想を聞いてみると、レモングラスやヒノキを思わせる香りだけではなく、麦芽由来の味わいも感じられることに加え、スッキリとしているので後に残らないという声があった。確かにフィニッシュの爽快感が良く、ジメジメした夏場にも爽やかな気分になれるビールだと思う。

現在、様々な品種のホップが誕生しているが、日の目を見ないものもあるだろう。しかし、ソラチエースのような歩みを辿るホップも今後出てくるかもしれないと思うと、まだ見ぬジャパニーズホップの可能性を強く感じたイベントだった。「SORACHI1984」がビールの世界観を変えるか? 反応を楽しみにしたい。

ブリューイングデザイナー新井健司氏のSORACHI1984にかける思いはこちらから

◆Innovative Brewer SORACHI1984 商品概要

品目:ビール

発売日・地域:2019年4月9日(火)・全国

パッケージ・価格:350ML缶・250円(参考小売価格 ※消費税抜き)

原材料名:麦芽(外国製造又は国内製造(5%未満))、ホップ(ソラチエース100%使用 米国産使用、上富良野産一部使用)

アルコール分:5.5%

商品特長:・エールビール ・ヒノキやレモングラスを思わせる心安らぐ香り ・飲んだ後、口の中にふわっと広がる旨味

販売計画:22万ケース(350ML×24本換算)

設備が変わるとビールも変わる? 伊勢角屋麦酒下野新工場でビールづくりの難しさを知る【ブルワリーレポート 伊勢角屋麦酒編】

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2018年3月に着工し、7月に仕込みを開始した伊勢角屋麦酒下野工場。半年が経過し、伊勢角屋麦酒の今を知りたく、出口善一ヘッドブルワー(以下、出口HB)に新工場を案内してもらいながら話を聞いてきました。

圧巻の広さと最新設備の下野工場

新工場である下野工場は、JR参宮線・近鉄山田線伊勢市駅より車で約15分のところにある「下野工業団地」の一画にあります。現地についてまず思ったことが「すごく広い」。大きいことは、SNSで知っていましたが、実際に目にすると圧巻の大きさです。

下野工場の外観。手前が倉庫で奥が事務所と醸造所。2区画を購入して建てられた。

工場に入って、すぐに目に飛び込んできたのが4,000Lの発酵・貯蔵タンク。この大きさになるとかなりの高さです。現在は10本設置されています。

4,000Lの貯蔵タンク。

これだけ大きいと1回の仕込みで使うモルトも相当な量になります。

「うちでは、北米産のモルトを中心に1回の仕込みに800kgから1,200kgを使います」。1回で30~45袋を使うとのこと。やはり4,000Lの仕込みになると1回に使用するモルトの量もすごく多い。

モルト貯蔵・破砕室。画像にあるのは貯蔵しているモルトの一部。1回に使う量が多いので、在庫管理も大変そうだ。

これだけ使うと破砕するのにもかなりの時間がかかりそう。「Neko Nihikiになると1時間ちょっとかかるとのこと。

麦芽破砕機。画像右奥にある投入口から麦芽を入れ、チェーンコンベアで画像真ん中の機械で破砕して、左側の貯蔵部へ送られる。

破砕されたモルトはパイプを通って、糖化釜へ送られ、糖化釜、麦汁濾過槽(ロイター槽)、煮沸釜、ワールプール槽と順番に送られ熱交換器を通って、発酵・貯蔵タンクへ送られます。よくブルワリーで見るのは、2つの釜で仕込む醸造設備ですが、それとの違いを聞いてみると「4つの釜で仕込むメリットは、追っかけて仕込める事です。糖化・濾過と煮沸・ワールプールの2つの釜の設備ですと、ろ過が終わり煮沸に移動しないと次の仕込みができませんし、ワールプールを終えて発酵・貯蔵タンクに麦汁を送り終えないと、煮沸釜に移せません。当社のように4つ釜であれば、次の釜に工程が進めば、次の仕込みが可能になります。そうすると発酵・貯蔵タンクさえあれば24時間で6回から8回も仕込める計算になります」と教えてくれました。

手前から糖化釜、濾過槽、煮沸釜、ワールプール槽

伊勢角屋麦酒では、この工程は全てプログラミングされ、自動化されています。

オートメーションだから楽になったわけではない

作業がプログラミングされて楽になったと思いましたが、そう簡単ではないと言います。

「旧工場は、配管を付け替えていました。新工場になって、プログラミングされてモニターで管理すれば工程が進む形になっていますが、今まで経験としてやってきた作業を工程ごとに時間など数値設定をする必要があり、現在は微調整を繰り返している段階です。設定が定まれば、誰でもクリック1つでつくれるようになりますが、そこまでが大変です」。

ホップを投入する機器。状況に分けて自動でホップを入れることができる。

これまでは五感で確認しながら進めていたものが、数値を確認しながらの作業になるため味の再現性が得られるまでは細かい調整が必要になるといいます。また、外気温が異なる夏や冬では、糖化や煮沸の工程での麦汁温度の上昇時間も異なるので、今でも毎回、状況を確認しながらプログラムの修正を行っています。

「オートメーションといってもオートマチック車のようにブレーキとアクセルだけで簡単に操作できない難しさがあります」と、これまでの感覚的な経験を数値としてプログラム化することは、簡単なことではないと出口HBは話します。

PCモニターを見ながら設定の説明をする出口HB。想像よりも設定項目が細かく、これを調整していくことは簡単な作業ではないと感じた。

醸造設備が変わったことで、同じレシピでも色合いや風味にも変化が生じたといいます。

旧工場で使っていた煮沸釜は、釜本体にあるジャケットに蒸気を入れて加熱する仕組みでしたが、新工場では、外部装置エクスターナルを使い加熱する仕組みになっています。熱の加わり方が変わることで、麦汁のローストフレーバーの強さや麦汁の色の濃さが薄くなる傾向がみられたとのこと。

モルトの破砕も、これまでの機械よりも細かく破砕可能になったことで糖化工程において多くの糖類が取れるように。結果、「想定よりもアルコール度数が高くなった」と出口HB。対応として、使用するにモルト量を少なくしてみると、今度はボディ感が軽くなり、味わいが薄くなるという課題が生じることになってしまいました。

ブルワリーの全体風景。正面奥に移っている発酵・貯蔵タンクは、旧工場から移設してきた2,000Lのタンク。右側の壁面はビールの色を表現している。

「ビールの品質としては悪くはありませんでしたが、『伊勢ぺ(伊勢角屋麦酒ペールエールの愛称)』については、これまで培ってきたブランドとしてお客さんを満足させる品質に達していませんでした」。

そのような状況のなか、ペールエールは今年3月に行われたビール界のオスカーといわれる「The International Brewers Award」で2大会連続金賞を受賞(今回、受賞したペールエールは新工場で醸造)。8カ月という短い期間で、どのようにして従来の味わいに近づけていったのかを出口HBに聞くと 「レシピを見直したり、工程1つ1つを地道に調整したりして対応するしかなかったです」と話してくださいました。この短期間で世界的コンペティションを受賞するまで品質を調整した裏には、大変な努力があったと思います。

研究室。ここで、酵母や品質管理を行っている。こうした設備をあるからこそ、短期間でこれまでと遜色ないレベルまで改善することができたのだろう。

「受賞はしたけど、まだまだ自分たちの思うようにできていない」ともいい、より美味しいビールづくりに余念はありません。

醸造規模を拡大してのメリットは、どのように感じているでしょうか?

「在庫を一定数確保することができるようになりました。これまではすぐに完売してしまい、どういった傾向のビールがリピートされるのか分かりにくい状態でした。飲食店からは『いつもすぐに売り切れてしまうから、注文するのをやめた』と販売機会の損失もありました。在庫を確保できるようになり、お客さんから「あのビールがまた欲しい」という要望に応えられるようになりました」。

冷蔵倉庫。樽やボトルに詰められたビールは、ここで管理され出荷される。

缶での販売はある?

