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サンクトガーレンの春夏限定「パイナップルエール」2019年4月25日(木)発売!

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神奈川県厚木市のブルワリー、サンクトガーレンより2019年4月25日(木)、春夏限定となる「パイナップルエール」が今年も発売されます。

そのまま食べてもおいしいことが写真からも伝わってくるようなゴールデンパインを約600㎏使用。それを一つ一つ手作業で丁寧に切り、麦汁に投入。果実と麦汁を一緒に発酵させたことでパイナップルのジューシーさが際立つビールに仕上がっています。

手間をかけて造られた 「パイナップルエール」ですが、今年はさらにベースとなるビアスタイルを昨年までのペールエールからBrut IPAにリニューアルしました。Brut IPAはホップが効いたドライな後口が特徴で、Hazy IPAの次に来るトレンドとして注目されている新しいビアスタイルです。Brut IPAの持つ辛口な爽快さとパイナップルの持つ甘酸っぱさが交わることで、これから暑くなる季節に良く合うビールとなります。

(パイナップルエール 商品概要)

内容量    330ml

原材料    麦芽,ホップ

副原料    パイナップル

アルコール度 5%

賞味期限 90日(要冷蔵)

スタイル フルーツビール

使用麦芽 ベールエールモルト、ウィート、クリスタル20°L

使用ホップ ナゲット、カスケード、ガーゴイル

IBU 21

初期比重 1.048

SRM 3.3

JANコード 4560375141044

サンクトガーレン では現在、自社のネットショップにて発売日の2019年4月25日の当日に手元へ届くよう、先行予約を受付中です。先日発売された「湘南ゴールド」とセットとなった「夏フルーツビールセット」もありますので、夏を先取りで飲み比べてみてはいかがでしょうか。

 

■サンクトガーレン有限会社

WEBサイト:http://www.sanktgallenbrewery.com/

Facebook : https://www.facebook.com/SanktGallenBrewery

Twitter  : https://twitter.com/SanktGallenSHOP

Instagram  : https://www.instagram.com/mikisanktgallen/


【JBJAChannel】田沢湖ビール×龍角散の夢のコラボビール ドラゴンハーブヴァイス試飲会に行ってきました

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ビールに愛された皆さまへ!

秋田が誇る田沢湖ビールと、のど薬・のど飴で業界をリードするあの「龍角散」がコラボして、ハーブの効いた素晴らしいビールが発売されたことはご存知でしょうか? (新製品紹介の記事はこちら

田沢湖ビールの高い技術を存分に活かした「田沢湖ビール バイツェン」をベースにし、龍角散の香り(のど飴の周りにコーティングされたパウダー)のついた、その名も Dragon Harb Weiss ドラゴンハーブヴァイス。

ボトルのデザインは、あの龍角散の「龍」の文字。

なんとなんと、株式会社龍角散 代表取締役社長の藤井隆太氏にお話をお伺いしております。

藤井家は秋田藩(久保田藩とも)の大名である佐竹家のご典医のご家系で、佐竹のお殿様が喘息を患っていたことから、のどに良いお薬を作り上げ、それが龍角散として発展したとのこと。この龍角散の原料の一つが、秋田県美郷町の連携協定により栽培されている生薬なのです。ご家系のルーツと深いつながりのある秋田を心から応援し、「秋田の応援団です!」と力強くお話される、とても気さくで素敵な社長さんでした。

真ん中が株式会社龍角散 代表取締役社長 藤井隆太氏。ビールもよく飲んでいらっしゃるそうです。

夢のコラボを叶えた、田沢湖ビールの小松勝久顧問。藤井社長との握手のシーンは、少し感動的でした。

「秋田に由来のある原料を使いたくて、ふと子供のころに好きだった龍角散の味を思い出しました。初めての挑戦だったから、何をどうしていいのか分からなかった。試作はどのくらいしただろうか。出来上がるまで1年半かかりました」
と語る、田沢湖ビールの小松勝久顧問。醸造長から、顧問に肩書を変わっても、このビールの開発を中心になってリードし、ついに、飲み手や、そしてご自身も納得のいく素晴らしいハーブビールを作り上げたのです。

小松氏のこの挑戦は、きっと後進のブルワーの方々にとっても、大きな意味のあるマイルストーンになるのではないでしょうか。

 

JBJAChannelでは、チャンネル登録をお願いしております。また、「いいね!」もお願いいたします。最近、チャンネル登録数が330を超えました。大変ありがたいことです。1つ数字が増えるたびに、見知らぬ登録者の皆さま方に心からの感謝を気持ちを送っています!

 

3人の男たちがつくり出すコミュニティブルワリーがまもなく醸造開始【ブルワリーレポート NOMCRAFT Brewing編】

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平成18年1月1日、旧吉備町・金屋町・清水町が合併した和歌山県のほぼ中央に位置する有田川町。空海が高野山を開設した時代に高野有田街道が開いたことがはじまりといわれる。町の中央部を高野山に源を発する有田川が流れる人口約26,000人の町にブルワリーが誕生しようとしている。まだ醸造免許が交付されていないため、話を聞くには少し早いかもしれないが、コンセプトが興味深く現地で話を聞いてきた。

有田川町に魅せられた3人の男たちがつくるブルワリー

「NOMCRAFT Brewing(以下、NOMCRAFT)」でビールづくりに関わるのが、ポートランド出身のBen Emrich氏、シカゴ出身のAdam Baran氏、そして愛知出身でPRマネージャーも務める金子巧氏の3人の男たちだ。

有田川町にブルワリープロジェクトを持ち込んだのはBen氏。

「昔、関西に住んでいたときから『日本で何かをしたい』と考えていて、友人であるAdamとお互い好きなクラフトビールに関わることをやろうと話していました。そのときは大阪を考えていましたけど(笑)。有田川町を選んだのは、2016年に大阪の梅田にある阪神百貨店のポートランドフェアがきっかけです。有田川町が出店をしていて接点が生まれました。興味が湧いて調べてみると柑橘系のフルーツが有名な場所でした。ビールは柑橘類と相性がいいのです。それとビールづくりには水が重要ですが、水質を調べてみるととても良いことが分かり、クラフトビールをつくるのに最適な土地だと思いました。地元の高垣酒蔵さん、隣接する湯浅町は醤油発祥の地と、発酵の文化があったことも決め手になりました」。

有田川を気にいったBen氏は、有田川のまちおこし団体のスタッフに連絡を取り、ブルワリーについてプレゼンテーションをした。「そうしたら彼らも気に入ってくれました」という。

保育所をリノベーションした複合施設。2019年3月現在、カフェ「GOLDEN RIVER」が営業中。今後は、「NOMCRAFT」のほかにベーカリー、ゲストハウスやシェアオフィスも始まる予定。

元、保育所であるこの場所にブルワリーを構えようとしたのは何故だろうか?

「有田川町のツアーに参加したとき、コミュニティスペースとして活用を検討していた旧田殿保育所(※1)にも連れてきてもらったことです。ケネディー・スクール(※2)にとても似た雰囲気だと思いました」とBen氏は理由を話す。

※1 ブルワリーがある場所。保育所をリノベーションしてビアカフェをはじめとした複合施設として活用をはじめている。

※2 Mcmenaminsという会社が小学校をリノベーションしてレストランやホテル、ブルワリーをつくった。

「THE LIVING ROOM」と名付けられたプロジェクト。地域内外の人が集まり、コミュニティを形成できる場所にしたい思いがある。若い世代が有田川町でやりたいことに思いっきりチャレンジできる場として期待されている。

職人がつくる飲みもので「NOMCRAFT」

「もともと、私がオレゴン州でクラフトビールシーンが人々の間のコミュニティにどう関わっていくのかというツアーをしていて、ブログやFacebookで、ビールやコーヒー、飲みもの全般の記事を書いていました。飲みものと出会ったインスピレーションをうけて、クラフトマンがつくる飲みもの『NOM(飲む)CRAFT(職人)』と、英語で美味しい食べ物を食べるときに出す音『NOM』にもかけて、『美味しい飲みものをクラフトする』という意味で名付けました」とBen氏は名前の由来について教えてくれた。

ブルワリーのコンセプトやビールの特徴について聞いてみると「まずは楽しんで飲んでもらえるビールをつくり、この土地にクラフトビールを根付かせたい」とBen氏。最初は、IPAにフォーカスし、「楽しんでもらう」ことを第一目標に掲げる。「そこから様々なスタイルのビールに関心をもってもらいたい」と、1番大事なことは「飲んだときにリラックスできて、楽しい」気分になってもらいたいという。

Ben Emrich氏プロフィール(左)
ポートランド出身。2011年に仕事で日本に来日。その頃から日本で徐々にクラフトビールの広まりを体感。「自分も日本で、クラフトビールコミュニティを広めたい」と考えるようになる。自分の醸造所を始動する準備のために一旦ポートランドへ戻り、醸造の勉強をして再来日した。
Adam Baran氏プロフィール(右)
シカゴ出身。大学卒業後からクラフトビールに興味が強くなる。日本に来日後はさらにクラフトビールへの探求心は強くなり、友人であるBen氏と日本のクラフトビールを探し求める。ビールソムリエの資格であるシセロンも取得している。

田舎町でブルワリーは成立するのか?

気になるのは、クラフトビールとは無縁である有田川町で、地元の人たちに受け入れられるのかということだ。

「この周辺は、農家の方が多いので、今は地域の外からのお客さんが多いですかね(※3)」と金子氏。

※3 隣接するビアカフェ「GOLDEN RIVER」ではクラフトビールの提供をしている。

「今の日本のクラフトビールシーンは、少し前のアメリカと似ています。アメリカでは、私が生まれた翌年(1979年)にホームブリューイングが合法化されました。それまでアメリカでもラガービール主流でしたが、小規模のブルワリーが誕生したことで、クラフトビールが飲まれるようになっていくのを子供の頃からみてきました」とBen氏。

「5~10年前の日本では、モルトが強くボディが重いクラフトビールが多かったイメージで、ドリンカビリティではありませんでした。飲みなれていない人には、はじめはIPAやフルーティーなスタイルが飲みやすいのではないかと考えています」と、最初にホップのアロマやフレーバーで特徴を生み出しやすいIPAにフォーカスしようとした理由を3人は語ってくれた。

ブルワリーのオフィス部屋。こちらの部屋は、ブルワリーオープン後は、アクティビティルームとしての使用を検討している(こちらの部屋でもビールが飲める予定)。

ブルワリーが人を集める

「NOMCRAFT」は、有田川町のまちづくりプロジェクトに共感してブルワリーの拠点を構えた。ポートランドでは、町の再生にブルワリーが重要な役割を果たしたと言われているが、なぜなのだろうか?

「約10年前にリーマンショックがあったときに、2人のリポーターが崩壊し、再生した町に取材をすると10個の共通項があったといいます。そのうちの1つがブルワリーだったのです。ポートランドでは、クラフトビールとコミュニティは常に一緒になっています。パブは人々が集まって飲むところですが、大人だけが集まる場所ではなく、子供も一緒に楽しめる場所になっています。なぜブルワリー(パブ)に人が集まるのかというと、私たちで例えるならビールはブルワーがつくりますが、つくるためにはブルワリーが必要です。建設には大工さんをはじめ大勢の人たちが関わってくれます。醸造所が完成しても原料がなければビールはつくれません。原料を育ててくれる農家のみなさん。ここではみかん農家の方から買ったり、譲り受けたりします。このようにブルワリーに関わる人たちがビールを飲んで『これは、この町でできたビールだ』と、人と町をつないでいくのです。自分たちのビールがあることで人が集まってきますし、他の場所で飲んで『美味しい』となれば『そこへいってみよう』と関心をもちます。こうして町に人が集まり、新しい出会いが生まれ、新しい物事がはじまります」とBen氏とAdam氏はブルワリーが果たす役割を教えてくれた。

「まちおこし団体をみても、個人で何かをする方が多く、そういう方たちとつながって新しいことが始められそうな印象があります。有田川町が“新しく面白いことをしている地域”と認識され、興味をもってくれる人が移住してきてくれると嬉しいですね」と金子氏。

金子巧氏プロフィール
2016年、メルボルンで飲んだペールエールに驚愕。それからは新しい味のビールを探すのに夢中となる。2017年、カナダで出会った日本人ブルワーがつくったビールに「こんな味が人の手でつくれるのか」と、また驚愕。その後、ポートランドを旅行中に有田川町のまちづくりメンバーと運命的に出会い、帰国後有田川町を訪問する。現地でみかん農家や家具屋の仕事をしているなかで、Ben氏のブルワリープロジェクトの通訳として会議に参加していたところ「一緒にビールつくらないか?」と誘われてメンバーに加入した。

「『NOMCRAFT』のビールを飲んで興味をもった人が有田川町のことを調べて名産品であるみかんのことを知ります。そこから『じゃあ、みかんを見に行ってみよう』と現地にきてくれるかもしれません」と、こうした小さなつながりが大事になるとBen氏はいう。

将来は、有田川で採れた野生酵母を使ったビールをつくってみたい

「ブルワリー部分は部屋の解体から始めて、自分たちでできるところはDIYでつくりました。間もなく醸造免許が交付される予定で、順調に行けば5月下旬ごろにビールが出荷できるスケジュールです」と、金子氏が進捗状況を教えてくれた。

発酵・貯蔵タンク。ブルワリーのいたるところに保育所の面影が残っているのも面白い。

まだ先のことを聞くには早いが、将来的にやってみたいことを聞いてみた。

「ここは海が近く、山もあります。こうした地形は野生酵母にとっても環境の良い場所です。私の醸造技術をレベルアップさせて、野生酵母を使ったビールにチャレンジしてみたいですね」とBen氏はいい、「懐かしいビールシーンがあるポートランド出身者とちょっと変わったニュースタイルが生まれてくるシカゴ出身者の私たちだからこそ色々なアイデアが生まれてくると思いますよ」と、Ben氏とAdam氏は展望について楽しそうに話してくれた。

「ビールは、隣接する『GOLDEN RIVER』での提供のほかに東京や大阪への外販もします。最初は樽から外販をはじめ、ボトルは近い将来やっていきたいと思います」とのこと。

彼らの思いが込められたビールが飲める日まで、もう少しだ。そして、飲んで「美味しい」と感じたなら、ぜひ有田川町にも足を運んで彼らと飲みながら色々語り合ってほしい。きっとビールがもっと好きになるから。

彼らがいる有田川町は、大阪から車で約80分。電車だと約90分。最寄り駅である藤並駅から離れているが、気候が良い時期であればのんびりと歩きながら目指すのもいいかもしれない(駅にタクシーはいる)。

◆NOMCRAFT Brewing Data

住所:〒643-0000 和歌山県有田郡有田川町546-1

Homepage:https://nomcraft.beer/

Facebook:https://www.facebook.com/Nomcraft/

新感覚ビールデザート「大人のフルーツポンチ」を飲みに行ってみませんか?【2019年4月26日(金)~5月6日(月・祝)ヨコハマフリューイングフェスト2019にて提供中!】

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現在、横浜赤レンガ倉庫で開催中の「ヨコハマフリューリングスフェスト2019」に出店中の「サンクトガーレン」が新感覚のビールデザートを販売しています。その名も「ビアポンチ (900円【税込】)」。1口大に切ったマンゴー、パイナップル、キウイ、桃、イチゴ、ぶどう、ピンクグレープフルーツ、ラズベリーなどを入れフルーツビール(パイナップルエールまたは湘南ゴールドから選択)を注いだものです。

【画像提供:サンクトガーレン】

サンクトガーレンのブースでは、このほかに焦がし麦芽を使用したドイツ料理と相性抜群の琥珀色のビール「アンバーエール」や横浜市のオフィシャル水”はまっ子どうし”の源水を汲み上げて仕込水に使用したIPAビール「YOKOAMA XPA(ヨコハマエックスピーエー)」など8種類の樽生ビールを1杯800円(税込)で販売しています。

特に「YOKOHAMA XPA」はイギリスで開催される世界のビールを対象とした審査会「World Beer Awards」で2度の World’s Best IPA に輝いた実績があり、「ビール好きの方に特に飲んで頂きたい1杯です」とのこと。

ゴールデンウィークは「ヨコハマフリューイングフェスト2019」で、ビールを楽しんでみてはいかがでしょうか。

◆ヨコハマフリューリングスフェスト2019

日時:2019年4月26日(金)~5月6日(月・祝) 計11日間

※荒天時はイベント全体、もしくは一部エリアを休業することがあります

場所:横浜赤レンガ倉庫イベント広場・赤レンガパーク

時間:10:30~21:00 (飲食のラストオーダーは20:30)

※4月26日(金)のみ 15:00~21:00

※営業日時はエリア毎に異なります

入場料:無料(飲食・物販・アトラクション代は別途)

公式サイト:https://www.yokohama-akarenga.jp/yff/

酵母で魅せていくブルワリーへ! 【ブルワリーレポート 石見麦酒3周年記念インタビュー】

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冷蔵庫に特別仕様のビニール袋を入れて、発酵・貯蔵を行う「石見式」と言われる方法で、一躍名前を広めた島根県にある「石見麦酒」。今までにないアイデアで、ビールづくりの概念を覆してきた彼らが3周年を迎えた。これまでの歩みと、この先に何を見ているのか。江津市にある醸造所に話を聞きに行ってきた。

★石見麦酒の過去記事 新たな挑戦を通じて造られるビール【ブルワリーレポート 石見麦酒編】

試行錯誤を重ね、成長した3年間

-:お久しぶりです。醸造を始めてから3年が経ちました。最初にこの3年間の感想を教えていただきたいと思います。

山口巌雄工場長:はい。醸造免許を取得するにあたり、今までにない醸造工程での申請でしたから税務署とのやりとりにとても労力を費やしました。ビールづくりの前から大変でした。

-:ビニール袋で発酵・貯蔵される手法は斬新でした。

山口工場長:実際に水を使って試験醸造をしてデータを取って、税務署に提出して申請が降りたわけですが、周囲からは「本当にビールがつくれるのか?」というところからのスタートでした。醸造開始の数ヶ月は、ご祝儀的に売れていきましたが、知名度がないので一生懸命営業をしながら、1年目はバタバタと過ぎていきましたね。

-:反応は様々でしたか?