新工場になり聞いてみたかったことに缶での販売がありました。購入する側からすると缶の方が持ち運ぶのが楽です。その辺りも聞いてみると出口HBは次のように話してくれました。

「これからは缶に移行していくだろうと思います。しかしながら、多大な設備投資をした今、流通に乗せる缶ラインを設備する余裕はないですね(笑)」。

缶での販売について話をする出口HB。ちなみにビン詰め機は1時間に1,600本詰められる。

※「伊勢ピスルナー」など一部の缶商品は、他社への委託醸造で対応。

4月20日(土)は創業22周年祭! 新工場も内覧会もあります

伊勢角屋麦酒では下野工場の見学は行っていません。「でも、見学してみたい!」という方、絶好の機会があります。4月20日(土)に「創業22周年祭」が下野工場にて開催され、新工場の内覧会があります(Brewerが工場を案内してくれる予定です ※1)。興味のある方は、ぜひ伊勢まで足を運んでほしいと思います。場所を移しての2次会もありますから宿泊して翌日は伊勢神宮を参拝するのもいいですし、名古屋、京都、大阪まで足を伸ばしてのビアバー巡りも楽しそうです。

※1 工場見学は予約者優先。

◆創業22周年祭 詳細

日時:2019年4月20(土)11:00~18:00

場所:伊勢角屋麦酒下野工場

新工場内覧会:11:00~12:00 ※予約優先案内

参加人数把握のため、参加希望の方はイベントページ(https://www.facebook.com/events/2743909208967521/?notif_t=plan_user_associated&notif_id=1552034919837801)より参加のクリックをお願いします。

※ Facebookをされていない方は、事務所へ直接お問い合わせください。

◆伊勢角夜会(二次会)

日時:2019年4月20日(土)18:00~23:00

場所:麦酒蔵(びあぐら)

参加費:3,000円(飲み放題。フードは持ち込み可)

イベントページ:https://www.facebook.com/events/274796540100694/

今年の夏には8,000Lのタンクが増設予定

現在は、2日に1回のペースで仕込みを行っていて、今夏にはさらに8,000Lの発酵・貯蔵タンク4本が増設予定です。鈴木成宗社長によると「順調にいけば8月から稼働できるかな」とのこと。増産されれば、今よりも飲食店の取り扱い機会が多くなるでしょうし、ボトルでの購入もしやすくなります。飲み手にとっては嬉しいことだと思いますが、「仕込む回数が増えるけど、人手が足りなくて大変……」と出口HBは苦笑いしていました。

今回の取材を通じて、醸造設備の性能向上により感覚的で行っていた作業を数値化することで品質安定・管理がしやすくなる面と、設備が変わることによるブランドクオリティを維持することの難しさを知ることができました。

常に高いレベルを追い求め、挑戦していく志で「世界一のビール」を目指す伊勢角屋麦酒。これからも私たちの喉と心を潤してくれるでしょう!

★伊勢角屋麦酒では2020年度の新卒採用を行っています。興味のある方はこちらから

https://www.biyagura.jp/recruit/

◆伊勢角屋麦酒 Data

住所:神久工場 〒516-0017 三重県伊勢市神久6-428(事務所:神久4-466-1) 下野工場 〒516-0003 三重県伊勢市下野町564-17

TEL:0596-63-6515

FAX:0596-63-6516 (24時間受付)

Homepage:http://www.biyagura.jp/ec/

「よく飲み、よく話し、よく笑う」対話を通して、日本のクラフトビールの未来について考える3時間。BEER DIALOGUE(ビアダイアログ)体験レポート

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­  ・「よく飲み、よく話し、よく笑う」対話を通して、日本のクラフトビールの未来について考える3時間

­  3月16日(土)東京都福生市にある石川酒造にて「BEER DIALOGUE(ビアダイアログ)」が開催されました。イベントのコンセプトは「ビールを飲みながら、醸造家とファンがそれぞれの立場で、みんな一緒にDIALOGUE(対話)を行う」こと。様々な意見を共有する、コミュニケーションの場を設けることで、お互いの理解を深めビールシーンを盛り上げていきたいという想いがあります。今回は老舗ブルワリー、地方ブルワリー、ナショナルクラフト、ブリューパブと規模や立場の異なる醸造家6名が登壇し、熱い議論が繰り広げられました。

­ 第一部は、醸造家同士が共通のテーマについて、第二部では参加者からの質問形式によるディスカッションが行われました。第三部は、参加者全員で大宴会。醸造家と直接対話する機会が設けられました。

参加ブルワリー 一覧
石川酒造(東京都):清水 秀晃さん
いわて蔵ビール(岩手県):佐藤 航さん
松江ビアへるん(島根県):矢野 学さん
SPRING VALLEY BREWERY(東京都):田山 智弘さん
Innovative Brewer(東京都):新井 健司さん
さかづき Brewing(東京都):金山 尚子さん

今回は老舗ブルワリー、地方ブルワリー、ナショナルクラフト、ブリューパブと規模や立場の異なる醸造家6名が登壇しました。

・会場は伝統ある酒蔵

­  会場となった石川酒造は、西暦1863年から続く酒蔵です。敷地内には、醸造所の他に資料館やレストランが併設され、酒蔵見学を通して五感でお酒を楽しめる場所となっています。また、本蔵をはじめ、所有している建造物6棟が国の登録有形文化財に指定されるなど、伝統的な酒造りの歴史を後世に伝えています。ビール醸造においても、明治21年2月から同年23年まで「日本麦酒」の名称でラガービールを販売した歴史を持ち、1998年からは自社ブランド「多摩の恵」を手掛けています。今回のイベントは、登壇者でもある同ブルワリーの清水さんと、ビアジャーナリストの木暮亮氏との会話の中で「造り手が集まってビールの未来について話し合う機会を作りましょう」というアイデアが発端となりました。

会場となった向蔵ビール工房。2階は木の温もりが溢れる素敵な空間が広がります。

・第一部 ブルワーディスカッション

­  ブルワーディスカッションでは、事前に質問したい内容について醸造家にアンケートを実施。3つテーマに対して、議論を行いました。醸造家の皆さんの経験談はとても興味深く、時に参加者へ訴えかける場面では、会場が白熱し、一体となる時間となりました。

【クラフトビールという言葉について】

いわて蔵ビール(以下いわて蔵)佐藤さんより、「1995年にビールを造り始めた時は地ビールと呼ばれていたが、近年クラフトビールという言葉の認知度が高まる中で、皆さんの中でクラフトビールという言葉をどのように考えているのか」という質問が投げかけられました。

佐藤さんは、「クラフトビールは手造り、職人が作るビールいるというイメージ。地ビールは、原材料や副原料を含めて、地にこだわってビールを造るイメージ」というご意見です。自身は、現在ビールイベント・プロジェクトを通して「地ビールは美味しい」を発信するための活動にも取り組まれています。

さかづき Brewing(以下さかづき)の金山さんは「造り手が見えること」と定義して、ブルワリーパブで日々飲み手と接する中では「味わいや香りが大手メーカーのビールとは違うもの。大手に対して個性のアピールとして、クラフトビールを捉えているのではないか」という意見でした。

石川酒造の清水さんは、自身がピルスナーにこだわりを持って醸造していることを例に挙げ「職人1人1人がここだけは譲れないという軸を持って、ビールを造っていくことではないか」と話しています。

醸造家の皆さんもビール片手にディスカッションに参加されました。

【日本独自のビアスタイルは生まれるか、生まれるとすればどのようなイメージのビールか?日本からジャパニーズスタイルとして世界に向けて発信するために、どの部分に魅力を持たせるべきか】

アメリカでは常に新しいスタイルが生み出され、コンペティションにも登録されている現状で、日本も含めて他の国由来のビアスタイルが出づらい現状がある。その中で「日本独自のビアスタイルは生まれるか?生まれるとすればどのようなイメージのビールか?」が話し合われました。

松江ビアへるんの(以下ビアへるん)矢野さんからは、日本を世界にと考えた時に「日本は麦文化ではなく味噌や酒造を含む米文化の国」という所がキャラクターの1つではないかと思うと、自身が島根県の酒蔵と共同で手掛ける、ビール酵母、清酒酵母、米麹等を使用して造る「おろち」を例題に「日本でしかできない、日本特有の良いところを伝えるやり方がこれから発展していくのではないか」と話します。

SPRING VALLEY BREWERY(以下SVB)の田山さんからは、「スタイルにアメリカンがついたビアスタイルが増加しているのは、アメリカのホップがユニークだから。ホップはビールに多分に影響を与える要素なので、これから未来日本産のユニークなホップが独自のビアスタイルに繋がるのではないか」という意見が出されました。

【今後日本でクラフトビールが発展した後の未来とはどんなイメージか。クラフトビールがもっと親しまれるためには何が必要か】

さかづきの金山さんからは「まだまだクラフトビールを知らない人が多くいる中で、もっと親しまれるためには何が必要か。今後日本でクラフトビールが発展した後の未来とはどんなイメージを描いているか」という質問がされました。

Innovative Brewerの新井さんからは「醸造の規模に関わらず、もっとメーカー側がメディア等に勢い(話題性)を持って、アピールする必要があるのではないか。20年30年後は、現在ほとんどの人が想い描く『生ビールください』が、ブランドの名前に変わること。各々が自分の好きなビールや醸造所を持っている世界が理想的」そのために、ビールとは全く関係ない業態と組むことで、結果的にビールも飲むような接触ポイントを増やす活動や、ビールを飲んだ時の面白さを色々な規模の人間が、それぞれの形で発信することの必要性を提案されました。

SVBの田山さんからは「クラフトビールの裾野を広げるには、基本的なクオリティと生産性の向上。今後は生産性を上げることで、業界全体として、造り手も儲かるビジネスにしていかなくてはならない」そのためには、より多くの人に魅力を伝えるための、クオリティの向上が必要不可欠と指摘しています。

ビアへるんの矢野さんは「自分のオリジナル要素を含んだ、良いクオリティのビールを提供することで、ファンを増やして消費量も増やしていく」そうした好循環の中で、生産性を上げて1本あたりの金額も下がるような、環境に持っていくことが重要という意見でした。

・第二部 質問コーナー

第二部は参加者からの質問に対して、醸造家が回答する形式で行われました。今回は数ある質問の中から、皆さんも今日からチャレンジできる【日常生活の中での味覚の鍛え方】についての質疑をご紹介します。

会場の参加者より「ビール造りにおいては繊細な味覚が必要になるが、普段どのように味覚を鍛えているか?」という質問があがりました。

SVBの田山さんからは「ビールの味わいを正確に表現できる人と、同じ場所で同じビールを飲むこと。そこで感じた香りや味について、言語化する場合の言葉について学ぶのが良い」というアドバイス。

さかづきの金山さんからは、自宅でできるテイスティングを用いた、実践的な鍛え方についてレクチャーがありました。具体的な方法として、「スーパー、コンビニで販売している同じスタイルの缶ビールを複数本購入して、側面にアルミホイルを巻き付けてシャッフルし、ブラインドで銘柄を当たるまで繰り返します」視覚情報を無くした状態で飲む中で、味わいの繊細な部分にまで気づくことができ、味覚の感度が鍛えられるとのこと。

イベント終了後に自宅で実際に試してみると、正解を導き出すために僅かな苦みや甘味の違いを意識するようになり、集中してビールと向き合うことができました。そして、ビールを味わう上では視覚情報に頼る部分の大きさを改めて実感いたしました。今回は20代の方からの積極的な質問が目立ち、醸造家の皆さまも若者向けにメッセージを込めた意見で、会場を盛り上げました。

第1部、第2部と熱い議論が繰り広げられました。

・第三部 大宴会

­  最後は醸造家と参加者が共に語り合いました。会場では各ブルワリーのビールが1種類ずつ用意され、フラッグシップビールから季節限定、新作とバラエティ豊かなラインナップが、1杯500円で提供されました。ラストオーダー30分前には全てのビールが完売となり、急遽 石川酒造のピルスナー、ケルシュが追加される程の大盛況でした。当日提供されたラインナップはこちらです。

石川酒造:多摩の恵 シングルホップウィート、ピルスナー、ケルシュ
いわて蔵ビール:牡蠣のスタウト
松江ビアへるん:ヴァイツェン
SPRING VALLEY BREWERY :京YUZU Sparkling
Innovative Brewer:SORACHI1984
さかづきBrewing : 風月ペールエール

普段、多くの人で賑わうビールイベントでは、醸造家に対して個人の意見を共有する機会はほとんどないと思います。そのような中で、クラフトビールファンはもちろん、余り馴染みがなかった参加者にとっても、ビールを飲みながら話を聞いたり、意見を直接伝えたりできる時間は大変貴重だったと思います。

醸造家の皆さんにとっても、飲み手の本音を聞く充実した時間となったのではないでしょうか。会場のあちらこちらで乾杯の音が響き渡り、皆さんの笑顔で彩られた空間。「よく飲み、よく話し、よく笑う」コミュニケーションツールとしてのビールのチカラが表現された、印象的な光景が広がっていました。

参加者全員で乾杯。会場に一体感が生まれました。

・おわりに

­  イベントは石川酒造 十八代目当主 石川 彌八郎さんの総括を持って、閉会となりました。終了後も会場の熱気は冷めやらず、3時間が短く感じるほど充実した時間でした。登壇者含め、ビールを片手に話す。そんなリラックスした空間だからこその本音や熱いメッセージが飛び交い、益々ビールの魅力を感じる機会となりました。

皆さんのお話を伺う中では「クラフトビールは味わいと共に、その背景にある造り手が込めた想いを楽しむ飲み物である」と改めて感じました。次回はどんな化学反応が楽しめるのか、第2回の開催も待ち遠しく思います。このイベントは当協会のJBJA Channelでも紹介されております。ぜひ動画の臨場感も併せてお楽しみください。

醸造家、ボランティア、参加者が一体となってイベントを盛り上げました。

【JBJAChannel】Beer Dialogue☆イベントリポート≪前編≫

【JBJAChannel】Beer Dialogue(ビアダイアログ)2019年3月16日イベントリポート≪前編≫

【JBJAChannel】BeerDialogue☆イベントリポート≪後編≫
https://www.jbja.jp/archives/24705

1人の人物との運命的な出会いから始まった物語。柔軟な発想で進化し続けるブルワリー【米沢ジャックスブルワリー】ブルワリーレポート

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­   古くから城下町として栄え、伊達政宗や上杉景勝など、多くの偉人達によって文化が育まれてきた山形県米沢市。現在も当時の面影を残しつつ、吾妻連峰の雄大な景色と温泉が豊富に湧く自然の恵み豊かな地に、米沢ジャックスブルワリーは誕生しました。

・柔軟な発想で進化し続けるブルワリー

­  米沢ジャックスブルワリーは、JR米沢駅から車で20分ほどの距離にある農村地帯の一画で、醸造をおこなっています。醸造所はもともと民家であった建物を、代表の槙山 秀都さん自らの手で、内装と排水設備を整備して使用しています。敷地には民家をリフォームした事務所と、資材置場であった倉庫を改築した醸造所が併設されています。醸造所は木造2階建て、1階が醸造スペース、2階が麦芽の保管・粉砕をする作業部屋です。醸造スペースの入口となるガラス扉の前に立つと、まず正面奥に設置された3機の発酵タンクが視界に飛び込んできます。室内へ足を踏み入れると、すぐ右手に仕込窯があり、手前から奥に向かってスムーズに作業が進められるように、動線が整えられていることが分かります。内部から改めて全体を見渡すと、限られた設備の中で【より良いビールを造るにはどうすべきか】を突き詰めて、アイデアを凝縮した空間が広がっていました。