山口工場長:この町自体は喜んでくれましたが、「ちゃんとつくれるのか?」とか「ビジネスとして成立するのか?」と、色々な反応がありましたね。業界内外から疑問を投げかけられることもありました。私は、まずは小さな田舎町から小さくはじめて、石見式の実績を積み重ねて大きくしていこうと考えていました。でも思っていた以上に早く周知されましたし、ポジティブな評価もしていただけたことで、今があるのかなと思っています。

3年間を振り返る山口巌雄工場長。

-:初年度の醸造量はどのくらいだったのでしょうか?

山口工場長:1年目は15KLでした。2年目は、石見式と呼んでもらっている当社の醸造方法に注目してもらえるようになり、21KLまで増産できました。

―:昨年の醸造量は、どのくらいだったのでしょうか?

山口工場長:27KLです。

-:ビールの種類もすごく増えています。確かはじめは3種類だったと記憶しています。

山口工場長:そうですね。今は年間で50種類くらいつくっています。

-:50種類!?

山口工場長:マイナーチェンジも含めてですけど(笑)。銘柄だと70〜80くらいじゃないでしょうか。

醸造したビールラベルの一部。

-:副原料も色々なものを使われています。どのくらいの数になっていますか?

山口工場長:いやぁ〜。毎日、どこからか送られてくるので把握しきれなくなっています(苦笑)。

インタビュー中も依頼の電話がきていた。依頼者との打ち合わせも山口醸造長が担当するので、スケジュール調整も大変そうだ。

山口工場長:オリジナルビールの依頼を受けるときは、一度必ず一緒に飲むようにしています。石見麦酒のビールを飲みながら「こんなビールがつくりたい」と依頼者の要望を聞いています。最近、オリジナルビールは、毎月数回必ず仕込んでいますよ。

-:レギュラービールはありますか?

山口工場長:ありますよ。スタートしたときの3種類と新たに3種類、石見神楽シリーズの3種類で全9種類です。あと果実酒が2種類あります。

レギュラービールの6種類。

-:新しいレシピが多いですから税務署への提出書類作業も大変ですね。

山口工場長:そうそう。でも、私たちより税務署の職員さんの方が大変だと思いますよ。毎週のように提出してくるからチェックの量が半端ない(笑)。

-:税務署の方も慣れてきているのでは?

山口工場長:多分。

-:果実酒の免許も今年の3月に取得しました。

山口工場長:ブルワリーも増え、競争が激しくなっていますから、3年目は「何か行動を起こしていかないといけない」ということで、期限付きの醸造免許から永久免許になるこのタイミングで果実酒を始めることにしました。

-:他のブルワリーとの差別化として果実酒への取り組みがあったわけですね。

山口工場長:そうですね。昨年から既存のビール事業も拡張しながら試験的に行ってきました(※1)。果実酒をつくるにあたり、設備も投資しましたので、来年の醸造量は30KLを超えていきたいと思っています。

※1 果実酒免許が交付されるまでは発泡酒扱いで対応

全国で広まる「石見式」醸造法

-:現在、石見式を取り入れているブルワリーはどのくらいの数になりますか?

山口工場長:石見麦酒でサポートしているブルワリーは、現在25件です。サポートしている醸造所から学んで、石見式を取り入れているところになるともっと多いです。

-:かなり増えていますね。

山口工場長:チェストフリーザーで発酵させる方法は、ホームブリューの世界には以前からありました。それをベースに効率を高めるため、ビニール袋を使った手法を開発しました。これは友人のブルワーと飲んでいるときに彼が言った話から生まれたもので「一緒にやろう」とはじめ、私が先に開発したので石見式という風に広まっただけです。

-:そうでしたか。

石見式醸造設備の代名詞ともいえるチェストフリーザーでの発酵・貯蔵システム。

山口工場長:今は、皆さん石見式をベースに創意工夫しながらされています。この技術は特許を取っているわけではないので、取り入れていただけるなら積極的にやってもらえればと思います。

-:太っ腹ですね。

山口工場長:私たちが苦労したことを後から取り入れる方はわざわざしなくても良いと思っています。その分をお互い切磋琢磨して性能を高めていければと。そう考えると最も進歩したのは、交流できるネットワークが増えたことだと思います。原料やボトルを近隣のブルワリーさんと共同で購入することで、送料などのコストを抑えられるようになりました。

-:それは大きいですね。

山口工場長:私たちのところで設備技術を学んだところとはつながっているので、お互い補い合いながら進めることができています。色んな選択肢が増えました。

-:いい関係が築けていますね。

山口工場長:協力し合えるところは、どんどん助け合っていければ良いと思います。

-:設備の性能は、以前と比べて良くなったところはありますか?

山口工場長:良くなったのは、より細かく温度管理が可能になりましたね。以前よりもリアルタイムで詳細を確認できますし、温度差が生じない仕組みもつくることができました。他には、人海戦術でしていた工程に機械を使うことで生産性が向上しました。機械も自作しています(笑)。小さい醸造所ですが、生産量は負けないように頑張っています。

-:温度管理がより詳細にできるようになったということは、品質の向上にもつながりましたか?

山口工場長:もちろん。ヒーターとクーラーを使うことで、発酵の状況に合わせた温度管理が可能になりました。通常の設備ですと下がり過ぎた温度を変えるのは難しいですが、この設備なら簡単に調整できます。

-:その辺りは、前職からの経験がとても活きていますね。Facebookでも書かれていましたが、まさしく「石見麦酒はモノづくりの総合メーカー」ですね。他のブルワリーから「こういう設備が欲しい」と要望を受けることもありますか?

山口工場長:ありますね。例えば、最近ですと車に搭載できる冷蔵庫がそうですね。昔は、温度管理の性能も良くなくて、結露ができてしまうことがありました。でも、それはお客様側からしたら失礼な話ですし、きちんと温度管理して届けられるようにしたいと。しかし、冷蔵車を購入すると多額の費用がかかってしまいます。工夫を重ね、1/10の費用で済む冷蔵庫を開発しました。自分たちで開発した設備は、公開してアドバイスや指導もさせてもらっています。

-:これからイベントシーズンに入ります。冷蔵機能がしっかりとしていると安心ですね。

車に積み込むことができる冷蔵庫。付け外しも簡単にできるとのこと。

酵母に特化した新工場を構え、新たなステージに挑戦

山口工場長:今年はまた、面白い仕掛けを試みています。

-:それはなんでしょうか?

山口工場長:新工場ですね。昨年は、ブルワリーにクリーンルームをつくり、顕微鏡を購入しました。新しい野生酵母を使った取り組みもしています。新工場では、酵母の培養に特化していきます。野生酵母や様々な酵母を培養して、ストックしていく予定です。他のブルワリーさんの使っている酵母も希望があれば培養していきたいと考えています。そのためには酒母(酵母)の免許が必要なので、その取得を目指しています。

-:酵母ですか。

山口工場長:まぁ。自分たちが色々と使ってみたいというのが1番なんですけど。果実酒がラインナップに加わったので、色々な酵母でつくってみたいです。

-:さらにバリエーションが豊富になりますね。

山口工場長:そうなりますね。これまでは3種類の酵母だけでつくっていました。なぜかというと素材で味がどの程度変わるのかを把握したかったから。それを今度は、酵母の種類を変えることで、無限大といえるくらいバリエーション豊かにつくれるようになります。

-:今は味や香りの違いをホップで表現するのが流行りですが、石見麦酒は酵母で表現していくと。

山口工場長:酵母の影響は大きいと思います。鳥取大学と共同で研究しているラカンセア・サーモトレランス(以下、ラカンセア)という酵母は、ものすごい特徴があるので面白いビールができると期待しています。酵母の培養から他社にお譲りするところまで自社で行います。

―:酵母を手がけるとなると、今までとは異なる流れが生まれそうですね。

山口工場長:変わりますね。サッカロマイセスセレビシエ(以下、サッカロマイセス)という酵母というは、アルコールを発生させるときにエステル香が出てきます。ラカンセアは、アルコールも発生させますが、乳酸も同時に生み出してくれます。サワービールは、通常乳酸菌を入れますが、醸造所にとって汚染の原因にもなる大敵となる菌です。菌が繁殖しないように火にかけて乳酸菌を殺菌して、酵母を入れるのが通常の方法です。乳酸菌の強さとしてもラカンセアの方が弱く、サッカロマイセスを加えるとラカンセアは発酵を止めてしまうので、酸味の調節がしやすく、汚染のリスクも少ない酵母です。

将来は酒づくりの総合メーカーに?

―:現在、ビアバーなどへの出荷はしていますか?

山口工場長:今は圧倒的にボトルでの外販が多いです。でも今年は、樽での販売量を増やしていこうと言っています。ただ、価格は決して安くはないので、どのくらいいけるか……。島根県内ですと、当社でサーバーを設計・設置をしているので県内の樽販売は増えています。

―:出荷量も増えていくと、人手も足りなくなりそうですね。

山口工場長:そうですね。スタッフは私も含めて3人なので、イベントは最大で2ヶ所しか出られない状態なので、もう1人はほしいです。

―:最後にこの先にやってみたいことを教えてください。

山口工場長:まずは酵母の事業を進めるために酒母免許の取得ですね。それができるようになったら昔からの夢である日本酒をつくってみたいです。日本酒を超小ロットでつくる挑戦をしたい。まぁ、これは法律が変わらないといけないので。

―:実現したら、石見麦酒は「酒づくりの総合メーカー」になりますね。でもそうなったら会社名も変える?

山口工場長:いや、会社名はそのままでいいんじゃないですか(笑)。

―:これからも活躍を楽しみにしています。今日はありがとうございました。

現在、醸造は山口工場長と安達豊ブルワー(右)の2人で行っている。

石見麦酒のビールがゴールデンウィークに飲めるチャンス! 2019年5月2日(木)~5月6日(月)に神奈川県横浜市上大岡にある京急百貨店で開催される「京急ビアフェスタ in 上大岡」に石見麦酒も出店。「まだ飲んだことがない」という方がいたら飲みに行ってみるのはいかがだろうか。

◆石見麦酒 Data

住所:〒695-0016 島根県江津市喜久志町イ405番地

電話:0855-22-2048

FAX:0855-22-3664

E-mail:i-yamaguchi@iwami-bakushu.com

Homepage:http://www.iwami-bakushu.com/

Facebook:http://www.facebook.com/iwamibeer

クラフトビール業界のSDGs~東海道BEER川崎宿工場の取り組み~

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ビールに愛された皆さまへ!
令和元年、いよいよスタートですね。早速、ビール業界の明るい話題をお伝えしていきたいと思います。

2015年9月、国連総会で「持続可能な開発目標 Sustinable Development GOALS」が採択されました。そこからサスティナブル・サスティナビリティといった言葉があちこちで散見されるようになり、世界的・世間的に注目度の高い取り組みであることが分かります。

 

今回は、ビール醸造の後に排出される麦芽粕の処理を独自ルートで喜びのある相互関係につなげた、東海道BEER川崎宿工場の取り組みをご紹介します。

これまでの東海道BEER川崎宿工場の記事はこちらからご覧ください。

毎週水曜日の醸造

醸造技師 田上達史氏によると、毎週水曜日は東海道BEER川崎宿工場のビール醸造の日。翌日には麦芽粕を煮沸釜から掻き出し、ビニル袋に約15㎏ずつ分包していきます。一度の醸造でそれがおよそ12~13袋。約200㎏と仮定すると、かなりの量です。

 

蓋をあけると、麦芽粕がギッシリ。ビールの味を左右する、麦芽粕の味も確認。

仕込みの翌日、ダマになっているところが無かったかどうかもチェックしながら、のんびりやっています、と田上氏

一日経った麦芽粕はまだほんのり温かく、しっとり湿っています。釜から掻き出す時にきちんとほぐれずダマになったところが無かったかどうかをチェックしながら、1時間ほどかけて袋詰めをしていきました。

黙々と袋詰めをする田上氏。これを12~13袋続けていきます。

これから運び出される麦芽粕。

煮沸釜の上から。麦芽粕が掻き出され、すっかりキレイに空になりました。

 

川崎市の産業廃棄物の分類によると、麦芽粕は動植物性残さ(1)食料品製造業・植物性残さとなる。川崎市では事業系ごみ・産業廃棄物を収集しておらず、行政から産業廃棄物の「収集運搬・処分」について営業許可を受けている業者に委託しなければなりません。

毎週水曜日の仕込みで約200㎏の麦芽粕が出ると仮定すると、年間365日÷7日=約52週(まるめて50週として)、200㎏×50週=およそ10トンの麦芽粕を処理していかなければなりません。

リサイクル・ハブ(https://recyclehub.jp/articles/pricelist/)という産業廃棄物のマッチングサイトによると、動植物系残さの処理料金は15~80円/kg。年間15万~80万円と振れ幅はあるものの、かなりの金額になることが分かります。もっとまとまった量であれば、トンあたりの金額でもう少し安くなることも考えられますが、小規模醸造設備から出る細かい量であれば、多めに見ておいた方が妥当と思われます。

 

麦芽粕を詰め込み、いざ出発!

さて、大量に出てきた麦芽粕をワンボックスカーに詰め込み、いざ出発。これから向かうのは川崎市多摩区にある大学の馬術部です。多摩川沿いの街道を進み丘陵地方面に向かうと、生田駅近くにある明治大学生田校舎に到着しました。

 

馬も大喜び?若い学生の競技も応援

明治大学馬術部1年 鹿戸雄翔君にお話を伺いました。

馬たちには牧草と配合飼料、えん麦などを与えています。12頭の馬を、朝昼晩休みなしで部員が世話をしています。人間のアスリートと同じで、飼料などで馬の身体を作ることによって、競技の能力も上がってきます。また、麦芽粕を与えることで毛艶も良くなっています。毛艶が良いことも健康状態が良く保たれている証でもあるので、競技馬として必要な要素です。

麦芽粕は昨年12月からもらっています。麦芽粕は栄養価が高いので、草や他の飼料では補えない副食のような役割をしています。牧草だけでは競技馬としては栄養が足りないので、このような副食を与えることで、コンディションが良くなっています。

学生さんにも手伝ってもらい、こちらには5袋分を馬の飼料としておすそ分け。

田村さんが袋を開けて、1頭の馬に手で食べさせてあげていると、厩舎の一番奥の馬が金属製の柵を蹴り始めてしまいました。ガシーン!ガシーン!という大きな音の間に、ガスーッガスーッと、コンクリートの床を激しく擦る音。麦芽粕を早く食べたくて待ち切れずに、田村さんを呼んでいるのです。

「あの馬、いつもなんですよ。こっちにもよこせってねだって。匂いでわかるみたいです」と田村さん。もしかしたら毎週来るから覚えられてしまったのかもしれませんね。

 

トカイナカヴィレッジ~都会がすぐそばにある豊かな田舎の風景~

次に向かったのは、同じ多摩区の東生田にあるトカイナカヴィレッジ松本傳左衛門農園。

こちらは11代続く松本家の5000坪の田畑や里山を体験型の農業公園にするために、今まさに、設備を新設したり改良している真っ最中。11代目松本傳左衛門であり、村長の松本穣(ゆたか)氏にお話を伺いました。

右が松本穣氏。柔和なお人柄でたくさんの方々に慕われている。右は田村氏。数年来のお付き合いで信頼関係はばっちり。仲の良いお二人。

明治大学名誉教授 そしてトカイナヴィレッジ村長 松本 穣 氏

4年ほど前に退職したタイミングで、卒業生が市会議員だったことから、何かここで出来ないかと相談していました。そのときに田村さんに出会いました。ここから「トカイナカヴィレッジ」の構想が生まれました。東海道BEERから出た麦芽粕は農園内の「たい肥場」に入れてもらっています。微生物を活性化させるバクチャーという活性剤で土を作っているので、すぐにたい肥になります。冬などはショベルカーで攪拌していると発酵熱で湯気がもうもうと上がるぐらいです。