手前から奥に向かって、仕込み作業の動線が整えられています。

2階の作業部屋からは、内部が一望できます。

同ブルワリーでは、【ビール造りの工程における作業の効率化】を意識した創意工夫が随所になされています。仕込み窯の清掃や、麦芽の運搬に小型クレーンを活用するといった、一見するとビール造りとは縁がない機材を使用する柔軟な発想は、前職で培った機材の組み立て、解体、溶接などの技術と知識に基づいて考案されています。併せて、内装の設計には、ブルワリー在籍時代に新店舗を自身で1から作り上げた経験が活かされています。これまでも、機材を駆使した仕事を生業としてきた槙山さん。これからは、ビールを設計し組み立てる技術者として、様々な機材を活用して、思い描く理想のブルワリー像を追い求めて活動していきます。

仕込み窯をクレーンで釣りあげて、移動させます。

醸造に使用する機材にも、様々な創意工夫がなされています。

・1人の人物・1杯のビールとの運命的な出会いから始まった物語

­  槙山さんのビール造りは、1人の人物との出会いから始まります。2010年友人の紹介でjackson flisa(ジャクソン フィリス)さんと知り合い、ある時彼がアメリカで自ら醸造したビールを飲む機会がありました。そこで口にした、エールビールの味わいに衝撃を受けたことが、ビール醸造に興味を持つきっかけに。その日を境に、米沢市内のバーでクラフトビールを飲みながら、ビールが持つ多様性と面白さに魅了され、ビールを造ることへの想いが一層強くなります。そして、夢を実現させるために、単身東京のブルワリーパブで働きながら醸造技術を磨き、2018年地元米沢に念願のブルワリーを構えました。同年3月には酒類等製造免許(発泡酒)を取得し、6月から醸造を開始しました。1人の人間、1杯のビールとの出会いから、8年の歳月を経て実現した物語。そのきっかけを与えてくれた、ジャクソンフィリスさんに敬意を称して、ブルワリ-の名称には彼の愛称「ジャックス」が付けられています。

米沢ジャックスブルワリー 代表 槙山 秀都 さん

・ビールを通して地元の魅力を発信

­  米沢ジャックスブルワリーでは、より多くの飲み手に親しまれるよう「ドリンカブル」なビール造りを心がけています。初仕込みから一貫していた「ベーシックなスタイル」のビールに加え、最近では米沢産の「そばの実」を使用したペールエールなど、地域性を意識した副原料を加えたビールも提供しています。山形県はフルーツを含め、農作物が豊富な土地として知られています。今後は、四季折々の旬な味覚を加えた、同ブルワリーにしかできないビール造りにも期待が高まります。これからも、地域色豊かなビールを通して、ブルワリーはもちろん、山形県を知るきっかけ作りとして、日本全国へ魅力を発信していきます。

米沢ジャックスブルワリーでは、樽詰・瓶詰ビールを販売しています。

・おわりに

­  米沢ジャックスブルワリーでは、昨年Fresh Hop Fest2018 に参加し、2019年2月には東京都内の店舗でTap Take Overイベントが開催されるなど、醸造開始直後からその魅力が県外に広がりを見せています。直営店舗を持たない同ブルワリーは、今後も自社ビールの流通を通して、その想いを日本全国へ届けていきます。2019年3月を迎えて、酒造免許の取得から1年が経過しました。9年前にジャックスから伝えられた感動を、自身の手で広めていく活動はまだ始まったばかりです。これからどのような創意工夫でビールと向き合っていくのか、今後の活躍に注目していきたいと思います。

米沢ジャックスブルワリー
住所:〒992-1461 山形県米沢市李山5471
HP:https://jacks-beer.com/
FB:https://www.facebook.com/YonezawaJacksBrewery

京急ビアフェスタ in 上大岡 2019/5/2~6開催!「令和」に乾杯!飲もう、5日間!

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「京急ビアフェスタ in 上大岡」が、2019年5月2日(火)~5月6日(土)に、神奈川県横浜市 上大岡の京急百貨店で開催されます。ゴールデンウィーク(GW)期間中のビールイベント、その内容をご紹介いたします。

イベント概要

「京急ビアフェスタ in 上大岡」は、京急百貨店(株式会社京急百貨店)が主催、上大岡 Roto Breweryが協力するビールイベント。ここ数年創業の京急本線沿いのブルワリーを中心に、東京都内と埼玉県のブルワリー、石見式(コニカルタンクを用いず、冷蔵庫で発酵を行う醸造方式)を開発した島根県のブルワリー石見麦酒が参加。気温も上がり、温かくなる時期、ビールをより美味しく感じられる季節、様々なクラフトビールを飲み比べられるチャンスです。子供向けの遊び場もあり、子連れでも楽しめるイベント。5月1日には元号が「令和」に変わり、新たな時代の始まりを、クラフトビールで乾杯して祝いましょう。

写真提供:Roto Brewery フライヤー(チラシ)のイメージ

上大岡 Roto Brewery

上大岡 Roto Breweryは、京急本線 上大岡駅東口から南に徒歩約5分の所にあります。「Roto Brewery 麺や 天空」という店名で、ラーメン屋が併設の珍しいブルワリー。店外および客席からガラス越しに見える、スロベニア製Brewiksの醸造設備を使い、上大岡ビールを醸造しています。醸造された上大岡ビールは、「Roto Brewery 麺や 天空」はもちろん、オーナー兼ブルワーの「麻生 達也」氏の経営するお店「ビールと肉と燻製 Moshas(モシャス)」、「日本料理 江戸前鮨 まほとら」、「Bar Luida (バー ルイーダ)」などでも提供されています。各店舗はいずれも上大岡駅から近く、それぞれの料理と上大岡ビールのペアリングを楽しめます。「麻生 達也」氏は、ゲームソフト「ドラゴンクエスト」が大好き。そのため、店名やビールの銘柄など、「ドラゴンクエスト」由来の命名が多くあります。

Roto Brewery店内とオーナー兼ブルワー「麻生 達也」氏

イベント開催日時・場所

開催場所

京急百貨店・上大岡駅 7F催事場

座席約150席、立席約50席。

アクセス:

京急線(京急本線) 上大岡駅、横浜市営地下鉄線(横浜市営地下鉄ブルーライン) 上大岡駅に直結。

ゆめおおおかバスターミナル隣接。

(東京駅や新宿駅から電車で1時間以内。都内からもアクセスは良好)

開催日時

2019/5/2(火)10:00~20:00
2019/5/3(水)10:00~20:00
2019/5/4(木)10:00~20:00
2019/5/5(金)10:00~20:00
2019/5/6(土)10:00~19:00

※イベント日程等、都合により変更になる場合があります。事前にご確認ください。

写真提供:Roto Brewery

参加ブルワリーと出店日程

「京急ビアフェスタ in 上大岡」に参加するブルワリーは、12店舗と開店準備中1店舗。イベントは全5日間ですが、前半3日間と後半2日間の構成となっており、店舗によって出店期間が異なります。クラフトビールのブース(1ブース=4タップ)は10のため、期間分割もしくはブース共有しての出店となります。

参加ブルワリー

(上大岡)Roto Brewery

(能見台)横濱金沢ブリュワリー

(川口市)星野製作所(麦)

(金沢文庫)南横浜ビール研究所

(昭島市)イサナブルーイング

ぬとり ※開店準備中

(東陽町)ガハハビール

(祖師ヶ谷大蔵)RIOT BEER

(十条) すいけんブルワリー

(島根県)石見麦酒

(志木市)SHIKI BEER

(狛江市)IZUMI BREWERY(和泉ブルワリー)

(六本木)INAZUMA BEER

出店日程表は下図の通り。

※イベント日程等、都合により変更になる場合があります。事前にご確認ください。

フード

ビールのお供にフードは欠かせません。フード出店は2ブース。ビールにあわせたフードを、上大岡 Roto Breweryおよび、京急百貨店から提供します。その1例をご紹介。

写真提供:Roto Brewery、骨つきモモ肉の唐揚げ

京急ビアフェスタ in 上大岡を楽しもう!