 いろいろな人の助けがあり、来月には農家レストランの建物が着工し、7月末には完成の予定です。里山のあちこちに日本ミツバチの巣箱もおいて、定着しています。農園で採れる柚子を使った柚子胡椒のワークショップなども開催予定です。ここで瓶詰めする食品加工もできるようにするために、色々働きかけていますよ。

これから農園で仕掛けていく計画を、楽しそうに語る村長。定年後に始めた活動に、その年齢からは考えられないような瑞々しい感性と行動力、そして周りを巻き込んでいく牽引力は本当に素晴らしく、そして、そのワクワクした感覚に魅せられ、お話にすっかり引き込まれてしまいました。

のらぼう菜、食べたことあります?」と聞かれたので、「いいえ」と答えると。「ちょっと待ってて!」とすぐさま畑へ。見たことのない、肉厚なしっかりした菜っ葉をちょいちょいと摘んで、それをすぐに茹でてくれました。

「のらぼう菜は、このあたりで昔から作られていた地元野菜です。和からしとだし醤油で味付けしただけですよ」と出して頂いたそのお浸しのおいしいこと!苦みやくせが少ない上、茹でてもへたらず、しっかりとした歯触りです。
「採れたて、うまっ!」と、田村氏と私で、大きな鉢にたっぷり盛ったお浸しをあっというまに平らげてしまいました。

すみません、少し食べ進めてから「あ、写真!」と慌てて撮ったので、結構減っています。3分の2くらいになっています

「今日はのらぼう菜とブロッコリーを持って行っていいですよ」と村長に促されて畑に出て、「もう、どんどん採っちゃっていいから!」と野菜をたくさん手で摘み取りました!そうです、麦芽粕をたい肥として提供することで、東海道BEERのお店でピクルスにするための野菜を引き換えに頂いているのです。

のらぼう菜を摘み取る。シーズン中は、摘んでもどんどん脇芽が出てくるそうです

ブロッコリーは、メインの大きな株を採った後も、脇からどんどん芽が出てきます。味わいは、生で食べても甘い!絶品です

後日、店頭での「自家製ピクルス」を頂きました。のらぼう菜・ブロッコリーは、ピクルスになってもしっかり歯ごたえのある良いお味に仕上がっていました

 

番頭:田村寛之~計り知れない熱量で人を巻き込み、街を活かす人~

東海道BEER川崎宿工場 番頭 田村寛之氏

東海道BEER川崎宿工場番頭、田村寛之氏。多くのビジネス・事業に関わり、たくさんの仕事を分刻みでこなす、バイタリティの塊のような方です。

「ありがたいことに、多くのお声がけを頂いて関わらせていただいていますが、使命だと思ってやっております!」

生まれ育った横須賀と、今ご縁があり住んでいる川崎。「子供達の故郷になる土地だから、父親である僕が感謝と愛着をもってこの街を大切にしたい」と、川崎に住む子供達や多世代の方たちと一緒に街のクリーンアップをする「green bird」という活動を続けています。そして、この取材の翌日には、横須賀出身のミュージシャンの男性アーティストRUEED(ルイード)を中心とした音楽事業を立ち上げるということで、RUEED君の音楽を車中で堪能しながら帰途につきました。

二つの街への思いが熱い、田村氏。東海道BEER川崎宿工場を、主人である岩澤克政氏、醸造技師の田上氏と三人四脚で、このプロジェクトの立ち上げから関わってきた立役者のお一人です。地域との共生・共栄、そして川崎という街を昔から性格づけてきた旧東海道からこの街を盛り上げていきたいという熱意と、そして関わる方々をどんどん巻き込んでしまう実行力は素晴らしいものです。

今回、この取材で半日ご一緒させて頂きましたが、その人柄の素晴らしさ・魅力に加え、夢を目標に変えてどんどんチャレンジして実現させていくエネルギー=熱量は本当に圧倒されました。圧倒されるというより、「やりたいことを、ただタイミングやチャンスを待って立ち止まって見ているだけ時間はもったいないことだな」と、立ち上がって走り出す勇気のようなものを頂けてしまうのです。
私も、他の皆さまと同様に「田村氏に出会って」しまったのだと思います。影響力のある方というのは、こういった力がとても強いのだと、改めて感じさせられることでした。

お店での素敵なツーショット。お二人は同い年だそうです。

 

醸造でかならず発生する麦芽粕は、多くの醸造場から廃棄物として処理されています。東海道BEER川崎宿工場では、当初から「産業廃棄物ゼロ」を目指して事業を開始しました。トカイナカヴィレッジへのたい肥として引き受けていただく時に、村長から元の職場である大学の馬術部への飼料としての提供について提案をされたとのことです。

地元川崎を盛り上げながら、ともに発展しようという素晴らしい「つながり」。単なるビジネス的な関係ではなく、温かい信頼関係と交友があり、実現しています。

今、麦芽粕の処理に悩む醸造場の皆さまも、どこかの「つながり」を探ってみれば、解決への一歩になるかもしれません。ビールの未来は、あたたかくて明るい!

 

東海道ビール川崎宿工場では、営業時間中にテイクアウトを始めました!お天気の良い日のお散歩や、あともうちょっと飲みたい時など、一杯600円でお手軽に楽しめますよ!

東海道BEER川崎宿工場
公式ホームページ:https://tokaido.beer/
Facebook:https://www.facebook.com/tokaidobeer.kawasaki/
Instagram:https://www.instagram.com/tokaido_beer/
営業時間 平日17:30~23:00 土日祝12:00~23:00
火曜定休

西池袋 SNARK LIQUIDWORKS ~ドリンクローカルの実現へ~

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西池袋エリアは、かつて「池袋モンパルナス」という芸術文化活動が栄えた地域。アトリエ村が多数あり、芸術家が暮らし、活動の拠点としていました。その西池袋に、約半世紀前に建てられた複合施設「西池袋マート」。当時は、西池袋の台所として賑わっていましたが、近年は廃墟の様な状態でした。2019年2月に複合施設「NishiikeMart」として生まれ変わり、2019年4月21日(日)に、ブルワリー&パブ「SNARK LIQUIDWORKS」がグランドオープンしました。その魅力をお伝えします。

SNARK LIQUIDWORKS

「SNARK LIQUIDWORKS」のある複合施設「NishiikeMart」は、JR池袋駅西口から徒歩約12分、有楽町線 要町駅から徒歩3~4分の距離。要町駅からは、谷端川緑道に沿って歩くと、迷わずたどり着きます。複合施設「NishiikeMart」の歴史を感じさせる建物上部には「西池袋マート」の看板、店舗入口に「SNARK LIQUIDWORKS」のロゴが目印です。

NishiikeMart外観、入口にSNARK LIQUIDWORKSのロゴが見える

ブリューパブ

店内に入ると、木材を活かした壁から温かい印象、絵や小物から芸術の雰囲気を感じます。入口から少し進んだ右手には、カウンター席とテーブル席(4人掛けテーブルが3つ)があります。入口から直進した奥のソファー席は、ラジオブースとして収録などに使われています。グランドオープン日には、タップ整備が間に合っておらず、簡易サーバーによるビール提供でした。タップ整備後は、カウンター下部の空冷式サーバーから、タップスタンド経由でビールを提供する予定とのことです。カウンター後ろのガラス越しには、醸造設備が良く見えるので、ビールが造られた設備を見ながら味わうことが出来ます。カウンター横がキッチンになっており、スパイスを活かした料理を提供されます。

(左)カウンター席とガラス越しに見える醸造設備、(右)テーブル席

ブルワリー

カウンター後ろは、醸造スペース。醸造設備は、アメリカ「Portland Kettle Works」社製のマッシュタン(糖化槽)とボイルケトル(煮沸槽)、ホットリカータンク(貯湯タンク)、発酵タンク5基、ブライトタンク(熟成タンク)2基などを中心としたものです。ボイラーや温度管理の設備も収められております。都内のマイクロブルワリーとしては、広めの醸造スペースですが、銀色のタンクが所狭しと立ち並ぶさ様は壮観です。

(左奥)ボイラーなど、(左)ボイルケトル、(右)マッシュタン

(左)ブライトタンク、(中央)発酵タンク、(右下)ホップバック装置

本格的に醸造を開始すれば、樽詰めするケグ(ビール樽)の数も多くなります。そのため、大きなプレハブ冷蔵庫があり、多数のケグの保管が可能となっています。また、ケグ(ビール樽)を洗浄する装置もあり、洗浄作業効率化という面でも、良い初期設備投資をされている印象。建物外には、グリコールチラー(温度管理用の冷却装置・熱交換器)、別棟には、麦芽粉砕装置が設置されています。醸造工程のスタートである、麦芽粉砕は別棟で行い、その後のマッシング(糖化)以降の工程は、醸造スペースに粉砕した麦芽を移送して行わる流れです。

(左)広々としたプレハブ冷蔵庫、(右)ケグ洗浄機

NishiikeMartを拠点に、ドリンクローカルの実現へ

ブルワー「藤浦 一理」氏

ビール醸造は、「藤浦 一理」氏にて行われます。「藤浦 一理」氏は、アメリカ在住中の1998年、アメリカ一のホームブルーイング賞「American Homebrewer of the year」を、受賞したブルワー。2012年6月、代々木にクラフトビール専門店「Watering Hole(ウォータリングホール)」を開店。(運営:Tharsis Ridge Brewing Company 、代表:「筒井 美千子」氏、「藤浦 一理」氏)。その後、ブルワリーとパブを開くための場所を長年探しておりました。今回、「NishiikeMart」のリノベーション事業を行った「株式会社シーナタウン」との出逢いが、ブルワリー&パブ「SNARK LIQUIDWORKS」の誕生につながりました。「藤浦 一理」氏が好きなビアスタイルを主とし、ブリティッシュおよびアメリカンなスタイルのビールを醸造する予定です。ブルワリーのロゴマークは、「藤浦 一理」氏の家紋。ブルワリー名のSNARKはルイス・キャロルの小説から、LIQUIDWORKSはビール以外の酒類も作る想定があり、命名したとのことです。

(左)SNARK LIQUIDWORKSのロゴマーク、(右)藤浦 一理 氏

ドリンクローカルの追及と、地域がはぐくんできた歴史を発信する拠点

アメリカのクラフトビール文化で、大切なことの1つとして「ドリンクローカル」があります。「ドリンクローカル」とは、クラフトビールがその土地・地域に根ざすこと。「藤浦 一理」氏は、「SNARK LIQUIDWORKS」により、芸術文化の歴史のあるこの土地で、地域に根ざしたビールをつくり、その土地で活躍する人々に提供します。そして、文化として定着することを目指されます。

「株式会社シーナタウン」は、椎名町を拠点に、地域に根ざしたまちづくりを行う会社。『日常の価値、再編』を基本理念とし、『この町で、事業を続けたい』『この町で、何かを始めたい』という想いを持つ人と、『建物を想いのある人に貸したい』という大家さんを繋ぎ、地域に根ざした事業を生み出すサポートしています。「西池袋マート」から「NishiikeMart」へのリノベーション事業には、建物の大家さんの『私は楽しいことが大好き、またここを笑顔が集まる場所にしてほしい!』という想いも含まれています。そして、芸術文化のある地域の歴史を発信し、アーティストやクリエイターにスポットライトが当たる場所にすることを、目指されています。

「藤浦 一理」氏と「株式会社シーナタウン」の想いが1つになったのが、複合施設「NishiikeMart」。今後も、それぞれの想いの実現に向かい、ともに邁進されます。

株式会社シーナタウンのグランドオープン時の紹介スライドより抜粋

SNARK LIQUIDWORKSのクラフトビールを楽しもう

グランドオープン日には、1stビール「#001 No Comment」がお披露目されました。スタイルは、American Pale Ale。外観は、明るい琥珀色(光の加減で、薄黄色にも見える)。少し弱めのモルトの香り、そして、ホップ由来の柑橘系の香り。口に含むと、その風味が爽やかに広がります。苦味は、強めではっきり感じますが、後には残らない印象。ホップは、シムコー、センテニアル、イクアノット使用との事。ABV(アルコール度数)5.5%。2ndビール以降も、順次リリースされていく予定です。

#001 No Comment

「SNARK LIQUIDWORKS」は西池袋という土地・地域に根ざし、「ドリンクローカル」の実現を目指すブルワリーです。クラフトビールは、芸術(アート)と技術(テクノロジー)が融合した素晴らしい飲み物。是非、複合施設「NishiikeMart」を訪れ、芸術文化に触れ、アーティストやクリエイターの想いを感じながら、美味しいビールを味わってみてはいかがでしょうか。

この記事が、素敵なビールとの出逢いに役立てれば幸いです。


■SNARK LIQUIDWORKS

WEBサイト:
http://snarkliquidworks.com/
FACEBOOK:
https://www.facebook.com/Snark.Liquidworks/

■NishiikeMart(西池袋マート)

WEBサイト:
http://nishiikemart.com/
FACEBOOK:
https://www.facebook.com/nishiikemart/

TKBrewing コラボビール「Sugi Daddy Brut」2019/5/10開栓

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2019年4月、TKBrewing(ティーケーブルーイング)にて、「髙林 亮一」氏と「大窪 松樹」氏のコラボレーションが行われました。醸造されたコラボビール「Sugi Daddy Brut」は、TKBrewingにて、2019年5月10日(金)開催のイベント時に開栓されます。その魅力とイベントについて、お伝えします。

TKBrewingの「髙林 亮一」氏と「大窪 松樹」氏

TKBrewingおよび「髙林 亮一」氏

TKBrewingは、JR川崎駅から西に徒歩10分ほど、複合施設Unico内にあるブルワリー&タップルーム。10坪(約33㎡)のスペースに醸造設備、プレハブ冷蔵庫、タップルーム注文窓口が収まっており、とてもコンパクト。飲食スペースは、他テナントと共有ですが、ちょっとしたパーティを開催できるほどの広さです。オーナー兼ブルワーの「髙林 亮一」氏は、カナダ在住中の1998年頃にビール醸造に触れ、その後もアメリカのクラフトビールカルチャーを学ばれました。そして、2017年1月にTKBrewing設立、2017年10月に酒造免許取得、2017年12月にはタップルームをオープンしました。「髙林 亮一」氏の醸造するビールは、どのスタイルも醸造の基本をしっかり捉え、その上でオリジナリティを出している印象です。

(左)TKBewingのタップルーム注文窓口、(右)オーナー兼ブルワーの「髙林 亮一」氏

醸造設備としては、マッシュタン(糖化槽)、ボイルケトル(煮沸槽)、ホットリカー(貯湯槽)が250L、発酵タンク300Lが3基、熟成タンク300Lが1基の構成です。熟成タンクは、プレハブ冷蔵庫内に設置。冷却を行うチラーは、お手製とのことです。

(左)ボイルケトル、ホットリカー、マッシュタン、(右)発酵タンク3基

「大窪 松樹」氏

2017年にアメリカで開催された、クラフトビール醸造のイベント「BEER PRO/AM(ビールプロアマ)」に参加。ポートランドのブルワリーPINTSと共に、クラフトビールを醸造することになりました。その際、『日本らしさを表すには、どうしたらよいか?』と悩み、日本酒樽に使われている木材「杉」に注目。ビールに「杉」を使うことを閃き、「Sugi Daddy(杉ダディ)」という銘柄を生み出しました。杉の香りが爽やかな「Sugi Daddy」は大好評で、当時、日本にも少量が輸入されました。2018年夏には、六本木Inazuma Beerとコラボレーションを行い、その時に醸造された「Big Thunder Mango IPA」は、都内のビアバーなどでに提供され、好評でした。「大窪 松樹」氏は、ホップの香りや副原料の醸し出す香りを大事にし、その上で苦味を抑えたビールをつくられる印象です。そして、今回はTKBrewing「髙林 亮一」氏とのコラボレーションを行います。

爽やかな笑顔の「大窪 松樹」氏

コラボビール「Sugi Daddy Brut」が出来るまで

今回のコラボは、「大窪 松樹」氏のビールを知る「髙林 亮一」氏の友人が、『コラボビールをつくってみると、面白いのでは?』と「髙林 亮一」氏に話を持ち掛け、実現しました。「大窪 松樹」氏と面識のあった「髙林 亮一」氏は、この提案に快諾し、「Sugi Daddy」のBrut版をつくることが決定。そして、4月中旬、TKBrewingにて「髙林 亮一」氏と「大窪 松樹」氏による仕込みが行われました。仕込当日は、糖化~濾過~煮沸~ワールプールの工程後、冷却して発酵タンクへの移送し、イースト投入が行われ、しばらくは発酵を待つ期間となりました。

「髙林 亮一」氏と「大窪 松樹」氏

4月下旬には、杉の風味をつける工程が行われました。杉には、日本酒の酒樽などに使われる「吉野杉」の杉板を使用。鉋(かんな)で薄く削りますが、削る量が多く、労力のかかる作業です。終わった後は、お疲れの様子でした。

鉋(かんな)により、杉板を薄く削る作業中の光景

薄く削った杉は、布袋に詰め、お湯で蒸します。蒸すことで、杉の風味をたたせ、そして殺菌を行います。布袋を蒸鍋から取り出すと、杉の香りが爽やかに立ち込め、まるで森の中にいる印象。少し冷ました後、発酵タンクへ投入となります。そのまま入れると液面に浮いてしまうので、糸を使い発酵タンクの中央に固定する調整を行います。杉を詰めた布袋の投入は「髙林 亮一」氏、糸による位置調整は「大窪 松樹」氏が行い、2人が息を合わせ、発酵タンクに投入されました。

(左)削った杉を詰めた布袋を蒸す、(右)糸を使い、発酵タンクの中央に固定する

杉を投入された「Sugi Daddy Brut」は、発酵タンクで引き続き熟成が行われるので、ケグ(ビール樽)詰めまで待つ期間となります。完成イメージとしては、外観は黄金色、杉の爽やかな香りと風味、苦みは弱め、そしてドライなビールになる予定とのことです。

開栓イベント「Sugi Daddy Brut Special Release」

イベント内容

イベントページ:https://www.facebook.com/events/355180465115214/

日時:2019年5月10日(金) 17:00~22:00

場所:TKBrewing

概要:

「髙林 亮一」氏と「大窪 松樹」氏のコラボビール「Sugi Daddy Brut」を提供。当日は、「大窪 松樹」氏も訪れるため、ご本人とお話しができるチャンス。また、追い杉(薄く削った杉をビールに浮かべる)のサービスも予定しており、このイベントでしか飲めない味わいが楽しめます。日本酒で使う升に入れて飲めば、さらに和風な味わいが楽しめるので、興味ある方は升の持参を推奨とのこと。

※イベント日程等、変更になる場合があります。事前にTKBewingのイベントページなどをご確認ください。

「Sugi Daddy Brut」を味わおう!

2017年アメリカの「BEER PRO/AM(ビールプロアマ)」にて、大好評を得た「Sugi Daddy」。日本への輸入量は少量のため、飲まれた方は少ないですが、良い評判を聞きます。そのBrut版「Sugi Daddy Brut」が、川崎のTKBrewingで味わえるチャンス。是非、訪れることをおススメします。

この記事が、素敵なビールとの出逢いに役立てれば幸いです。


■TKBrewing

営業時間:
[金] 17:00~22:00
[土] 15:00~22:00
[日] 15:00~21:00
[定休日] 月、火、水、木

WEB サイト:
http://tkbrewing.com/
FACEBOOK:
https://www.facebook.com/TKBrewing.jp/

※臨時休業や営業時間の変更の可能性もあります。
訪れる際は、事前にご確認をお願いします。


横浜ビール20周年記念企画スタートアップ!

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ビールに愛された皆さまへ!
ビール発祥の土地・横浜で、1999年に誕生した「横浜ビール」も今年で20周年。今回、スタートアップということで、さまざまな企画で、この記念年を盛り上げるべく、これから手掛けていくたくさんの「ワクワク」が発表されました。

 

株式会社横浜ビール 代表取締役 高橋智己氏より、この20周年記念企画の説明がありました。

1999年にビール醸造を始めて20年が経ちました。最初の10年、苦労したのはおいしいビールをつくること。私がこの会社に来たのは13年前。初めて飲んだのは、ヴァイツェンだったのですが、あの頃の味わいと比較すると、今は格段に味も品質も向上していると思います。

そして、次の10年は地元のビールと地元の食材という、地元横浜の方々とのかかわりや地元生産者とのかかわりと大事にすることを進めていきました。それは、今の商品開発にあらわれています。

そして20年目。新たなコンセプトとなる、キーワードを決めました。

 

「ビールと食を通じ あなたと私に ワクワクを」

 

横浜ビールの20のやりたいこと

社員全員で考えたことを、抜粋してお話をしていただきました。


1.20周年記念イメージアート

創業20周年を記念してイメージアートを制作しました。この20年という節目で形に残し、次の30年、40年で振り返った時に思うことがあるのではないでしょうか。
クラフトビールとアートは、モノづくりという観点から同じ気持ちがあるのではないかということで、横浜ビールの20周年をアートで表現してもらいました。横浜のペイントアーティストKensuke Takahashiさんに横浜ビール20周年を表現した記念アートを描いて頂きました。

葛飾北斎風の波間に、横浜ビールのコンセプトや思いを凝縮して要素を詰め込み、ストーリー性のある仕上がりにしました。波を横浜ビールに見立てて表現。昔ながらの作品をオマージュしたのは、横浜は現在近代的な都市だが古くは港町として歴史やビール発祥の地として歴史ある土地。昔ながらの先人の思いを引き継いでいることを意味します。荒波に一層の帆船が描かれています。船にはビールの樽を載せています。困難を乗り越え波に立ち向かいながらも、横浜の皆さんにビールを届けたいという信念を表し、船に積まれているのは近代のステンレスビール樽と昔ながらの木樽、これには近代のビールと昔ながらのビールの伝統と歴史と今をきちんと大切にしたいという表現です。
象徴的な人物が描かれています。横浜ビールのキャラクターとしてグッズ展開等で度々使用しているトランプ柄のKING・QUEEN・JACKその中でも神奈川横浜で一番のビール屋になりたいということで今回はキングをモチーフに描いています。後ろには、みなとみらいやベイブリッジなど現代的な横浜の街も描かれ、手には碇をにぎり締めているのですが、横浜の地域に根ざすビール屋でありたいという気持ちが込められています。
20周年を迎え、また新たな気持ちでやっていきたいという気持ちで制作してもらいました。空も、雲のように見えますが、実は神奈川県が模られています。今日もスタッフがこの作品のキングをモチーフにした20周年のTシャツを着ています。ラベルに配置したりラッピングカーなども企画しています。

2.歴代醸造長のコラボビール。5代目。深田優氏

歴代醸造長は、現在、それぞれ自分たちのオリジナルビールを造っている。横浜ビールを出発点として、それぞれが活躍しています。その先人の方々を引き継ぎ、今の醸造長も新たな広がりをもって現在の横浜ビールを醸造しています。この記念すべき年として歴代醸造長が集結し、1つのビールを造ったら面白いのではないか。4人が先日集まったときの写真です。まだ詳細なことは決まっていませんが、個性的な面々で、1つの形に仕上がるのか不安だけど、楽しみです。いいビールにしたいと思います。

3.ボトルラベルのニューデザイン。

おなじみのデザインは10年ぐらい変わっていません。私たちの想いを加えて、このデザインを変えていきたいと思っていました。この20周年を機にデザインを一新します。まだ決まっていませんが、これからデザイン案が出てきて、夏ごろには新しいデザインで発売していきたいと考えています。

4.缶ビールでの展開

ついに、横浜ビールでも缶ビールを展開していきます。ボトルの良さもあるが、缶は手軽に手に取れる利点があり、新しいマーケットへの展開も期待できます。例えば、コンビニや、駅ナカなどです。横浜でたくさんのかたに飲んでもらいたいが、ゆくゆくは海外への本格的な進出も。缶ビールは、秋に出荷開始予定です。

5.ラグビーワールドカップ2019をオリジナルビールで盛り上げる

ラグビーワールドカップのオリジナルビールも作ります。横浜ビールだけでやりたいところだが大手も入っている。ラグビーの発祥がイギリスなので、イギリスのブルワリーと提携してやっていく予定です。

6.20歳になったら横浜ビール

ビールとのファーストキス」というテーマです。横浜ビールは新成人を応援いたします。二十歳になったら横浜ビールを飲んでもらいたいという思いで始めることにしました。ビール離れの進む若者にクラフトビールのおいしさを伝えたいと思っています。一年間、ご来店頂いた新成人の方に、一杯無料というサービスを開始し、(ご本人確認は致します)多くの方に飲んでもらいたいです。飲んで頂く機会を増やすことで、横浜ビールを知ってもらうきっかけにしていきたいです。

7.YOKOHAMA BEER CRAFT FUSION

新イベントを企画しています。ビール業界はたくさんのイベントがありますが、横浜ビールならではのイベントを考えました。20周年を機に新しいものをやりたい。日程も決まっており、6月23日。驛の食卓を会場に、終日行われるイベントです。「クラフト」というワードに共通する、ほかの業界・業態のかたも含めモノを創り出すアーティストが一堂に集結し、ビール、音楽、アート作品を通じて「人」が集まり「時間と空間」を共有しクラフトビールの楽しみ方や多様性を体感してもらえるような1日中楽しめるイベントにしたいです。まさにクラフトビールが起点となり様々なモノと融合していくイベントです。

8.日本初!横浜公道でビアバイクを走らせる

海外で10か国以上でビアバイクが楽しまれています。10人ぐらいで、ペダルをこぐ乗り物です。ベルギーやアメリカ、ハワイなどにもあります。ハワイに3年ほど前に行ったとき、65歳の両親が童心にかえったように喜んで参加していたのを見て、これを横浜で走らせたいと強く思いました。去年カーフリーデーというイベントで初めて走らせました。ビールを飲みながら乗るということは違反にならないのか?という疑問もありますが、国・警察も認めています。ペダルをこぐ人は飲んでるけどハンドルは握っていない。運転者が飲んでないから違反にならないのです。横浜市や地域と一緒に、ビアバイクを盛り上げていきたいです。現在、日本に4台しかありません。GWの赤レンガ倉庫で開催される横浜フリューリングスフェストで横浜ビールはビアバイクを展示致します。今回走らせることは出来ませんが、ビアバイクに座って頂いて飲めます。そこでは、フリューリングスフェスト公式ラベルのビールも販売します。来年春には自分たちでビアバイクを作ってみなとみらいを走らせたいという計画もあります。

9.レギュラービールの横浜ラガーが限定ラベルで発売

通常ボトルデザインが横浜ならではの「横浜絵」。お客さまからも好評いただいています。今回限定企画として20周年記念製作のイメージアートを配置して、「20周年限定横浜ラガー」として3000本限定で発売します。6月24日から工場出荷開始。3000本出荷しきったら通常の横浜ラガーラベルに戻ります。6月23日に行われるクラフトフュージョンのイベントでは一日早い先行販売をします。

10.料理メニューも面白いものを作りたい

20周年を機に、今後も長く愛されるメニュー開発をしたいと企画しました。
ビールと相性の良いジャガイモをつかった、ポテトサラダを作ることになりました。皆さまで仕上げていただく形にした。ジャガイモをまるまる一個。この皿の中に横浜をぎゅっと凝縮させました。

<横浜の伝統素材が奏でるハーモニー>

①純正たる横浜生まれ横浜育ちのお醤油
「横浜醤油」で漬け込んだゴロっと大玉丸ごとジャガイモ
②素材の味わいに寄り添う玉子づくり「織茂養鶏」の生みたて玉子!
③伝統の味を今に伝える海苔問屋「蔦金海苔商店」バラ海苔が抜群に合う!
④明治29年横浜で誕生した幻のケチャップ「清水屋ケチャップ」が隠し味♪
⑤安政4年(1857年)創業160年来の伝統「岩井の胡麻油」で風味倍増!
⑥横浜指定銘菓「美濃屋あられ」ぶぶあられの食感が最高のアクセント♪

なんとも言えない横浜ならではのハーモニーが生まれます。すでに驛の食卓ではメニューとして展開しています。ボールの中に材料が揃っているので、お好みで潰して、新定番メニューとして皆さまに楽しんで頂きたいです。

そのほかの項目も一覧で紹介がありました!

・横浜ビール ラッピングアート車の制作
20周年記念アートを社用車にラッピングしPR
単なる営業車ではなく!動くアートとして横浜ビールのコンセプトをPR
・横浜ビール直営店「驛の食卓」スタッフユニフォームをリニューアル
親しみやすくクラフト感を感じるユニフォームデザインへ
新Tシャツ 新サロン
・横浜ビール オフィシャルグッズ制作・販売の本格始動
横浜ビールの新たなファンづくり アパレル雑貨アイテムの充実化
Tシャツ CAP アウター エプロン等(予定)
ビールグラス 栓抜き キーホルダー等(予定)
驛の食卓1Fスペースにてオフィシャルグッズコーナーを設置
・驛の食卓1FYokohama Beer STANDのリニューアル
店内一部改装 ビアタップの増設(6タップから12タップへ)
オフィシャルグッズ販売コーナーの設置
モニターを設置しスポーツ観戦を楽しみながら飲める(一緒にビーコルを応援しよう!)
・YOKOHAMA BEER RUNNING CLUB発足!(YBRC)
横浜の街をランニング ビールで乾杯♪ 毎月実施 目指せ横浜マラソン出場
6月23日(日)ybrcイベント「RUNTRIP VIA」開催
・コラボレーションビール企画 盛り沢山!
ユーコープ会員様向けビール 企画中
・横浜ビールブルワリーツアー 絶賛企画中!
定期的にブルワリー見学ツアーを開催予定
横浜ビールを思いっきり体験したもらい喜んでもらいます
・地域スポーツを通じた交流 活性化!
プロバスケットボールチーム 横浜ビーコルセアーズ応援ツアー
プロサッカー、フットサルチーム YSCCとのサービス提携

 


今回のスタートアップイベントでは、試飲のビールや、ポテトサラダのメニューの試食などを実際に味わいながら20周年記念製作アートの原画をじっくり見たり、横浜ビールの今後のワクワクについて、スタッフの方と語り合ったりする時間をもつことができました。

 

皆さまの心には、どんなワクワクが引っ掛かりましたか?今後、盛り沢山の横浜ビール20周年・20のやりたいこと。ぜひ、6月23日 YOKOHAMA BEER FUSION他、横浜ビールが盛り上げる各種イベントに足をお運びいただき、また驛の食卓で新メニューとビールをご堪能頂き、一緒に盛り上げていきましょう!

 

横浜ビールhttp://www.yokohamabeer.com/
横浜ビール驛の食卓 http://umaya.com/
横浜ビールFBページhttps://www.facebook.com/yokohamabeer/
横浜ビール驛の食卓FBページhttps://www.facebook.com/umayanoshokutaku/

 

島根だからこそできるビールづくりで飛躍するブルワリー【ブルワリーレポート 松江ビアへるん20周年記念インタビュー編】

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1999年4月。島根県松江市に「松江ビアへるん(会社名:島根ビール株式会社)」は誕生した。「日本一濃い味」と謳うヴァイツェンは、2018年の「WORLD BEER AWARD」でJAPAN WINNERに輝いたことのあるフラッグシップビール。また県内の酒蔵とコラボレーションし、年末に発売をしている「おろち」は、ビアギークから絶大の人気を誇っている。今年で20周年を迎えた彼らが、いま何を思いビールづくりをしているのかを知りたく、醸造所のある松江を訪れることにした。

島根で生まれ育った2人だから見つけられたオリジナリティ

-:今年で創業20年を迎えました。最初に、これまでを振り返っていただけますか?

矢野学代表取締役:正直、20年という実感はあまりありません。ずっと続けてきたら20年経っていたなぁという感じですね。ただ節目なので、色々と考えるにはいい機会だと思います。

-:谷工場長はいかがですか?

谷工場長:僕は20歳のときから「松江ビアへるん」でビールをつくり始めました。人生の半分、ビールづくりに携わってきて、「そんなにやっていたんだなぁ」と。あっという間でしたね。でも20年やってきた責任というのは、すごくありますね。

-:お話を聞いていると、20年ビールづくりへの考え方は変わっていない?

矢野代表:そうですねぇ……。実際、始めたころは無我夢中でした。5年くらい経過したあたりから「島根らしさ」とか「ビアへるんらしさ」というものがつかめてきたかなと。そこからは大きくは変わっていないと思います。

松江ビアへるん創業時からビールづくりに携わってきた矢野代表取締役(右)、谷勲工場長(左)

-:「ビアへるんらしさ」というのは、矢野代表がよく言われる「味の濃さ」といったビールのキャラクターのことでしょうか?

矢野代表:そうですね。ビールのキャラクターもですし、いかに全国のビールのなかでなるべく端っこ(特徴のある)にいようとするとか、島根でないと出せないオリジナリティを大事にしようというところですね。

-:島根でないと出せないオリジナリティとは?

矢野代表:1番は島根で飲んで美味しいビールです。「島根だからこの味がつくれる」。常に島根というものが考え方にあります。濃厚でというのは、あくまで結果としてできたものです。島根らしさを追求した形が濃い味わいが美味しいとなりました。周りをみてみると、そういったビールが少なく、これは大事にしていこうと思いました。

-:その辺り谷工場長は、つくり手としてどのように考えていますか?