「京急ビアフェスタ in 上大岡」は、横浜市をはじめ、東京都、埼玉県や島根県のブルワリーが参加するイベントです。開催期間は5日間もあり、GWの楽しみの1つとして、訪れてみてはいかがでしょうか。きっと美味しいクラフトビールに巡りあえるでしょう。

この記事が、素敵なビールとの出逢いに役立てれば幸いです。


■京急百貨店・上大岡駅

WEB サイト:
https://www.keikyu-depart.com/

■上大岡 Roto Brewery(Roto Brewery 麺や 天空)

営業時間:
[月~土、祝日、祝前日] 11:00~23:00 (料理L.O. 22:00 ドリンクL.O. 22:30)
[定休日] 日曜日

WEB サイト:
https://hachimitsu.owst.jp/
FACEBOOK:
https://www.facebook.com/RotoBrewery/

※臨時休業や営業時間の変更の可能性もあります。
訪れる際は、事前にご確認をお願いします。

サンクトガーレン「湘南ゴールド」2019年4月14日発売!“幻のオレンジ”を使った限定ビール

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神奈川県厚木市のブルワリー「サンクトガーレン」から、神奈川産“幻のオレンジ”を使用した春夏限定フルーツビール「湘南ゴールド」が、2019年4月14日に発売されます。その魅力をお伝えします。

神奈川産“幻のオレンジ”「湘南ゴールド」

神奈川県は、その昔、みかんの有名な産地でした。特に、神奈川県西部では、みかん栽培が盛んに行われていました。しかし、消費者の趣向変化により、酸味の強い神奈川県産のみかんは敬遠され、みかん栽培は衰退しました。近年、当時のみかん栽培の活気さを取り戻すため、実が小さいが“1度食べたら忘れられない”味わいをもつ「ゴールデンオレンジ」を交配し、みかんの食べやすさを持った「湘南ゴールド」をつくりだしました。「湘南ゴールド」は、交配から品種登録まで12年の月日をかけ、2006年に出荷を開始。その誕生には、多くの想いが込められています。

写真提供:サンクトガーレン 湘南ゴールドの果実

「湘南ゴールド」の外見は、レモンの様に酸味が強そうに見えます。しかし、糖度は12%で充分な甘味を持ち、酸味と甘みのバランスが良く、後味に微かな柚子風味があります。そして、最大の特徴は、他の柑橘類を圧倒する”華やかな香り”。「湘南ゴールド」は、神奈川県特産品として育成されていますが、果実が実るまで5年と時間がかかるので(温州みかんは3年)、生産量が少なく、神奈川県内でも入手困難な“幻のオレンジ”となっております。

写真提供:サンクトガーレン 湘南ゴールドの果実 皮はレモン風、実はオレンジの様な色あい

春夏限定フルーツビール「湘南ゴールド」

サンクトガーレンの「湘南ゴールド」は、神奈川県内でも入手困難な“幻のオレンジ”「湘南ゴールド」を活用したフルーツビールです。”華やかな香り”を最大限ビールに活かすため、果汁だけではなく、皮も実も丸ごと使用。アロマホップも柑橘系の香りが特徴のものを使用しました。グラスに注いだ瞬間から、その”華やかな香り”を感じます。口に含むと、瑞々しくジューシーな風味が口中に広がり、後味にはマーマレードのような苦味を感じます。飲み終えた後まで、とことんオレンジを感じるビールです。

写真提供:サンクトガーレン 湘南ゴールドのビールと果実

「湘南ゴールド」は、2008年のインターナショナル・ビアカップ(国際ビール大賞)フルーツビール部門で、10年連続入賞(2008金賞、2009金賞、2010銀賞、2011銀賞、2012金賞、2013銅賞、2014銀賞、2015銀賞、2016銅賞、2017銀賞)。 英国開催の「ワールド・ビア・アワード」フレーバーエール部門で、2011年にアジアベストを受賞、2013年にはシルバーを受賞。世界に誇れるビールでもあります。

写真提供:サンクトガーレン 数々の賞を受賞したビール 湘南ゴールド

販売と商品概要について

「湘南ゴールド」は春夏限定ビールとして、2019年4月14日(日)から9月末まで製造販売。「サンクトガーレン」のネットショップにてお買い求めできます。また、樽生で提供するお店についても公開されております。

「湘南ゴールド」の商品概要は、下記のとおりです。(WEBサイトより、引用)

内容量 330ml
原材料 麦芽,ホップ
副原料 湘南ゴールド(神奈川県産オレンジ)
アルコール度 5%
賞味期限 90日(要冷蔵)
スタイル フルーツビール
使用麦芽 ベールエールモルト、ウィート、クリスタル20°L
使用ホップ 2011 シトラ/2008-10 カスケード
IBU 18
初期比重 1.048
SRM 3.3
JANコード 4560375141020

写真提供:サンクトガーレン 湘南ゴールド

ビールが好きな人も、そうではない人も1度は飲んでほしいビール。この機会に、味わってみてはいかがでしょうか。

この記事が素敵なビールとの出逢いに役立てれば幸いです。


■サンクトガーレン有限会社

WEBサイト:http://www.sanktgallenbrewery.com/
Facebook : https://www.facebook.com/SanktGallenBrewery
Twitter  : https://twitter.com/SanktGallenSHOP
Instagram  : https://www.instagram.com/mikisanktgallen/


【静岡】掛川駅徒歩1分で子供から大人まで楽しめるお祭り。「第3回 掛川クラフトビールフェスタ」6/2(日)開催!

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静岡県掛川市で、2019年6月2日(日)に「第3回 掛川クラフトビールフェスタ」が開催される。


会場は今年もJR掛川駅北口から徒歩1分というアクセス抜群の場所。
駅前の商業施設「ウィタス138ストア」に隣接するオープンテラスで行われる。当日は県内外のブルワリーから、静岡ではなかなか飲めないインポートビールまでラインナップされている。

【出店ビール】
AOI BREWING(静岡)

OUTSIDER BREWING(山梨)
うしとらブルワリー(栃木)
奈良醸造(奈良)
箕面ビール(大阪)
FAR YEAST BREWING(山梨・東京)
Mikkeller TOKYO(デンマーク・東京)
AQ BEVOLUTION(US/EU・東京)
Tir na n-Og(ベアードビール・浜松)
TYU(国産クラフトビール・磐田)
カケガワビール(掛川)
※2019年4月9日時点

料理は手作りハム・ソーセージの「大石農場ハム工房」や創作中華の「金柑」、スパイス料理の「JAN CURRY」、地場野菜をたっぷり使ったお総菜「ファニーファーム」、グリル料理の「テキーラダイナー」など、地元を中心とした静岡の人気店から名物おつまみが登場。個性豊かなビールを彩る地元の料理でイベントを盛り上げる。

▲子供から大人まで楽しめる地元のビール祭り (画像は2017年の様子)

さらに、金魚すくいならぬ “ 鯉すくい ”の「鯉スクーピン」や、落書きテントをはじめとしたキッズコーナーも設置。大人から子供まで、気兼ねなく楽しめるイベントなのが特徴だ。
今年で3回目の開催となり、次第に地域に定着してきた同イベント。地元掛川でも開催を心待ちにする人が増え、今年はますますの賑わいが予想される。

「ビールだけでなく、料理や企画も充実した子供から大人まで楽しめるアットホームなイベントです。今年は世界各地で人気のランニングクラブ『ミッケラー ランニングクラブ』との合同ランイベントも予定しております。どうぞよろしくお願いいたします」
主催 Kakegawa Farm Brewing 代表、杉浦健美氏

JRの駅近くで買い物や散策ついでに1杯ひっかけるのもいいし、遠方から訪れる場合はカケガワビールの醸造所近くにある東海の名城「掛川城」や、歴史情緒あふれる城下町観光も兼ねると、充実した初夏のビア旅になりそうだ。


■イベント概要
「第3回 掛川クラフトビールフェスタ」
日時:
2019年6月2日(日)11:00~20:30
会場:ウィタス138テラス(JR掛川駅北口から徒歩1分)
住所:静岡県掛川市駅前7-20
入場:無料(当日各ブースにて現金払い)
主催:Kakegawa Farm Brewing(カケガワビール)
問合せ先:0537-25-6811(カケガワビール)
メール:kakegawafarmbrewing@gmail.com(カケガワビール)
公式FB:https://www.facebook.com/KakegawaBeer/
※最新情報はFBページで随時更新

今年は関西45のブルワリーが、大阪難波に大集結!【2019年5月25日(月)~26日(日)CRAFT BEER LIVE 2019開催】

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毎年5月末に湊町リバープレイス(なんばHatch隣)で開催している「CRAFT BEER LIVE(以下、CBL)」。10周年を迎える今年は、5月25日(土)~26日(日)の2日間開催されます。

関西2府4県、45醸造所から200種類以上のクラフトビールが飲める!