谷工場長:創業時は、私も素人でがむしゃらに試行錯誤を繰り返していました。そのなかで自分たちが好きなビールでないと、楽しくないと思いました。そう言うのを突き詰めていくと島根の風土に合った濃い味が自然の流れでできあがっていきましたね。これがオリジナリティでもあるので、つくり続けています。このベースは、これからも変わらないと思います。

-:それは島根で生まれ育った2人だからこそ見つけられた味なのでしょうね。

矢野代表:それはあると思います。ビールですけど、その土地の食文化が元になって、子供の頃から慣れ親しんだ食べ物、飲み物がベースになっていると思います。私たちの場合は、島根県という環境で育ったからこそ素直に出てきたのだと思います。

他がつくらないスタイルで長所を生み出す

-:現在、レギュラービールが4種類(ピルスナー・ヴァイツェン・ペールエール・縁結スタウト)。これは創業当初からですか?

矢野代表:最初は、縁結スタウトはありませんでした。つくった当時は限定醸造でして、3年目くらいから定番に加わりました。

-:レギュラービールは長い間、変更することなくきていますが、変えないことに対する思いは何かあるのでしょうか?

矢野代表:これは初代の社長(※1)が、選んだものです。第1次地ビールブームの時代にドイツのビールが美味しいというのが業界の標準になっている風潮がありました。他のブルワリーでは、ケルシュやアルトをつくるところが多くありました。それとは違うラインナップしたいという思いと、色や味のバリエーションがあるということで選ばれました。

※1 矢野代表は3代目。

-:そうでしたか。その後、「売れ行きが良くないから変えようか」という話は無かったのですか?

谷工場長:(しばらく考え込んで)多分、なかったと思います。ビアスタイルのなかでは、一般的なスタイルを捉えているのかなと思っていたので、変えようと意識したことはなかったですね。

矢野代表:正直、最近までペールエールは全然売れませんでした。ホップの効いたビールが売れるまでは、「ビールは苦い」というイメージから「これ以上、苦くなくていいじゃん」という感じでした。

醸造所内部の様子。数年前に貯蔵タンクを増設。今後、増設する計画はあるのかきいてみると「ここにはもう置けないからするとなると新工場になりますね。計画はないけど」とこのと。現状として生産体制は、「少し余裕がある」そうだ。【2015年撮影】

-:縁結スタウトをレギュラー化したのは、どのような経緯からですか?

矢野代表:創業当時の頃は、業界で「黒色のビールは売れない」というのが定説でした。黒色系のビールをつくっているところが少なかったです。醸造を始めたのは、私自身が黒色系のビールが好きでしたし、他がやっていないからでした。あるイベントで、当社以外どこも黒色系のビールがなく、このスタイル系が好きなお客様を総取りすることができたんですね。そのおかげもあって、その頃のイベントは1人勝ちになることがよくありました。そういった経緯もあって、真面目に美味しい黒色系のビールをつくるようになりました。

-:松江ビアへるんといえば、ヴァイツェンと縁結スタウトとイメージしている人も多いと思います。ミルクスタウトというスタイルも、日本では定番化しているブルワリーが少ないです。

谷工場長:恐らく、ミルクスタウトを日本で定番ビールにしたのは、うちが初めてだと思います。

矢野代表:つくり出した頃は、麦を麦芽化せずに乾燥させたローストバーレイがビールの原料として認められていなかったので発泡酒扱いでした(※2)。発泡酒に対して安っぽいイメージがあったことと、日本酒の世界にも、当時は「糖を入れるのはまがいものだ」というイメージがあり、乳糖も入れていることを積極的に伝えていませんでした。ここ数年は、海外のお客様が「ミルクスタウト」とオーダーしてくれるようになって、ポジティブな傾向になったと感じたため、伝えるようになりました。

※2 2003年よりビールの原料として認められるようになりました。

-:そうでしたか。周りがつくっていないビールというのは、ブルワリーとしてもストロングポイントになると思います。

矢野代表:きっかけは、私が晩御飯で飲みたかったというのがはじまり(笑)。GUINNESSのクリーミーな泡がすごく好きだったのですが、晩御飯には合わないなぁ~と。それで本を漁るようにして探して、晩御飯に合う黒色ビールにたどり着いたのが縁結スタウトです。

-:矢野代表の晩御飯に合わせたいというのは初耳でした。レギュラービール以外の限定醸造のビールも近年は固定化されてきた印象があります。これはマーケティングによるものでしょうか?

矢野代表:これは純粋に人気で判断しています。マーケティングはしないようにしています。

-:敢えてですか?

矢野代表:そうですね。個性のあるビールをつくろうとやっていますからマーケティングをしてしまうと売れ筋が良いものをつくる傾向になってしまいます。知ると気になりますから情報を何でも入れるということを私は意識的にしていません。

松江ビアへるんのビールラインナップ。この他に9月頃発売のゼウスビターと12月発売のショコラNo,7がある。

-:IPAは滅多につくらないですよね。

矢野代表:はい。自分たちが面白いとかや美味しいと思うビールから取り組み、そこからお客様の反応を見て対応を考えます。

-:谷工場長は、どのようにして限定ビールのレシピを考えているのですか?

谷工場長:うーん。新商品とか気になる原料があれば、それを一度使ってみるとか。自分が使ってみたいものがあれば、それで試してみる形ですかね。やっているなかで上手くいかなかったビールもありましたが、そういった経験の積み重ねで今の季節限定ビールがありますし、ファンも付いてくれていると思います。もちろん自分も好きですしね。固定化されてきているのは、その結果ではないでしょうか。

-:「おろち」だったら年末かぁと、季節感がわかるのも良いなと感じます。でも、固定化されていると新しいビールをつくるのが難しくなる面はないのですか?

矢野代表:最近は、谷工場長の方から「この時期だったら新しいのがつくれそう」とか色々と提案してくれます。私は周囲からの話で、面白いネタがあったら醸造メンバーに振る役割になっています。最終的には谷工場長の判断で醸造しています。

-:それが今、試験的につくっている「EXシリーズ」になりますか?

谷工場長:「EXシリーズ」は、自分たちが遊び心でやっているシリーズなので、外部の方から「これを使ってみてほしい」と言われてつくるビールとは少し違いますね。外部からの場合は、つくれそうであれば商品化するし、無理ならば正直にお断りするようにしています。

地元を大事にする。それが私の考えるローカルブルワリーの生き残り方

-:矢野代表は、創業当初はブルワーをされていて、途中から社長に就任されました。立場が変わって感じるようになったことは何かありますか?

矢野代表:そうですね。1番は、続けなくてはいけないということです。目の前で「美味しい」と飲んでくださっているお客様に、ビールを届け続けるのが最も重要な義務だと思っています。ブルワーのときは、質の高い原料を使い、手間をかけて自分が良いと思うビールを追求して、いかに多くの方に飲んでもらえるものをつくるかを中心に考えていました。しかし、経営者になると短い時間で効率良く売れる商品をつくるという利益を出す視点になる。真逆の考えですよね(苦笑)。

-:難しいことですね……。

矢野代表:つくり手でもありますから、その辺りのことはわかり過ぎてしまうので、折り合いをどうつけるのかが難しいですね。

-:矢野代表として折り合いはどのようにしてつけているのでしょうか?

矢野代表:ブルワー出身の経営者なので、許す限りブルワー寄りであろうとしています。「おろち」や「ショコラNo.7」なんかは、半年も貯酒する長期熟成ビールなので、瓶詰め、缶詰めするまでタンクを占領してしまい次のビールがつくれません。経営的視点からすると生産性が悪いので避けるビールです。それと当社は、原料比率も高い。

-:でも、それは良いものをつくろうとしているから。

矢野代表:そうですね。

-:社員さんには伝えていることはありますか?

矢野代表:うちは毎月、決算書を社員に公開しています。会社の状態をみんなが知ることになるので、利益が少ないときは「節約していこう」とか、みんなが意識する環境をつくるようにしています。

-:見せることで経営面のことも意識付けをしていると。

矢野代表:はい。

ビールの発酵状態を確認する矢野代表取締役。

-:20年の間には、経営が厳しいときもあったと聞いています。どのような思いがあったから会社をやめないで続けてこられたのでしょうか?

矢野代表:業績が悪い時代の時は経営者ではなかったので、当時の役員さんたちが「島根県のためにという思いで踏ん張ってくれました。1番、良くなかった時期は役員さんが経営している他の会社にバイトに行くこともありました。でも役員さん側から「会社を清算しよう」という話は、直接聞いたことがなかったです。ビールをつくるという仕事は、とても好きでしたから自分としても「頑張って売ろう」と動いていました。

-:当時の役員さんの頑張りもあったわけですね。

矢野代表:本当にそうですね。創業の1999年ごろは、すでに第1次地ビールブームも終わりを向かえていて、業界の勢いも落ちてきていました。そうした流れのなか、設備をはじめ初期投資にかかる費用を抑えながら事業を始めてくれていました。それがなかったら継続は難しかったかもしれませんね。それと役員さんの個人出資が多かったおかげで、借入金が少なく済みました。そのおかげで、返済する時間が長めになりました。

-:どのくらいの期間で初期投資分を回収できたのですか?

矢野代表:2006年くらいかな? 回収後に私が代表取締役社長に就きました。

-:矢野代表は自社のことを「ローカルブルワリー」と呼ばれています。今後、地方ブルワリーが競争に勝ち残っていくために必要なことにどのようなものがあると考えていらっしゃいますか?

矢野代表:1番は、いかに地元の方たちに飲んでもらえるかだと思います。島根県は、日本のなかでも人口が少ない地域です(※3)。高齢化率も高くなっています。ただ、そうはいっても単純計算ですけど県民1人が年に1~2杯飲んでもらえれば軽く今の製造量の倍はいきます。人口は減少していくなかで、経営をしていくことは簡単ではありませんが、地元の人に飲んでもらうことで続けていけると考えています。もちろんビールイベントで県外にアピールしていくことも大事ですけどね。

※3 島根県の人口は694,000人で全国47都道府県中46番目(2015総務省の人口推計より)

-:地元の人たちの飲んでもらえる環境づくりが重要ということですね。

矢野代表:そうなりますね。地元の方にもっと飲んでもらえるようなシステムも考えていかなくてはいけないと思っています。そうしていかないと地方は、厳しいのではないでしょうか。

-:島根でいかに飲んでもらえるかという姿勢は、県内消費率にも表れていると思います。

矢野代表:はい。約50%は県内での消費です。これも最初の頃は意識していなくて、会社の借金を返すことに必死で、とにかく売れるところで売ろうという気持ちでした。ただその頃でも地元でクラフトビールが良いと言われていなくても応援してくださるお店はあって、そこで働いていたスタッフさんが独立したときに、自分たちのビールを取り扱ってくれる方たちが非常に多くいて、少しずつ地元で飲まれる量が増えていきました。

-:私が2014年に初めて来たときに比べると松江駅周辺でも「松江ビアへるん」のビールが飲めるお店が増えました。飲める場所が増えることで、新たな顧客の獲得にもなると思います。

矢野代表:うん、そうですね。地道に増えてきていましたね。続けていると良いときも悪いときもあります。クラフトビールのようにまだ一般的ではない商品を扱っている会社にとって地盤を固めることは重要だと思いますよ。東京は市場としてはとても魅力的ですが、変化も激しい場所ですから。

現在社員は4名(パート従業員は除く)。1番右が友田太郎ブルワーと隣が事務を担当する矢野亜希子氏。

-:販売方法のお話がありましたが、売るためには魅力的なビールが必要だと思います。貴社でいえば「おろち」ように人気ブランドも重要だと考えますか?

矢野代表:それは大事だと思います。私が思っているのは、日本よりも長い歴史のある海外のブルワリーが生き残ってきているのが1番良い見本だと思います。例えば、ドイツのミュンヘンでしたらヴァイツェンとかデュッセルドルフならアルトとか。長い年月でみるとそういった形に収束していくと考えています。日本でもIPAやペールエールなら『志賀高原ビール』『伊勢角屋麦酒』、スタウトだったら『箕面ビール』のように、このブルワリーの代名詞はこのビールという形が明確になっていくのではないでしょうか。

-:なるほど。

矢野代表:それはうちにもないといけません。これが「島根でしかできないこと」につながっていくわけで、常に「ビアへるんならこれ」というビールをつくれるかと考えています。

-:クラフトビールに詳しくない人だと、たくさんあるブルワリーの特徴はわからないと思います。そうしたなかで「ヴァイツェンなら○○ブルワリー」と、わかりやすい特徴があると選びやすいと思います。

矢野代表:そうしたものがあった方が、飲み手の記憶にも残ると思います。

自社だけではなく、他のブルワリーを牽引していく存在へ

-:近年の大きな出来事として、フランスへの輸出がはじまりました。向こうでの評判はいかがですか?

矢野代表:実は、あまり情報が入ってこなくて……(笑)。売れ行きをみていると悪くないと感じていますよ。

-:現在、輸出しているのはペールエールと柚子Fresh。

矢野代表:その2銘柄に加えて、先日は縁結スタウトも輸出しました。柚子Freshの方が好調のようです。やはり日本オリジナルの柑橘というところが興味を惹くようです。

-:輸出はボトルですか?

矢野代表:ボトルです。

-:「おろち」はどうですか?

矢野代表:それは難しい。まだ日本酒のことをよく知らないので、日本酒への理解がない状態で「おろち」を輸出しても、飲んで「面白い」と感じてもらえるかもしれませんが、ビールへの思いが明確に伝わらないと思います。

-:まずは日本酒への理解を深めるのが先と。

矢野代表:そうですね。まだ「おろち」は早いかなぁ~。

-:中国地方もブルワリーが増えてきました。先輩としてアドバイスを求められる機会も多くなると思います。そのような立場について、どのように考えていらっしゃいますか?

矢野代表:いま中国地方にあるブルワリーの集まりに加盟しているのが19ブルワリー。そこに入っていないブルワリーもありますから増えてきましたね。品質のことを話すのに自分もですが、テイスティング能力を向上させるかを考えています。つくり手として欠点がないビールをつくることが品質の最低ラインだと思っていて、それに気づけないことは良くありません。

-:気づくためには経験していくことが大事?

矢野代表:経験しても、それが悪いと認識できていなければ、その後も防止することはできません。良くない香りや味を感じても「こんなものかな」と流してしまっているとレベルは上がっていきません。それを改善していくためには、勉強が必要です。そのためにテイスティング能力を高める必要があります。特に香りについては個人差もあり、この香りには敏感だけど、あの香りには鈍感ということがあります。自分がどういった感受性があるかをきちんとテイスティング能力をもった人と勉強していかないと理解することができません。勉強していかないと自分のビールのどこが良くないのかが分からないと思います。分からなければ品質は上がりませんよね? これが業界のなかで多くなってしまうと、世の中に美味しくないビールが出回ることになってしまい、昔のように「クラフトビールは高いわりに美味しくない」という状況になってしまいます。良くするために何が必要なのかを伝えていくことが、これから私がしていかないといけない役割の1つではないでしょうか。

-:矢野代表の役割は重要だと思います。20周年を迎え、まだこれから目指していくビールがあると思います。これからどんなブルワリーにしていきたいですか?

矢野代表:模索しているところですね。私が引退しても続いていくブルワリーにしたいと思っています。ビールが独り立ちすると言いますか、今は、ブルワーの個性にかなり頼っている面が強いです。それだとブルワーがいなくなってしまうと、その味が出せなくなってしまいます。それでは生き残っていけません。20年後は現役ではない可能性が大きいわけです。未来に会社を残していくために何が必要なのか悩んでいる最中です。でも20年経ったから何かを変えるということではなくて、「自分たちの強み」は忘れないようにしていきたいです。忘れそうになるけど……(笑)。

谷工場長:今後も続けていくうえで、この20年間してきたことは継続する必要があると思います。それに加えて、この経験を活かして上のステージを目指していかないといけないと考えています。

-:上のステージとは具体的にはどんなことを考えていらっしゃいますか?

谷工場長:まだ漠然とですが、一つひとつのビールの品質を高めること、酵母の取り扱い方、原料の使い方などをもっと詳しく学んで、自分が思い描くビールがつくれるよう努力していきたいですね。より細かいところを追求していきたい。

-:いま現在では、理想を100%で表すとどのくらいでしょうか?

谷工場長:う〜ん……。道半ばですがちょっと色をつけて70%くらいかなぁ。

矢野代表:ちょっと気を使ったね。

一同:あははは(爆笑)

インタビューでは、ときおり矢野代表が谷工場長にツッコミを入れる場面も。

-:今後の活躍を楽しみにしています。最後にビールファンに一言お願いします。

矢野代表:直近ですと、5月29日(水)~6月2日(日)の「けやきひろば春のビール祭り」に出店します。島根の美味しい食べ物もいっぱいありますから、ぜひビールと一緒に楽しんでみてください。それと8月4日(日)は、ホップ摘み体験会も開催します。今年は、「松江水郷祭」というお祭りの日程と重なっているので、日中ホップを摘んで、夜は宍道湖でビールを飲みながら花火鑑賞はいかがでしょうか? それと9月14日(土)と15日(日)の2日間、松江堀川地ビール館で20周年感謝祭を開催します。当日は、200円でビールやオリジナルラベル作成体験会、地元の美味しいフードもあります。お子様も楽しめる企画や音楽もあって盛りだくさん予定です。ビールは秘蔵ものも出しますので期待していてください。

◆松江ビアへるん(島根ビール株式会社)Data

住所:〒690-0876 島根県松江市黒田町509-1

電話番号:0852-55-8355

Homepage:http://www.shimane-beer.co.jp/

Facebook:https://www.facebook.com/beerhearn/

ビア女の酒場放浪記(51)平成から令和へ、お伊勢参りで伊勢角屋麦酒【後編】

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【前編】では、お伊勢参りと、直営店で楽しめる伊勢角屋麦酒×地元フードのペアリングをご紹介しました。
お次は、伊勢で世界に羽ばたくクラフトビールを造る伊勢角屋麦酒の醸造所を旅します。

その前に、豆知識。
伊勢角屋麦酒を造る「二軒茶屋餅角屋本店」の創業は1575年!
織田信長・徳川家康ら活躍した戦国時代の末期です。

伊勢神宮へ参拝する海路であった船着場の近くで、旅人をお茶やお菓子でもてなす「茶屋」として始まりました。

古い時代「湊屋」と「角屋」の2軒の茶屋があった。その場所が「二軒茶屋」という地名になり、茶菓子が「二軒茶屋餅」呼ばれるようになった、と伝えられている

1923年(大正12年)からは味噌や醤油を醸造。
現在も昔ながらの天然醸造で、伊勢うどんのつゆなどに使われるたまり醤油や味噌、素朴な餅を作り続けています。

伝統の醸造技術を基に、21代目当主の鈴木成宗さんが伊勢市神久にクラフトビール醸造所「伊勢角屋麦酒」を立ち上げたのは1997年のこと。
造ってもなかなかビールが売れない辛い時期もあったということですが、今では世界が称賛する人気醸造所です。
その秘密を知るべく、醸造所を見学させていただきました。

伊勢市神久の新醸造所

下野の新醸造所でもゴールドメダル獲得

訪れたのは昨年2018年7月に稼働を始めたばかりの、下野新醸造所。
ピカピカに磨かれた2,000リットルのタンクが並ぶさらに奥には、さらに4,000リットルの発酵熟成タンク10本がどどーんと設置されています。
新醸造所では1回につき4,000リットルのビールが仕込めるようになりました。

今年の夏にはさらに8,000Lの発酵・貯蔵タンク4本の増設が予定されている

1回の仕込みに1トン前後の麦芽を使用する。麦芽は20種類ストックされており、液種によって組み合わせている

現在は週に3~4回のペースでビールの仕込みが行われており、10日間ほどの発酵、3週間ほどの熟成期間を経て出荷されています。
設備が大きくなったことで、20種類のビールを同時に造れるようになりました。
年間で40種類ほどのビールをリリースを計画しています。

「とはいえ、一回の仕込み量が多い分失敗は許されません。最初に新商品を仕込むときはいつもより緊張しますね」とブルワーの佐々木基岐さん。

醸造設備はドイツのロレック社のもの。手前から、糖化釜、麦汁濾過槽、煮沸釜、ワールプール槽が連続して並び、熱交換器を通って発酵タンクへ送られる

「使い慣れない設備に当初は苦戦した」とのことですが、新醸造所で造られたペールエールが今年3月に行われたビール界のオスカー賞といわれる「The International Brewers Award」(IBA)で金賞を受賞しました。

伊勢角屋麦酒のフラッグシップ「ペールエール」。通称「いせぺ」

前回大会の2017年にも神久醸造所で造られたものが受賞しており、2大会連続の受賞です。
神久醸造所、下野の新醸造所の2つの醸造所で受賞、さらには平成と令和での受賞になりました!

「The International Brewers Award2109」で2つの賞を獲得!5月1日ロンドンでの授賞式での一コマ。左)出口善一ヘッドブルワー 右)佐々木基岐ブルワー【写真提供:出口善一さん】

伊勢角屋麦酒、唯一無二のビールの秘密

伊勢角屋麦酒では、世界に認められる高品質のビールを造り続けるために、徹底した品質管理を自社で行える仕組みがあります。
審査員資格を持ったスタッフによる官能検査を繰り返し行い、
さらにビール醸造を理論的に捉えられるよう、専門的な知識を持ったスタッフによる検査・分析・酵母培養が行われていました。

ビール醸造の主役「酵母」も然り。
最良の状態で培養、適量を投入し、各工程での検査分析をかけ、繊細なビールへの細やかな品質管理が日々行われています。

また、伊勢角屋麦酒だけの“特別な酵母”の存在もあります。
「ヒメホワイト」に使用された酵母「KADOYA 01」は伊勢神宮別宮の「倭姫宮」(やまとめのみや)近くの樫の木の樹液から取り出したもの。伊勢神宮の神秘的な力も感じます。
こちらも、IBA2019のSpeciality Wheat Beer部門で銅賞受賞です!

柚子の皮が香る「ヒメホワイト」

東京農大により花びらから採取された酵母を使用した「花酵母シリーズ」など、
自然界の様々な場所や植物などから酵母を採取、培養することによって造りだされる唯一無二のビールは人気です。

22周年イベントで挨拶をする社長の鈴木成宗さん。農学部卒の“酵母ハンター”だ。微生物に造詣が深く、伊勢市内の森の木の樹液から採取した酵母をビール醸造に活用し、2017年にはこの研究で博士号を取得している

さらに、最近ビアファンをざわつかせているのは、高品質なホップを駆使したIPAシリーズ。

ホップは、同じ品種でも収穫の年や場所によって香りと苦みの成分が変化するため、細心の注意を払って選び、丁寧に使用している

「Neko Nihiki」は、白濁した外観とトロピカルジュースのようなジューシーな香り、苦みを抑えた柔らかな飲み心地が特徴で、発売と共に予約が殺到する人気商品。
アメリカのカルミネーション醸造所とのコラボビールで、ホップが贅沢に投入されています。

22周年を記念して、22種類ものホップを使用して醸造された「22HOPS NewEngland IPA」

醸造所も拡大してますます活躍しそうな伊勢角屋麦酒
伊勢神宮の雰囲気丸ごと味わって頂きたいところ。
お伊勢参りと一緒に伊勢角屋麦酒参りはいかがでしょうか?

旅に行けない方は、通販でお取り寄せしておウチで味わうこともできますよ。
下野新醸造所の詳細は木暮亮さんのこちらの記事をご覧ください。

神聖な雰囲気が漂う伊勢の内宮

焼肉×Far Yeast Brewing のお店が熱海にオープン!【2019年5月11日(土)Yakiniku & Craft Beer 田(でん)開店】

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世界20カ国で販売されている「馨和 KAGUA」シリーズと、「Far Yeast」シリーズを展開している「Far Yeast Brewing」が直営2店舗目となる「Yakiniku & Craft Beer 田(でん)」を静岡県熱海市にオープンしました。

お店の外観。JR熱海駅からは徒歩15分。駅からはほぼ1本道なので、街並みを見ながらのんびり歩いていくのもおススメ。

こちらでは、「馨和 KAGUA」や「Far Yeast」の定番から季節のフルーツを使用したフルーツビールやゲストビールを含め、お肉の美味しさを最大限に引き出すように、幅広いラインナップで常時8種類を飲むことができます。

静岡県内で「Far Yeast Brewing」のビールがいつでも飲めるお店は初。

お肉は宮崎県の尾崎牛を中心に提供。尾崎牛は、宮崎市に牧場をもつ尾崎宗春氏が育てた黒毛和牛。良質な水と自然に囲まれた環境でストレスをかけず、抗生物質や防腐剤、肉骨粉などを一切使用せず、自家配合飼料で育てる個人ブランド牛として世界30か国以上で販売。その特徴は、脂がくどくなくあっさりとした味わいです。

サシの多いお肉も脂の甘みがさっぱりしていて食べ終わった後も口の中にギトギトした感じが残らない。脂を流すためのビールではなく、お肉の味を引き立たせるペアリングが楽しめる。

料理を担当するのは、都内のホテルで中華の料理人や恵比寿の有名居酒屋の店長、沼津の和食店のサービス担当などを歴任した田中力氏。豊富な経験を活かして、焼肉とクラフトビールのペアリングという新しい楽しみ方を提案してくれます。

店長の田中氏は、沼津出身。「この辺りは海鮮のお店が多いです。クラフトビール×焼肉という組み合わせで、観光客や地元の人たちに新しい食の楽しみを提供していきたいです」と意気込みを語る。

コースは5,000円と8,000円の2種類。単品でも頼めるので、流通量が少ない希少なお肉をお好みに合わせて堪能できます。

店内は、黒を基調とした落ち着いた雰囲気。テーブル席のほかにカウンター席も10席あるので、カジュアルに1人焼肉も楽しめます。

お店の内観。【画像提供:Far Yeast Brewing】

熱海は、再び人気が高まっている観光地。日帰りでも宿泊でも楽しめるところですから週末のランチや帰る前にディナーで寄るのもいいのではないでしょうか。

ビール好きには嬉しいお店が熱海に誕生しました! 熱海に行った際には、ぜひ訪れてみてください。

山田司朗代表取締役。Far Yeast Brewingのビールと絶品の尾崎牛が熱海の町に新しい食の楽しみを広げていってくれるだろう。

◆Yakiniku & Craft Beer 田 Data

住所:静岡県熱海市中央町1-5 水梅ビル1F

電話場号:0557-853-245

アクセス:熱海駅徒歩15分・来宮駅徒歩13分

営業時間:月曜・水曜〜金曜17:00〜23:00 土曜12:00〜15:00/17:00〜23:00 日曜・祝日 12:00〜15:00/17:00〜22:00

定休日:火曜

座席:30席

Facebook:https://www.facebook.com/YakinikuandCraftBeerDen/

Instagram:https://www.instagram.com/atami_den/

【JBJAChannel】台湾発のクラフトビールをご紹介!アメミー雨宮さんインタビュー

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ビールに愛された皆さまへ!
すごいビールに出会いました。合同会社アメミーが取り扱う、SUNMAIのビールです。まだ、聞いたことがないですか?もしかしたら、一度は飲んだことがあるかもしれませんよ。
ビアフェスなどにも出展されていた、台湾の「金色三麦」っていえば、思い出しませんか?

2016年にリブランディングをして、SUNMAIと名前が変わったのですが、金色三麦のときから高評価だったおいしさはそのまま。はちみつのビールが大変人気で、大行列だったことを思い出しながら頂きました。

アメミーの雨宮さんは、以前はJUTEさんというインポーターの会社で、アメリカやUKのビールを担当されていました。昨年のエールスミスのイベント告知の際にもご出演頂いたことがあります。

SUNMAIはビールの醸造を始めたのが2004年。実績と実力が伴った、台湾ナンバーワン・クラフトビールメーカーです。

そのどれもが、とってもきれいな味わい。素晴らしい技術と志をもったメーカーさんなので、雨宮さんも「自信をもっておすすめできる!」と太鼓判。

5月29日から6月2日までの、けやきひろば春のビール祭りで、SUNMAIとして出展されます。早速飲むことができるので、ぜひ皆さま、おいしい台湾発のクラフトビールを堪能してくださいね。私も一日ぐらいは行くつもりでいたのですが、座席の予約をし損ねました・・・。賢明なる視聴者諸氏の皆さまがた、もしビールをもって会場内をふらつく私を見かけましたら、お気軽に乾杯を呼び掛けてくださいw

それから、6月6,7、8日には伊勢丹新宿店のお酒のコーナーで、試飲会を実施します!その場で買うこともできますよ。雨宮さんもお店に立っているとのことなので、お近くにお寄りの際は、ぜひ伊勢丹新宿店へお越しください。

合同会社アメミー https://www.amemii.jp/

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コアファンもライトファンも楽しんでもらえるビールをつくりたい! 【ブルワリーレポート NAMACHAん Brewing1周年記念インタビュー編】

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2018年6月1日にオリジナルビールの販売を開始した「NAMACHAん Brewing」。4月には1周年祭を開催し、大いに盛り上がったという。1年という節目もあり、代表である山崎氏と醸造責任者である米澤氏(通称:なまちゃん)にお話を聞くため「Smoke Beer Factory大塚店」を訪れることにした。

自分たちの目指すビールをつくり続けた1年間

−:1周年おめでとうございます。まずはこの1年間を通しての感想をお2人にお聞きしたいと思います。

なまちゃん::1年前は経験も浅く、醸造レシピの設計や作業工程で設備に慣れることで精一杯でした。慣れてくることで、少しずつ余裕が出来てきて「もっとこうしたい」「こんなビールをつくりたい」という思いを実現させるための時間が増やせました。

−:やはり慣れるまでが大変なのですね。

なまちゃん:そうですね。最近は、普段何気ない物を見たり、聞いたり、食べたりするなかでつくりたい! というひらめきが生まれるようになりました。

−:少し余裕が生まれて、アイデアも普段の生活のなかで考えられるようになったと。山崎代表はいかがでしょうか?

山崎代表:自分たちのコンセプトである「クラフトビールと燻製料理」のペアリングに力を入れてやってきていますが、自分たちの料理に合うように醸造に使う燻製麦芽も自分たちでつくっています。完成するビールの味を想像しながら、麦芽を燻製しています。

−:燻製料理とのペアリングを常に意識してビールを醸造するのは大変だと思います。

山崎代表:1年つくってきて、「ホップの要素を強くするとこういう料理に合うよね」とペアリングがしっかりできるようになったことは良かったです。

-:1年でお店のコンセプトに合わせられるようなってきたのはすごいです。

山崎代表:コンセプトに合うビールを醸造するうえで、それにあった燻製麦芽をつくることがすごく重要です。「どういう味にするにはどんな方法で燻製する必要があるか」「どんなチップを使うか」と、ビールをつくる前に1回ずつ試食して確認しています。

−:つくるビールによっても使う麦芽や燻製時間、チップの種類と方法を変えていかなければいけませんよね?

山崎代表:はい。燻製を担当するスタッフも苦労しながらも対応してくれました。各担当スタッフの思いが一体化して美味しいビールができるということが重要でした。

−:燻製は奥が深そうです。

山崎代表:本当にそうです。使うチップによって味もですが、温度の上がり方、煙の立ち方が全然違います。燻製する時間でも変化しますから自分たちが思うような燻製具合に調整するのがとても難しいです。醸造に適した状態で燻製する必要があるので、麦芽に適度な甘みを残した状態で燻製香をつけなくてはいけない。作業は、つきっきりで行うので、人手も時間もかかります。数えきれない試作を試食しているので、スタッフは口が痺れていたんじゃないかなと思いますよ(笑)。

−:それは大変ですが「NAMACHAん Brewing」の強みでもあると思います。1年経験してみて「やってきて良かったなぁ」と思うことはどんなことがありますか?

なまちゃん:ここはブリューパブなので、お客様の反応が直に分かるところですね! 最近は、飲んだ反応がより分かるようになってきました。最初の頃は「美味しい」というよりも「頑張ったね〜」みたいな感情の反応もあって(笑)。今は「○○のところが変わったね」とか「コクが出たね」と具体的な反応を返してくれるようになりました。クラフトビールをあまり飲んだことのないお客様も多いので、ライトユーザーの方たちの反応は良い刺激になります。

1年を振り返る山崎代表(左)と醸造責任者のなまちゃん(右)

NAMACHAん Brewingから生まれるラオホの新しい世界をつくる

−:この1年で醸造したビールは、どのくらいになりましたか?

なまちゃん:スタイルとしては20種を超えています。同じビールでレシピをブラッシュアップしたものも含めると月3回の仕込みスケジュールですから醸造回数でいうと約36種類になりますね。

−:そのなかで思い入れのあるビールはありますか?

なまちゃん:1番最初につくった「優しいラオホ」ですかね。最初だったから分からないことも多くて大変だった……。それとクラウドファンディングでつくったラオホかな。たくさんの支援をいただき、その支援いただいた方への特別なビールだったので思い出深いです。

左が最初に醸造した「優しいラオホ」。【2018年5月撮影】

−:山崎代表は何かありますか?

山崎代表:私もラホオですね。レシピも毎回変えるにあたり、麦芽の燻製を一緒にやってきましたので。「この麦芽をどういう風に使ったら、どんな風になるんだろう」と、大変でしたけど楽しみながらやれました。

−:先程からお話に出てきているラオホ。他にはどんなビールをつくられましたか?