「CBL」最大の特徴は、なんといっても関西のブルワリーが大集結すること。今年は45に増え(2018年は35)、200種類以上のクラフトビールを会場で楽しむことができます。出店ブルワリーには、「箕面ビール」や「長浜浪漫ビール」の老舗ブルワリーから「TWO RABBITS BREWING」「ONE’S BREWERY」といった新興ブルワリーまで「関西クラフトビールの今」を感じることができます。

関西のクラフトビールが1度に飲める。関西圏以外では、飲む機会の少ないブルワリーも出店しているので、飲んでみる絶好の機会だ。【画像提供:CBL実行委員会】

今年は10周年を記念した特別グラスも販売

「CBL」は、ビールの販売がチケット制になっています(フードは現金制)。チケットは、7TICKET SET(2,800円)とSINGLE TICKET(400円)の2種類があります。ビールチケット1枚でグラス1杯(210ML)と交換となります。

グラスは、プラカップ(50円)とオフィシャルグラス(400円 ※数量限定)の2種類。おススメはオフィシャルグラス。「CBL」では、過去のグラスの使用もOKなので、来年以降も使えてお得ですし、ゴミを少なくできるのでエコロジーです。

過去のオフィシャルグラスをもっている方は、持参するとビール1杯分お得になるぞ【画像提供:CBL実行委員会】

前売券は2種類あり、そのうちの1つが10周年のオリジナルプリント入りジョッキ。普通のグラスの2倍420MLの大きさです。当日の販売はなく、4月30日までにグラス付前売券を購入した方のみに付いてきます。また特典として、一般入場より1時間前に入場し、飲食できます。チケット引き換えは、25日(土)が11時~(当日券販売は12時~)。26日(日)は10時~(当日券販売は11時~)からです。飲みたいビールを確実に飲むためには、購入して早めに入場するのが良いと思います。なお予定枚数に達した場合は販売が終了となりますのでご注意ください。

前売券の詳細は以下の通りです。

1.5月24日(金)締め切り! ビール1杯券×7枚+プラコップ1個(2,400円)

※販売枚数に達した場合、5月24日までに販売を終了する場合あり。

2.4月30日(火)締め切り! 10周年記念限定 ビール1杯券×7枚+プラコップ1個+10周年限定オリジナルグラス+CBLオリジナル手さげ(3,500円)

※10周年限定オリジナルグラスの当日販売はありません。

※限定数に達しましたら、4月30日までに販売を終了する場合あり。

【購入方法】

JTBレジャーチケット、Pass Me!、各ブルワリー ご協力店での販売。

JTBで購入:JTBレジャーチケット、JTB提携販売店(セブン-イレブン、ローソン、ミニストップ、ファミリーマート、)で購入できます。詳しくは:https://opt.jtb.co.jp/kokunai_opt/i/h18_i1803/?genre1=25

商品名:CRAFT BEER LIVE 2019

商品番号:[10周年券 0250953][前売券 0250954]

※2種類ありますのでご注意ください

PassMe!購入:おでかけ割引チケットサイトPassMe! でも前売りチケットが販売しております。オンラインでカンタンに購入できます。受付でスマホにチケットを提示してスタンプを押してもらうとビールチケットもらえます。詳しくは:https://pass-me.jp/facilities/KS002062/

イベントは、このほかにも人気ビアパブのフード販売や無料のバンド演奏やダンスイベントと盛りだくさんの内容となっています。

フードも豊富。【画像提供:CBL実行委員会】

関西のつくり手と飲み手が出会い、リアルな“ライブ”体験を経験できる「CBL」。5月最後の週末は、大阪でクラフトビール三昧といきませんか?

◆CRAFT BEER LIVE 2019 開催概要

日時:2019年 5月25日(土)12:00~20:00 5月26日(日)11:00~18:00

会場:大阪・難波「湊町リバープレイスPlaza 2・3」

入場料:無料

販売方法:ビール1杯400円(チケット制)フード現金制

Official Website:http://craftbeerlive.com/

Facebook Page: https://www.facebook.com/CRAFT-BEER-LIVE-1567885423530485/

主催:CRAFT BEER LIVE 実行委員会

住所:大阪市中央区道頓堀1-9-19 松竹座B2 (道頓堀麦酒醸造株式会社内)

担当:忽那智世(くつなともよ)

電話:06-6211-5828

E-mail:cbl.craftbeerlive@gmail.com(または kutsuna_tomoyo@tcbn.co.jp)

日本初上陸! F.B JAPONが新たに5種類のオーガニックビールの輸入を開始。本日、4月18日(水)~21日(日)まで伊勢丹三越新宿店のフランス展で試飲ができます

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ビールイベントで人気を誇るフランスビール正規輸入代理店「F.B.JAPON」。これまで「ANOSTEKE(アノステーケ)」「L’ANGELUS(ランジェルス)」をはじめ4つのブランドを取り扱っています。そんな彼らが新たに日本にお披露目するのが、「MONTMORILLON(モンモリヨン)」です。

フランス中西部、ポワチエ地方の町にある「MONTMORILLON」は、1843年から醸造を開始したブルワリー。しかし、工業化と大量消費の時代となった1963年、巨額の投資を断念し、醸造を止めてしまいました。2015年、「モンモリヨンの人々が地元で良質のビールを生産し、ポワチエ地方から全国へその歴史と質の高さを認識してもらう」と、フランソワ・ギオン氏が自分の故郷の誇りであるブランド復刻に挑戦しはじめたブランドです。

今回、日本に初上陸するのは「MONTMORILLON BLANCHE・BIO(ブロンシュ)」「MONTMORILLON BLONDE・BIO(ブロンド)」「MONTMORILLON IPA・BIO(IPA)」「MONTMORILLON AMBREE・BIO(アンバー)」「MONTMORILLON PORTER・BIO(ポーター)」の5種類。すべてオーガニックビールです。

以下、各ビールの商品概要です。

1.MONTMORILLON BLANCHE・BIO(ブロンシュ)

容量:330ML

アルコール度数:4.2%

サーブ適温:6-10℃

キャッチコピー:爽やかな香りのオーガニック白ビール。

商品説明:ゴールドの色合い、きめ細やかな泡、フルーティでさわやかな香りを特徴とするフランス産オーガニックビール。味わいはエレガント。

2.MONTMORILLON BLONDE・BIO(ブロンド)

容量:330ML

アルコール度数:5.5%

サーブ適温:6-10℃

キャッチコピー:軽やかな味わいのオーガニック・フレンチエール。

商品説明:ゴールドの色合い、軽やかで飲みやすい、フレンチスタイルのブロンドエール。5種類の麦芽を繊細に組み合わせており、やさしい口当たりと口の中に広がるフルーティな香りが特徴。

3.MONTMORILLON IPA・BIO(IPA)

容量:330ML

アルコール度数:6.0%

サーブ適温:6-10℃

キャッチコピー:穏やかに柑橘系の香りを感じるオーガニックIPA。

商品説明:ゴールドの色合い、余韻の変化を楽しめるIPA。香りは柑橘系の香りを感じ、まろやかな口当たりの中にホップの苦みを感じる上品なオーガニックビール。

4.MONTMORILLON AMBREE・BIO(アンバー)