なまちゃん:「アンプリファイドラオホ」ですね。“ラオホ”と言っても、スタイルとしては、Smoked Imperial IPLです。ラオホは燻製香とモルトの甘みが特徴で、ホップの香りや苦みは弱いです。ラオホの特徴にホップの要素をプラスしたこのビールは、一味違った面白いビールとなりました。

−:それは面白いですね。お客様の反応はいかがでしたか?

なまちゃん:良かったです。

−:IPAからニューイングランドIPAが誕生したように既存のスタイルをアレンジすることでオリジナルスタイルも生まれますね。

なまちゃん:あまりラオホを飲まない方も興味を持ってくれて好評でした。コアユーザーの方に対してもオリジナリティのあるビールを提供していきたいです!

−:ラオホというとライトユーザーのお客様は馴染みがないと思います。反応はいかがでしたか?

なまちゃん:「スモークビールを初めて飲んだけど、美味しい!」、「濃色ビールはあまり好まなかったけど、これは飲める」という方が多かったです。ラオホって独特なイメージをもっていた部分もありましたが、飲んだことがない人にとっては飲みやすいという感じがあるんだなぁと。

ラオホへの思いを話すなまちゃん。

SNSにアップされたデザインから関心をもって来店した人も

-:昨年の醸造開始の取材では、「同世代に惹かれるビールをつくりたい」と仰っていました。若い世代の反応はいかがでしたか?

なまちゃん:少しずつですが、同世代や、普段ビールを飲まない方の来店が増えてきました。ビールに馴染みがない方に対しては、ホワイトビールなどを提案してみると「これなら飲める」と喜んでくれました。そういう姿を見たときは私も嬉しかったです。ここからビールを好きになってくれたらいいなと思っています。

-:そこから常連になってくれるお客様もいらっしゃいましたか?

なまちゃん:そうですね。近所の若いお客様で、毎回違うビールを提供すると「面白いね」とハマってくれる方もいました。あと、デザインにも力を入れているので、Instagramを見て来店してくれる方もいらっしゃいました。

-:ビジュアルで興味をもってもらうという点も「NAMACHAん Brewing」の長所ですね。自社を通じてビールに関心を持ってくださる方が増えている実感はありますか?

なまちゃん:はい。1年経って少しずつ感じています。

NAMACHAん Brewingのアートワークを手掛けるMAD BARBARIANSがデザインした作品。デザインがきっかけとなり、若い世代にビールに興味をもってもらえるという。

コンペティションに参加し、レベルアップしていきたい!

-:1年ビールづくりをしてきて、感じる課題は何かありますか?

なまちゃん:やっぱり経験ですね。今後考えているのは、自分のレベルを第3者に見極めてもらうということです。

-:それはどんなことでしょうか?

なまちゃん:コンペティションの出品を検討しています。受賞を目指すことで、勉強になることもたくさんあると思います。あとは、ビールイベントに参加することで、他のブルワリーさんのビールを飲んで刺激を受けたり、お客様とお話しすることで流行りを捉えていきたいと考えています。

左から「アンプリファイドラオホ」「特別なラオホ」「ゆきんこヴァイツェン」「1周年Anniversary IPA Fanfare」。バラエティ豊かなラインナップが揃っている。

-:なるほど。山崎代表はいかがですか?

山崎代表:同じく経験を積むということはあります。なまちゃんには、これからも国内外含めて、いろんなブルワリー、ブルワーと話す機会を作って、知識などを吸収して欲しいです。周囲から学んだことを私たちのオリジナルに変換していけるようにしていきたいですね。私自身もお店に立ったときにお客様の意見を聞いて、今よりもいいものを提供していけるようにしていきたいです。

-:山崎代表は、他の2店舗(※1)も周られていますから色々な意見を聞けるのも強みですね。

※1 Smoke Beer Factory要町店・東長崎店

山崎代表:そうですね。お客様からいただけるヒントを活かしていきたいです。あとは、先ほどもお話した麦芽の燻製に関することを充実させていきたいとも思っています。

-:それは工場設備でしょうか。

山崎代表:はい。今は実験しながらやっているので、そういったところを強化していきたいです。

-:ビールの販売方法ですが、現在は外販をされていない?

山崎代表:自社の3店舗のみでの販売ですね。

-:気が早い話かもしれませんが、醸造所を拡大する計画はありますか?

山崎代表:現時点ではありません。より品質を上げつつ、今まで通り3店舗とイベントでの提供のみで展開していきます。ビール単体もですが、料理とのマリアージュをぜひ楽しんでいただきたいです。

なまちゃん:コアユーザーの方にもライトユーザーの方にも楽しんでもらえるビールをここでつくっていきたいです。それとデザインの部分でも魅せていきたいので楽しみにしていてほしいです。

-:たしかにあのイラストで、すぐに「NAMACHAん Brewing」ってわかります。Tシャツかわいいなと思って、購入しました。

なまちゃん:ありがとうございます! 日本の方にも好評ですが、海外の方に想像以上に好評で驚いています。SNSなどに上がっているのを見つけると嬉しくなります。

-:それは嬉しいですね。これからも楽しみにしています。今日はありがとうございました。

★Smoke Beer Factoryからのお知らせ
2019年6月に大塚店が2周年、7月に東長崎店が3周年、そして8月に要町店が4周年を迎えます。現在、3店舗の周年イベントを企画中。詳細はホームページやFacebookで告知されますので、みなさんチェックしてください。「イベントは5月28日(火)~、大塚店からスタートします。3店舗の周年イベント全てにご来店いただくと、新たな周年グッズをプレゼントしますのでみなさん、遊びに来てください」と、なまちゃん。(昨年はこのパイントグラスをプレゼントしました!)

◆NAMACHAん Brewing<Smoke Beer Factory大塚店> Data

住所:〒170-0005 東京都豊島区南大塚1-60-19 パルムハウス南大塚103

電話:03-3942-0180

Homepage:https://smokebeerfactory.com/otsuka/

Facebook:https://www.facebook.com/Namachanbrewing-smokebeerfactory%E5%A4%A7%E5%A1%9A%E5%BA%97-181124159153277/

まもなく移転後初のオリジナルビールが登場します!【ブルワリーレポート 松戸ビール編】

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2018年10月5日をもって移転のため閉店した永代ブルーイング 。2019年3月22日に醸造所移転許可が降り、4月29日に千葉県松戸市でオリジナルビールの醸造を開始しました。

一足先にタップルームが4月11日にオープン。ゲストビールを中心に営業しています。今回、ご縁もあり醸造の現場を見せていただける機会がありましたので、その様子と松戸ビールについてお話を伺ってきました。

駅から徒歩3分の古民家を改修したブリューパブ

気になるブリューパブは、JR常磐線、新京成線松戸駅東口から徒歩3分。イトーヨーカドーの並びにある築53年の古民家を改修した建物です。

ブリューパブの外観。左のドアがタップルームの入り口。中央のシャッター側に醸造所がある。仕込みをしていると「何のお店?」とのぞき込む人が多くいた。

取材日は、移転後2回目の仕込み。この日は、紅鳶というIPAをつくります。移転後も醸造責任者である渡邊友紀子氏とビールおじさんのニックネームで知られる山田泰一氏の2人が行なっています。

仕込みの打ち合わせをする渡邊友紀子氏と山田泰一氏。

松戸ビールでは、どんなビールをつくっていくのかが気になりましたので、渡邊氏に聞いてみると「永代ブルーイングのときと変わりません。私たちが『面白いな』と感じたスタイルや原料を使ってビールをつくっていきたいと思います」と答えてくれました。永代ブルーイング時代からのファンには嬉しいコメントではないでしょうか。

醸造をしながら作業の効率化を模索中

醸造設備は、永代ブルーイングから移動し、そのまま使用しています。松戸ビールの1回の仕込み量は最大130L。当面は、週1度のペースで醸造を行うとのこと。量は少ないですが、色々なビールに出会えるのは楽しみです。

糖化釜(左)と煮沸釜(右)

仕込中には醸造室のスペースや水道設備など場所が変わったことで、作業を効率的に行うために模索している様子が見られました。この辺りは、実践を繰り返しながら効率化を図るしかありません。実際に渡邊氏と山田氏が今後の作業方法を1つひとつ相談しながら進めていました。

仕込みをしながら導線の確認や部品の調整をする場面が多くみられた。

山田氏は、移転準備期間中も他のブルワリーで醸造経験を重ねていらっしゃいました。「そのおかげで醸造の過程で起こる細かなトラブルにも対応できるようになった」と約半年の活動を話してくださいました。

糖化作業を行う山田氏。

この日の仕込みは、約6時間で終了。石見式でお馴染のチェストフリーザーでの発酵・貯酒タンクへビールを移送。松戸ビールには4台設置されています。

発酵・貯酒を行うチェストフリーザーへビールを移送する渡邊氏。

使用した麦芽粕は市内の農家さんに譲渡し、野菜の栽培に再利用しています。

原料を有効活用するため、麦芽の再利用を行っている。

これからどんなビールが登場するか期待が高まる

今回、仕込みを行ったビールの他、オリジナルビールの販売は5月下旬から6月上旬を予定しています。気になる方は、FacebookをはじめSNSをチェックしでください。

初期比重を測定。アルコール度数6%程度のIPAになりそうだ。

ブリューパブの先は住宅地なので、帰宅前に立ち寄って軽く1杯飲んで帰ることも可能な立地です。松戸駅は東京駅から常磐線で約30分、日暮里駅からですと約20分。新京成線の場合、八柱駅から約6分、新鎌ヶ谷駅から約20分です。松戸市内初のブリューパブとして松戸ビールがこれから地域にどんな魅力を与えてくれるのか? 注目していきたいと思います。

最後にお忙しいところ仕込みを見学(一部体験)させていただいた渡邊氏と山田氏に感謝いたします。

◆松戸ビール Data

住所:千葉県松戸市松戸1151-2

電話:047-711-7218

Facebook:https://www.facebook.com/matsudobrewery/

Twitter:https://twitter.com/matsudobrewery

タップルーム営業日:木曜日・金曜日17:00~22:00 土曜日・日曜日14:00~19:00

※営業日は変更になることがございます。来店する場合は、SNSで細心の情報を確認してください。


町に愛され長く楽しんでもらえるBreweryを目指して 【ブルワリーレポート KAISEI HANDMADE BEER GARAPAGO RACING編】

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神奈川県小田原市の北に位置する開成町。総面積6.55km2は神奈川県の町として最小のこの地に、2018年4月「KAISEI HANDMADE BEER GARAPAGO RACING(以下、GARAPAGO)がオープンした。 以前よりSNSで亀のロゴとロケーションの良さが気になっており、どんなブルワリーなのか知りたく話を伺いに現地を訪れることにした。

ビールを飲んでみんなが長く元気でいられるブルワリーになりたい

「ブルワリーのコンセプトは、ビールはもちろん料理やお店の雰囲気を含めてお客様に楽しんでもらうことです。ビール文化が楽しいものだということを知ってもらえる場になれば嬉しいですね」と、醸造責任者の長山一隆氏は話す。この「楽しんでもらう」という思いは、ブルワリーの名前にも込められている。

「ガラパゴは、ガラパゴス諸島のリクガメが由来になっています。地上で1番長生きすると言われているリクガメにあやかり、当社のビールを飲んだお客様が長生きしてくれたらいいなという思いから取り入れました」と、楽しく飲んで長く元気にいてほしいという願いを込めている。

GARAPAGOのロゴ。亀のブルワリーとしてイメージが定着していくか?

レーシングについては、「亀が速いとか遊び心からです。〇〇醸造所という名前より楽しいかなと。それとビールの泡の軌跡、レーシングにもかけています。レーシングは、品質が良い状態でないとできないもので、『品質の良いビールを提供しよう!』という決意も含められています」。こうした遊び心も楽しんでほしいと長山氏はいう。

ブリューパブの外観。外からも醸造所の様子が伺える。

オーソドックスなビールで地元の人にクラフトビールを周知していく

「定番ビールは、セゾンとアンバーエールですね。1番最初につくったのがセゾンで2番目がアンバーエール。最初につくった2つを1年間ブラッシュアップし続けた結果、定番として残っています。ここはブリューパブですから料理との相性を考えたときに、白いパンと黒いパンというイメージ。夏にさっぱりとした料理と合わせるならセゾン。肉々しい料理と合わせるならアンバーエールが良いと思います」。

長山氏自身も好きなスタイルだというセゾンとアンバーエールをレギュラービールとし、その他はオーソドックスなスタイルを中心に醸造をしている。流行りのビールはつくらないのかを聞くと「まだクラフトビールに馴染みのない地域ですから流行の最先端をいくようなビールよりもオーソドックスなスタイルを揃えるようにしています」と答える。

セゾン、アンバーエールを中心にオリジナルビールが8種類程度ラインナップされている。

「ここでビールには色んな種類があることを知ってもらって、周りのブルワリーさんにも飲みに行ってくれたら最高です」と、自分たちが入口となり、様々なところへ飲みに行ってほしいと思いを語る。

しかし、ラインナップ以上に意識していることが長山氏にはあるという。

「丁寧につくるということです。そして、それ以上に洗浄をはじめとする衛生管理を強く意識しています」と、ブルワーとして当然のことと思われるかもしれないが、高い品質を提供するために当たり前のことを適切に行うことを大事にしている。

「これはブルワリーを始めるにあたり、お話を聞きにいったブルワーさんたちから言われたことで、ものすごく重要だと教えられました。意識としては、80%は衛生管理ですね」。

醸造設備の一部。1回の仕込みは150L程度。品質が悪くなることがないよう、洗浄は念を入れて行う。

積極的に行動し、ネットワークをつくり醸造を学ぶ

「もともと当社は、隣町でイタリアンのお店をしていまして、そこにソムリエのような役割を担当していました。オーナーが2店舗目を始めるときに『ビールを自分たちでつくって売りたい』と。そこで自分に『つくってみないか?』と言われました。『そんな簡単なことじゃないだろう』と、何度か断っていたのですが、根負けして……」。オーナーの思いがブルワリー設立のきっかけになったという。

開成町は、小田原駅から電車で約10分。駅周辺にもまだ空地が目立つ新興住宅地だ。立地としては恵まれた環境ではないこの地にブリューパブを設けたのは何故なのだろうか?

「この場所を選んだのは、私とオーナーの居住地から近いこと、ブリューパブができる立地ということで開成町を選びました。駅から近いのも理由の1つです。2階のオープンデッキからのロケーションは皆さんに喜んでもらっています。私もすごく気に入っていて、デッキで飲むのは気持ちがいいと思います」と話す。

2階のテラス席。天気が良ければ富士山も望める絶景スポットだ。

飲食店勤務の長山氏。当然、ビールをつくった経験はなく、「都内のブリューパブで研修させてもらったり、様々なブルワリーに電話をして見学やお話を聞かせてさせてもらったりしました。皆さん、隠さずに色々と教えてくださったおかげで、この1年やってこられたと思います」と、感謝の気持ちを語る。

「業界では1番下だと思うので、追いつけるように頑張らないと」。謙虚な姿勢でビールと向き合っている。

この1年間について改めて振り返ってもらうと、「まずは準備期間が大変でしたね。醸造経験も浅かったですし、お店のこともやらなくちゃいけなかったので。オープン後は、多くのお客様に来ていただいたことやビールシーズンになり、在庫が間に合わない状況になりました。嬉しかった半面、『品質が悪いものは出せないぞ』という使命感も生まれました」と、販売するビールは少なくなったが、質の良いビールを飲んでもらえるよう心がけたという。

「フードメニューの野菜は、できる限り地元のものでつくっています。メニューの種類を多めにしているのは、色々楽しんでほしいからです。毎月イベントをやって、そのなかで人気だったメニューをレギュラー化しています。人気のラム餃子もイベントメニューからレギュラー化した1つです。これからもフードメニューもブラッシュアップしていきます」。

街の誇りになるブルワリーに

これからについてどんなことを考えているのかを長山氏に聞いてみた。

「ポートランドへ行ったときに衝撃を受けたブルワリーがあって。『UPLIGHT BREWING』なのですが、行ってみたらすごく美味しくて! 今ではすごくお気に入りのブルワリーです。彼らに出会わなければ、オーソドックスなビアスタイルをラインナップに並べようと思わなかったかもしれません。いつか彼らのようなビールをつくってみたいですね」と、ベルギーやフランスで生まれたファームハウススタイルを基本とし、1つひとつにユニークな個性を出すことを大事にしたビールづくりをしている「UPLIGHT BREWING」のビールが目標だという。

長山氏が目標としている「UPLIGHT BREWING」創始者のAlex Ganum氏。伝統的スタイルに独自の考えを組み込み、オリジナリティ溢れるビールを生み出している。【2018年3月撮影】

「もっと地域のみなさんに楽しんでもらえるようにしていきたいですね。ブリューパブは地元に根付いてこそだと思うので、家族連れでも楽しんでもらいたいです。町の人に誇りに思ってもらえるような場所を目指したい。それと業界の発展に貢献していけるよう若い世代のブルワーも育成していきたいです。若い子たちがものづくりに興味をもって、表現できる場をつくりたいです」と、ブルワリーについて思いを語り、「これからもっとクラフトなお店が増えてポートランドのような町になったらと思います。ブルワリーもあと3つくらい欲しいですよ(笑)。小田原城とかでビールフェスもやってみたいです。あとは審査会で金賞を目指したい。そうなれば、この町のアピールポイントにもなるはずです」と、開発段階の町や地域に色々な可能性をみている。

これを読んで興味をもった方、自然に囲まれた風景を見ながら飲むビールは最高なので、ぜひ足を運んでみてほしい。

ビールに派手さはないかもしれないが、ひたむきにビールと向き合う「GARAPAGO」がどのような形で進化していくのだろうか。また1つ楽しみなブルワリーができた。

明るい雰囲気でお店を盛り上げてくれるスタッフさんと。

◆KAISEI HANDMADE BEER GARAPAGO RACING Date

住所:〒258-0029 神奈川県足柄上郡開成町みなみ1-3-4

電話:0465-44-4552

Facebook:https://www.facebook.com/Garapago-Racing-Kaisei-Handmade-Beer-166706270725376/

Instgram:https://www.instagram.com/garapagoracing/

営業時間:月〜金 15:00〜22:00 LO 土 11:30〜22:00 LO 日 11:30〜21:00 LO

定休日:火曜定休

【開催中】関西のクラフトビール熱を体感できる。それがCRAFT BEER LIVE 2019だ!