容量:330ML

アルコール度数:6.0%

サーブ適温:8-12℃

キャッチコピー:麦芽風味の余韻が心地よい上品なオーガニックのアンバー。

商品説明:琥珀色のビールは濁り無く、きれいな味わいが特徴。麦芽由来の上品で甘い香りのあるオーガニックビール。6種の麦芽を絶妙ブレンドし、柔らかな甘さと程よい苦みが楽しめる。

5.MONTMORILLON PORTER・BIO(ポーター)

容量:330ML

アルコール度数:8.0%

サーブ適温:10-14℃

キャッチコピー:チョコレートやコーヒーの香りを感じるオーガニックのポーター。

商品説明:濃厚な麦芽の風味を感じるこげ茶色の色合いをしたオーガニックビール。5種類の麦芽を組み合わせて造られており、チョコレートやコーヒーの香ばしいアロマが感じられる。

今回、輸入される5種類のビール

本日、4月18日(水)から21日(日)まで、伊勢丹三越新宿店のフランス展では、生産者が来日。試飲もできます。

また2019年5月29日(水)~6月2日(日)に開催される「けやきひろば春のビール祭り」では、日替わりで登場予定。その後も飲める機会が増えていくとのこと。気になる方は、ぜひ飲んでみてほしい。

◆ビールについてのお問い合わせはこちらから

フランスビール正規輸入代理店 F.B.JAPON

TEL:029-224-4475

E-mail:tsuchiya@fbjapon.jp

今年はオリジナルビアグラスで楽しもう! 【イクスピアリ・クラフトビア・コレクション2019 7月12日(金)~15日(月・祝)開催】

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毎年夏に東京ディズニーリゾート(R)内の商業施設「イクスピアリ」で開催されている「イクスピアリ・クラフトビア・コレクション」。今年も施設内で醸造するクラフトビール「ハーヴェスト・ムーン」をはじめ、 国内有名ブルワリー5社のクラフトビールが7月12日(金)~15日(月・祝)の4日間、楽しめます。

「ハーヴェスト・ムーン」の醸造責任者を務める園田智子氏が「クラフトビールを飲む楽しみ、選ぶ楽しさを提案したい」と、自身が最も信頼を寄せる国内外から高い評価を得ているブルワリー4社をセレクトしました。

出店ブルワリー【画像提供:株式会社イクスピアリ】

今年は、新しくなった点があります。「マイカップ制度」の導入です。マイカップは2種類あり、ビールの味・色・香りを満喫していただけるようグラスの形とサイズにこだわった「オリジナルビアグラス」と、気軽に楽しみたい方のための「オリジナルプラカップ(イベントロゴ入り)」を選べます。ビールはレギュラー、またはハーフのいずれかのサイズで注文する形式になっています。

●「イクスピアリ・クラフトビア・コレクション2019」の楽しみ方

Step1. イベント専用カップを購入。

Step2. 好きなビールとサイズ(レギュラーまたはハーフ)を注文。

Step3. 楽しく飲む。

Step4. おかわりするときは、グラスを軽くすすぐ。

→ Step2. に戻る。

オリジナルビアグラス(左)とオリジナルプラカップ(右)【画像提供:株式会社イクスピアリ】

25種類以上のバラエティ豊かなクラフトビールを味わい、ブルワー(醸造者)とのコミュニケーションをお楽しみいただける「イクスピアリ・クラフトビア・コレクション 2019」。選び抜かれたクラフトビールの魅力を堪能しにいきませんか。

◆イクスピアリ・クラフトビア・コレクション2019 開催概要

開催日時:2019年7月12日(金) 16:00~21:00(L.O. 20:30)7月13日(土)12:00~21:00 (L.O. 20:30)7月14日(日) 12:00~21:00(L.O. 20:30)7月15日(月・祝) 12:00~20:00 (L.O. 19:30)

場所:イクスピアリ 2F セレブレーション・プラザ(入場無料)

座席数:約500席(立ち飲み席を含む)

出店ブルワリー:「ハーヴェスト・ムーン」(千葉)、「志賀高原ビール」(長野)、「富士桜高原麦酒」(山梨)、「箕面ビール」(大阪)、「城端麦酒」(富山)

価格:クラフトビール各種 レギュラー600円/ハーフ300円

※スペシャルビールについては、 量や販売価格が異なる場合があります。

イベント専用カップ:ガラス製(各日数量限定)とプラスチック製の2種類を用意。

※販売場所:2F セレブレーション・プラザ前「カップ販売所」

【注意事項】

・ビールの提供は、イベント専用カップ(オリジナルビアグラスまたはオリジナルプラカップ )のみとなります。

・オリジナルビアグラス(ガラス製)は数に限りがございます。各日なくなり次第終了となりますのであらかじめご了承ください。

・飲み終わったら会場内のすすぎ場所でカップを洗浄して、次のビールをお楽しみください。

・イベント専用カップはお持ち帰りいただけます。イベント期間中、ご購入済のイベント専用カップをお持ちいただければ、ビールをご購入いただけます。

・お車やバイク、自転車を運転される方、ならびに未成年者へのお酒の販売はいたしません。

※お支払いは現金のみです。

※悪天候時など、内容の一部変更、または中止となる場合がございます。

※写真はすべてイメージです。

≪お問い合わせ≫

イクスピアリ インフォメーション TEL:047-305-2525(受付時間:10:00~19:00)

オフィシャルウェブサイト:www.ikspiari.com

施設営業時間:10:00~23:00(店舗により異なる)

ブランドを大事に育て、長く広く愛されるブルワリーに【ブルワリーレポート VOYAGER BREWING編】

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和歌山県南部に位置し、総面積が県全域の約22%と県内第1位の広い面積をもつ田辺市(平成27年10月1日現在の国土地理院の公表値による)。名産品として、梅やみかん、肉質の良さと豊かな風味をもつ高級和牛「熊野牛」などがある。2015年8月20日(VOYAGER打ち上げ日)会社設立、2016年8月より醸造を開始した「VOYAGER BREWING(以下、VOYAGER)」。新商品を次々にリリースする現在の流れに逆行するように「COPPER」「GOLD」の2銘柄を中心に醸造を続けてきた(最近、IPAが定番に加わった)。ブルワリーのデザイン性の良さは、SNSを通じて惹かれるものがあり、今回ご縁もあり代表取締役の真鍋公二氏にお話を聞く機会を得た。

クラシカルで派手さはないが、きちんと存在感のあるビールをつくる

「新規のブルワリーが、ファンや飲食店へ早く認知してもらうためには、流行りのものをつくった方が良いのですが、軸となるビールはモルトやホップそれぞれが主張しすぎることなく、それでいてそれぞれの存在感が感じられるようなビールを目指しています!」とビールについて聞くと真鍋氏はこう答えてくれた。

最近ではIPAを定番化や限定ビールも登場してきているが、醸造開始から2年は頑なに「COPPER」「GOLD」の2種類のビールをつくり続けてきた。その理由は何だったのだろうか?