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毎年、5月末に大阪・湊町リバープレイスで開催される「CRAFT BEER LIVE(以下、CBL)」。今年も会場には多くのビールファンが訪れ、大いに盛り上がりをみせています。

46ブルワリー 200以上のビールを堪能

年々増えて行くのが、参加ブルワリーの数。今年は40を超えました。ここ数年、関西もブルワリーが増えています。このイベントの特徴として、普段イベントに出店しないブルワリーのビールが飲めること。関西に住んでいる方も「すべてを回るのは大変」というくらいなので、「ここで一度に飲めるのは嬉しい」といいます。

12時くらいに着きましたが、すでにすごい人。気温も30℃を越えかなり暑い……。しかし、それ以上に会場も熱気がすごいです。今回、前売り券を購入した人は1時間早く入場できる特典付き。ブルワーさんに聞いてみると「それよりも前に並んでいて、チケット引き換え所には行列ができていたよ」。関西もクラフトビールへの関心が強くなっていることを実感します。

会場風景。30℃を超える暑さのなか多くの人が来場。

今年は11のブルワリーが初出店。どこから飲もうか悩みます。会場では、「Derailleur Brew Works」に行列ができていました。私は、約1カ月前に醸造免許が交付されたばかりの「Nomcraft Brewing」から飲んでみることに。

Nomcraft Brewingのメンバー。彼らについてはこちらからブルワリーレポート Nomcraft Brewing編

取材時には、「CBLまでにビールが間に合うかギリギリのタイミング」と仰っていたので、無事に出店できて良かったです。

次は、昨年夏から醸造を開始した滋賀県の「HINO Brewing」。全世界の祭りをテーマにした祭りのためのビールづくりを目指しているブルワリー。イベントにはもってこいのテーマですね。

左に描かれているのが、マスコットキャラクター「ヒノシシ」。地元日野町の馬見丘綿向神社の神使である猪と日野を掛けて名付けたそう。

独自の取り組みとして、収益の一部を様々な祭りの発展振興につながる活動費に寄付。各地の文化風土の保存継承に貢献できる活動を目指しています。こういう活動は良いですね。

この他にも魅力的な初出店ブルワリーが多くありますから、色々飲んでみてほしい!

もちろん、人気ブルワリーもいらっしゃいます。

大阪といえば、箕面ビール。大下社長のTシャツがとても気になります……。

関西の色々なビールが楽しめるので、それだけでワクワクします。多くのブルワリーが4種類以上ラインナップしているので、1人だと飲みきれないですね。

ブルワーさん同士も仲良し。ブースを行き来して、お互いのビールについて話す光景があちらこちらで見られました(1番右は当協会 藤原ヒロユキ代表)。

CBLでは、専用グラスまたは専用プラカップを使います。専用グラスは、過去のものも使用可能。会場ではこれまでのロゴが入ったグラスも見かけることも。エコロジーの観点からもゴミを減らす努力をされているのは素晴らしいと思います。

一昨年のグラスを持参しました。

グラスは数量限定となっています。この日は、早々に完売していました。グラスを購入希望の方は、早めの来場をおススメします。

10周年記念ビールも登場

CBLは今年で10周年を迎えました。20以上のブルワリーが記念ビールを醸造。イベントを彩っています。

京都醸造株式会社の記念ビールを飲む藤原代表。

どのブルワリーが記念ビールを販売しているかは、会場でもらえるパンフレットで確認してみてください。この機会を逃すと飲めないビールもあるかもしれません。

関西のクラフトビールを知り尽くしたお店の絶品フードに舌鼓

フードは、各社のビールを扱う人気ビアパブやクラフトビールのお店が提供。今年は12のお店が出店しています。関西のクラフトビールにぴったりのメニューを楽しめます。

フードブースの様子。

メニューも豊富なので、何を食べようか迷ってしまいます。

デジカルビ。チーズのしょっぱさとお肉の甘いタレがたまりませんでした。

フードの量も選べるメニューもあり、おつまみ感覚で1人でも堪能できます。仲間といくなら何品かシェアするのもいいですね。

ステージパフォーマンスも盛りだくさん

ステージでは、無料でパフォーマンスを見ることができます。「飲んで!食べて!歌って!踊って!」楽しむのがCBL流です。

ステージでは様々なプログラムが組まれているので一緒に盛り上がろう!

九州旅行当たります!

1日2回、抽選会があります。景品は「フェリーさんふらわあで行く九州の旅ペア往復チケット」「関西ビール詰め合わせ」が当たります。

抽選箱はステージ横にあります。名前を記入して好きな抽選時間のボックスに入れよう。

抽選権は、綴り券を購入すると1枚ついてきます。

CBLは、本日も18時まで開催しています。大阪のビールファンはもちろんのこと、関西、そして関東、いや全国のビールファンの皆さま。関西クラフトビールの熱を感じに難波に行ってみませんか? ここにはまだ味わったことのない素晴らしいビールたちがあなたを待っていますよ。

実行委員の道頓堀ビール 忽那ブルワー。お客さんが快適に過ごせるよう精力的に動かれていました。ちなみにお2人とも虎党です。

◆CRAFT BEER LIVE 2019 Data

日時:2019年5月25日(土)・26日(日)

開催時間:5月25日(土)12:00~20:00 5月26日(日)11:00~18:00

会場:大阪・湊町リバープレイス Plaza 3 オープンスペース

入場:無料

ビール販売:チケット制 チケットセット当日販売2,800円/7枚、 400円/1枚

フード販売:現金払い

Homepage:http://craftbeerlive.com/

Facebook:https://m.facebook.com/CRAFT-BEER-LIVE-1567885423530485/

熊本・天草の魅力を詰め込んだ醸造所「AMAKUSA SONAR BEER」をクラウドファンディングで応援しよう

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熊本県天草市で、地元の魅力をたっぷり詰め込んだクラフトビール醸造所「AMAKUSA SONAR BEER(アマクサ ソナー ビール)」の設立に向けての活動が始まっている。

天草を元気にするビールを造りたい!東京からUターン

AMAKUSA SONAR BEERの代表を務めるのは荒木信也さんだ。

AMAKUSA SONAR BEER代表・荒木信也さん。クラフトビールは土地や季節に応じていろいろな楽しみ方があることに気付き、地元天草でしか造れないビールを自分の手で造りたいと移住を決意

15年前に初めて飲んだベルギービールのおいしさに魅了され、のど越しだけではないクラフトビールに夢中になったという荒木さん。
一念発起し2013年7月に東京から熊本へ拠点を移した。
まず手を付けたのは無農薬のびわ農家である実家の休耕地の活用だ。
起業準備と醸造所への研修を進めながら、2018年冬にホップ栽培をスタートした。無論、農薬は使用していない。
2019年3月にAMAKUSA SONAR BEER合同会社を設立。
現在は、2019年年内の「発泡酒製造免許」の取得と醸造所稼働を目標に活動中だ。

5月23日、カスケードホップは3メートルほどに成長


「ホップや大麦、副原料の栽培し、それらをビールに使用することは、過疎化が進む天草市の活性化のきっかけになる」。荒木さんはそう考えている。

「九州のクラフトビールシーンがもっと盛り上がれば、天草地域の雇用の受け皿になるかもしれないですし、若者の移住の目的の柱になるかもしれない。今回のクラウドファンディングは資金調達だけではなく、AMAKUSA SONAR BEERを通して、天草をもっと知ってもらい、来てもらい、感じてもらうための役割でいたいと考えています」と話す。

醸造所設立予定の倉庫。ホップ畑は目の前だ


ビールづくりの要となる醸造所は、ホップ畑の目の前にある倉庫を活用。
摘みたてホップのフレッシュさを保ったままビールに使用したり、ホップを加工することができる。
また、醸造所にタップルームも併設予定だ。
ホップ畑を眺めながら飲むフレッシュなビールを飲む時間は特別なものになるに違いない。

天草には、世界文化遺産にも登録された潜伏キリシタン関連遺産と、うつくしい自然がある。
天草を観光しつつ、ビールを飲みに旅するのも楽しそうだ。

天草にある崎津教会と小さな漁村の集落は、2018年7月に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として世界文化遺産 に登録されている。天草を訪れたら寄りたい場所だ【撮影:コウゴ】

地元に根付き地元の人々に愛される醸造所を世界に発信

熊本は九州の農業県であると同時に、フルーツ大国。
スイカ、デコポン、イチゴ、マンゴーなどが知られている。
地域の農家さんと協力して、旬を感じられるフルーツビールも展開予定だ。

2019年頭には、熊本産晩白柚(ばんぺいゆ)を使った「BANPEIYU WHITE」を、研修先である日南麦酒に委託し醸造をした。
このビールは、「SONG OF THE EARTH」(一般社団法人LOVE FOR NIPPONの代表キャンドル・ジュン氏が、新潟中越地震支援として行なっているフェスティバル)で販売され、ビールが苦手という女性からビアマニアの方まで、好評だったとか。

2019年SONG OF THE EARTHのキャンドルナイトの様子。荒木さんはLOVE FOR NIPPON熊本代表だ

「ゆくゆくは100%天草産のクラフトビールを造りをしたい」と荒木さん。
そのために大麦を育てて精麦の研究を進める、ホップの品種改良に挑戦する、酵母を自家培養する、など夢は大きい。

いずれにせよAMAKUSA SONAR BEERの目指すところは、地元に根付き地元の人々に愛される醸造所だ。
自分たちで育てたローカルな原料を使ったビール造りが実現したら、天草の良さをビールを通して世界中へ発信できるかもしれない。

クラウドファンディングの支援は3,000円から、最高で1,000,000円のコースも。
主に醸造設備(仕込み釜と発酵タンク、大型冷蔵庫)の購入費に充てられる。

クラウドファンディングは、2019年06月26日まで受け付けている。
興味を持たれた方は下記から応援をしよう。
https://camp-fire.jp/projects/133138/preview?token=ldqa0cub

☆写真はAMAKUSA SONAR BEERさまからご提供いただきました

本日より発売! 650㎏のいちごを使用したミルクシェイクIPAがサンクトガーレンから登場!

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サンクトガーレンからいちごと乳糖(ラクトース)、バニラを使用した、いちごジャムのような甘い香りとミルキーな口当たりのビール「ストロベリーミルクシェイクIPA」が本日2019年5月29日(水)より限定発売されます。

通常よりも大量のホップを使用しながらも、そのほとんどを非加熱で投入することで、ホップの苦味を抑え、フレーバーだけをビールに付けた「NE-IPA(ニューイングランドアイピーエー)」。大量に使用したホップで見た目が濁っているのも特徴で、その枝分かれのスタイルとして登場したのが「ミルクシェイクIPA」です。

ストロベリーミルクシェイクIPA【画像提供:サンクトガーレン】

NE-IPAの特徴である大量に使ったホップによる少し濁った見た目、オーツ麦や小麦麦芽によるトロミのある口当たり、バニラといちごの甘い香り、乳糖によるミルキー感により、いちごシェイクのようなビールに仕上げています。アルコールは通常ビールより少し高めの7%。

約650㎏のいちご使用。【画像提供:サンクトガーレン】

ストロベリーミルクシェイクIPAは以下の場所で飲むことができます。こちらのビールは、樽生限定となりボトルの販売はありません。

1.けやきひろば春のビール祭り サンクトガーレンブース

日程:2019年5月29日(水)~6月2日(日)

時間:5月29日(水) 16:00~21:00/5月30日(木)~6月1日(土) 11:00~21:00/6月2日(日) 11:00~20:00

場所:さいたま新都心 けやきひろば

URL:https://www.beerkeyaki.jp/

料金:入場無料

ストロベリーミルクシェイクIPA 販売価格: M 600円/L 700円/4杯選べる飲み比べセット 1,000円

※サンクトガーレンブースではストロベリーミルクシェイクIPAを含む8種類の樽生ビールを販売します

2.Bakery&Beer Butchers (ベーカリー アンド ビア ブッチャーズ)

住所:神奈川県厚木市中町2-7-16 内田ビル1F

電話:046-259-9125

営業時間:9:00~22:00

定休日:月曜日

Facebook:https://www.facebook.com/BakeryBeer-Butchers-954239458091141/

Instagram:https://www.instagram.com/bbbutchers2018/

ストロベリーミルクシェイクIPA販売価格:中グラス 650円/大グラス 850円/4種選べる飲み比べ 1,200円

※日~木の15:00~18:00は、ハッピーアワーで中グラスが500円で楽しめます。

3.日本最大級のビアガーデン「ヒビヤガーデン<1st>」のサンクトガーレンブース

日時:2019年6月7日(金)~6月16日(日)

時間:平日 16:00~22:00(L.O. 21:30)/土日 11:00~22:00(L.O. 21:30)

場所:日比谷公園 噴水広場

URL:http://hibeer.jp/

料金:入場無料

ストロベリーミルクシェイクIPA販売価格:ジョッキ 1,100円/マグ 800円/4杯選べる飲み比べセット 1,100円

デザート感覚で楽しめるビールでしょうか? どんなビールなのか気になります。関心のある方は、見かけたらぜひ飲んでみてくださいね。

 

【JBJAChannel】HIGHBURY-THE HOME OF BEER-お店の楽しみ方をご紹介!

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ビールに愛された皆さまへ!

今日公開のJBJAChannelは、新宿御苑前にある人気のビアパブ、

HIGHBURY-THE HOME OF BEER-

のご紹介です!

3年前にオープンした時は、まさに「鳴り物入り」という感じで、ビアファンがこぞってLANDLOAD(店主・経営者の英国風の名称)である安藤耕平氏の注ぐビールを飲みに行き、その素晴らしい店舗コンセプトとビールに酔いしれました。

夏の定番、最高級の水茄子のメニュー。これは、うまい!!

そして驚くべきは、その勢いは開店以来ずっと続いていることです。卓越した感性に、魅力あふれる品揃えや注ぎの技術、安藤氏自身のキャラクター、興味を引くイベントの開催などで、ファンを強烈に引き付け続けているのです。

とにかく!ビール愛とエネルギーに満ち溢れた、パワーのある熱いお方です。漢と書いてオトコ、まさにビール漢!(ん?缶ビールみたい?)

真剣なまなざしでビールを注ぐ安藤氏。かっこいいですね!

今日から3週間にわたる3部作で、HIGHBURYスペシャルをお送りいたします。一週目は、「ハイバリーの楽しみ方」。
夏を迎えてメニューも変わりました。夏の定番ラガーである、サッポロ黒ラベルが、とてつもなくおいしく飲めるのです。そして、夏限定の「泉州の水茄子」。この二つの組み合わせは、本当にサイコーな天国です。(ビアジャーナリストのくせに、ボキャブラリーが足りない感じ、本当に申し訳ございません。でも、好きなものを前にすると、飾る言葉も無く、もう降参するしかないのです)
常連さんも、ビアマニアも、クラフトを飲み始めた若葉マークの方も、みんなが楽しめるHIGHBURY。ぜひ一度訪れて、ビールとお料理、そしてLANDLOADOの安藤さんに、新進気鋭のスタッフ・アッキーと楽しんで頂きたいですね。
安藤ファンにとってたまらないショットもたくさん撮ってありますので、Youtube動画もじっくり楽しんでくださいね!

JBJAChannelでは、チャンネル登録をお願いしております!じわじわと登録して下さる方が増え、350を超えています。感謝感激雨霰。みなさま、本当にありがとうございます。そして、ぜひ「いいね!」もお願いします。いいね!してもらうと、すごく嬉しいです。単純なんです。そんな脊髄反応のみで生きている単細胞生物なMJでございます。

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