「これまで2種類で展開してきたのは、ノンフィルター・要冷蔵の商品である色々な種類のビールを製造しても、創業して間もない自分達には販売力もなく売れ残りなどによりお客様の手元に届くビールの状態が不安定になると考えたからです。ビールはとにかく奥が深いです。使用する酵母の種類やホップの添加方法などで、製造から販売、お客様の手元に届くまで様々な環境の変化やお客様が食べるもの、飲む順序などで、同じロットのビールでも感じ方が変わってしまいます」と、まずは自分達のフラッグシップとなるビールをしっかりとつくりあげていく事を優先したからだという。

主力商品である「COPPER」(左)と「GOLD」(中)。そして新定番となった「IPA」(右)。軸となるビールはクラシカル・トラディッショナルを目指す。「派手さこそないもののモルトやホップの存在感はしっかり感じられるつくりをしています」。

「限定ビールをたくさんつくる方が、お客さんも喜ぶと思いますが、今の僕たちはそれをすべきでないと考えています」。と思いを話してくれた。

右から「GOLD」「COPPER」「IPA」「PORTER」そして「IPA×生搾りオレンジジュース」のビアカクテル。限定ビールなどの取扱店情報などは、Facebookで確認してほしい。

「自分達のブランド」をつくりたいと思い、独立を決意

真鍋氏のキャリアは、同県白浜町にある「ナギサビール」からスタートした。「そこで1996年より兄(※1)に誘ってもらった事がきっかけでこの仕事に携わるようになりました。そこで18年間経験を積み『自分達の醸造所をつくりたい』と、2014年妻と創業を決意し2015年田辺市に醸造所を構えました」。

1 ナギサビール株式会社代表取締役 真鍋和矢氏。

「田辺市に拠点を構えたのは、ナギサビールとの競合を少しでも避ける事や、田辺市は和歌山県の市として1番面積が広いにもかかわらず、お酒づくりをしているところがなかった事などが理由です」という。

ブルワリーについて話す代表取締役の真鍋公二氏。

「『VOYAGER』は、地域の特産品を使うローカル色を前面に出したブルワリーではありませんが、クラフトビールの市場がほとんどないこの地域にその良さを少しでも広めていくと同時に、若者がそこで働きたいと思えるような小さくてもブランド志向の醸造所となることを目標にしています(※2)。特産品を使うなどして地域色を出せば補助や助成金などの対象となり創業資金の一部に充当する方法もあると助言をいただいたりもしましたが、それは避けました。苦しい台所事情でしたが、地域の名産品を最初から使う目的でビールを製造する事だけはしたくありませんでした。まずは自分たちのつくりたいビール。それがうまくいってから地域の特産品を使用したビールも造っていきたいです」と、ブルワリーの方針を説明してくれた。

※2 製造免許は、発泡酒ではなく最初からビール免許取得している。

地域色を全面に出さないというが、決して地域を無視しているわけではない。「和歌山県田辺市で製造しているビールが全国の色んなお店で提供されるようになれば、結果としてそれが名産となり、街づくりの材料の1つになれば良いと考えています」と、真鍋氏なりに地域貢献の方法を考えたうえでの取り組みなのだ。

「ですから資金調達には本当に苦労しました。事業計画書をつくって、出資者を募り、税務署や金融機関に何度も足を運びました。税務署からは、『この事業をはじめるにあたって所要資金はどうするのか? 酒税の担保もあるのか? それを証明してほしい』と言われました。金融機関からは、『醸造免許が交付されなければできない事業。取得できるかどうかわからない現時点での融資の確約は難しい…』と言われ、何度も諦めようと思いました」。

しかし、「ナギサビール」での経験が色々と活きたという。「先に会社を設立し、その後カナダに渡り醸造設備の売買契約を交わすなど、醸造所設立の準備をあらかた整えた後、税務署に『やります』と申請しました」と教えてくれた。

ブルワリー設備。2階の飲食スペースからだと全体が良く見渡せる。扉や壁の区切りがないので開放感ある非現実的な空間になっている。

「それができたのは何と言っても、今までの経験やこの計画を後押し、指導してくださった商工会議所の方々、株主の方々、担保もお金も何もない自分達に金融機関の支店長が親身になって色々と力になってくれた事(金融機関としての融資証明は出せないが、免許取得出来れば融資すると時には税務署に同行してくれたという)や応援してくれた家族、親戚や友人知人などがあったからです。今思えばありえない事だったのかなと思います」と、当時を振り返る。

「まだまだ当初の計画通りこの事業を進めることが出来ていない現状がありますが、1日でも早く軌道にのせ、いつか同じ思いの人たちを応援できる立場になれたらと思います」と思いを語る。

1階のTAP ROOMスペース。ボトルビールやグッズの販売もしている。

VOYAGERという名前からつくったブルワリー

筆者が「VOYAGER」に興味をもったのは、ロゴやブルワリーのデザイン性の良さだ。どのように決めたのかを聞いた。

「ブルワリーを始めるにあたって、ビールのブランド名はすごく重要です。NASAの惑星探査機『VOYAGER』をブランド名にしたのは、人工物として1番遠くまで飛び続けているものとして『宇宙のスケール感や、未知への探求、ロマン、チャレンジ』など自分たちが描くイメージがぴったり重なったからです。しかし、この「VOYAGER」を商標登録するのにも苦労しました。(VOYAGER BREWING®)・ロゴマーク®・そして(VOYAGER®)が登録されるまで結局3年かかりました(笑)」と、ロゴについてのエピソードを話す。

「ロゴは、『VOYAGER』が飛んでいる姿を発酵タンクが飛んでいるイメージで表現しようと。発酵タンク底からビールを含んだ炭酸ガスが勢いよく噴射するイメージです。醸造設備や配送車、リフト、建物内の雰囲気もそれに合うようにしました」。

地道に活動し、自分たちのできる範囲でやっていく

現在、約6割が県外への販売。「まだまだ、田辺市内でも県内でもマーケットが小さいです。これからは地域の方々やお店などの色んな方々とコラボレーションしたりしながら顧客の開拓もしていこうと思います」という。

これからの商品展開についても聞いてみると、「当初イングリッシュスタイルで販売していたIPAは、イーストの安定性など考慮してアメリカンクラシックスタイルに変更しました」。

「樽生のみ販売する季節限定ビールにつきましては、秋に販売して大好評だった『PORTER』と、春から初夏に向けての新商品 AMERICAN SESSION ALE の『THRUSTER(スラスター)』を4月1日に販売を開始しました」とのこと。

新商品 AMERICAN SESSION ALE 「THRUSTER」は、「23年前醸造研修でお世話になったアメリカのラグニタス社の『SUPER CLUSTER』というシトラホップを大量に使用したWIPAがあります。もともとブルワー達が飲みたいビールとして製造されたものが商品化されたものです。『THRUSTER』は、このビールをドリンカブルにしたもので、これからの季節、自分達が飲みたいビールを限定販売しようと製造しました。名前はCLUSTERにあやかり『THRUSTER』としました。軌道修正や第2エンジンといった意味が含まれます(笑)」とのことだ。

アルコールは4.8%。「原料にミューニックやオーツ、小麦麦芽を配合し、ホップはローラル、シムコーそしてシトラ…。心地よい酸味、ジューシーなフルーツ香、爽やかなシトラスを感じる香り、何杯でも飲み重ねたくなるセッションエールに仕上がりました」。【画像提供:VOYAGER BREWING】

「一昨年より当社の一員となった若いブルワー西崎くんのビール造りについての情熱や研究心、知識などもどんどん取り入れることにより、今後はさらによいものづくりができると考えています」といい、「これからも自分たちの可能な醸造範囲内でやっていきたいです。今は、焦って品質を落とすことがないようにすることと、私たちのビールを大切に取扱ってくださる店舗やお客様を地道に探していきたいと思います。とにかく丁寧に、雑にならないよう仕事していきたいですね」と一歩一歩、品質とブランド力の向上に努めていく方針だ。

最近は、東京や大阪のビアバーをはじめ飲食店での取り扱いもどんどん増えてきているという。まだ飲んだことがなく、これを読んで興味をもたれた方がいたらぜひ飲んでみてほしい。遠方ではあるが、ブルワリーの雰囲気もいいのでビア旅好きの方にもおススメしたい。

左から奥様の真鍋志麻氏、真鍋公二代表取締役、西崎翔ブルワー

◆VOYAGER BREWING Data

住所:〒646-0061 和歌山県田辺市上の山1-9-20

電話:0739-34-3305

FAX:0739-34-3306

Homepage:http://www.voyagerbrewing.co.jp/

Facebook:https://www.facebook.com/voyagerbrewing/

Instagram:https://www.instagram.com/voyagerbrewing/

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